はじめに|寝起きの癇癪に、毎回つらくなっていた
「寝起きがとにかく悪い」
「昼寝や夕方寝のあと、必ず癇癪を起こす」
「優しく起こしても、そっとしても、結局泣いて怒ってしまう」
そんな寝起きの癇癪に悩んでいませんか?
わが家の5歳の息子も、寝起きがとても悪い時期がありました。
特に大変だったのは、昼寝や夕方に少し寝てしまったあとです。
起きた瞬間から機嫌が悪く、泣く、怒る、話しかけても逆効果。
声をかければかけるほど癇癪が大きくなることもありました。
「起こし方が悪いのかな」
「甘えているだけなのかな」
「私の関わり方がいけないのかな」
そう思って、自分を責めたこともあります。
でも、発達クリニックで相談したことで、考え方が大きく変わりました。
この記事では、5歳の発達障害のある息子が寝起きに癇癪を起こしていた理由、発達クリニックで教わった対処法、実際にわが家で効果があった方法を体験談としてまとめます。
5歳の息子は寝起きがとても悪かった
息子はもともと寝起きが悪いタイプでした。
朝もスムーズに起きられないことはありましたが、特に大変だったのは昼寝や夕方寝のあとです。
少し寝てしまったあとに起こすと、
- 起きた瞬間から泣く
- 怒って話を聞けない
- 何を言っても「いや」
- 抱っこも声かけも嫌がる
- しばらく癇癪が続く
という状態になることがありました。
大人から見ると、「起きただけなのに、どうしてこんなに荒れるの?」と思ってしまいます。
でも、本人にとっては、眠っている状態から起きる状態への切り替えがとてもつらかったのだと思います。
いろいろな起こし方を試したけれど、うまくいかなかった
最初は、「起こし方が悪いのかも」と思いました。
そこで、いろいろな方法を試しました。
- 優しく声をかける
- 明るく話しかける
- 抱っこして起こす
- 好きな話題で誘う
- しばらくそっとしておく
- 起きる時間を少しずらす
でも、どれもうまくいきませんでした。
優しく起こしても怒る。
抱っこしても嫌がる。
そっとしておいても泣き続ける。
毎回うまくいかないので、私もだんだん「また荒れるかも」と構えるようになっていきました。
寝起きの時間が、親子ともにしんどい時間になっていたのです。
発達障害の子が寝起きに癇癪を起こしやすい理由
寝起きの癇癪は、必ずしも発達障害だけが原因とは限りません。
ただ、発達特性がある子の場合、次のようなことが関係していることがあります。
切り替えが苦手
発達障害のある子は、活動の切り替えが苦手なことがあります。
遊びから食事へ。
外出から帰宅へ。
テレビからお風呂へ。
こうした切り替えと同じように、「寝ている状態」から「起きて活動する状態」への切り替えも大きな負担になることがあります。
眠気や不快感を言葉にしにくい
寝起きは、頭がぼんやりしていたり、体がだるかったりします。
でも子どもは、その不快感をうまく言葉にできません。
「眠い」
「まだ起きたくない」
「体が重い」
「急に起こされてびっくりした」
こうした感覚を説明できず、泣く・怒るという形で出てしまうことがあります。
感覚の刺激がつらいことがある
寝起きに、
- 明るい光
- 大きな声
- 体に触られること
- 周囲の音
- 急な予定変更
が負担になる子もいます。
大人にとっては普通の声かけでも、子どもにとっては「急に刺激が入ってきた」と感じることがあります。
発達クリニックに相談してみた

寝起きの癇癪が続き、私は発達クリニックで相談しました。
「これは甘えなのか」
「特性なのか」
「家庭での関わり方が間違っているのか」
そんな不安を抱えながら相談したのですが、先生から返ってきた言葉は、少し意外なものでした。
発達クリニックで言われた意外なアドバイス
先生に言われたのは、
「起こされたい起こし方を、本人に聞いてみてはどうでしょうか」
ということでした。
最初に聞いたとき、私は正直、
「それは今までも聞いたことがある気がする」
「聞いても、ちゃんと答えられるのかな」
と思いました。
でも先生の話を聞いて、少し見方が変わりました。
寝起きは、本人にとってもつらい時間。
切り替えが苦手な子ほど、自分のペースを乱されること自体が大きなストレスになる。
だから、大人が「よかれと思って決める起こし方」ではなく、本人が安心しやすい起こされ方を一緒に探すことが大切なのだと感じました。
実際に息子に聞いてみた結果

そこで、息子の機嫌がいいタイミングを選んで、あらためて聞いてみることにしました。
寝起きの真っ最中ではなく、落ち着いている時間に聞いたのがポイントです。
私が、
「どうやって起こされたい? お・し・え・て」
と聞くと、息子は少し考えてから、
「わからないよ」
と答えました。
そこで、選びやすいように選択肢を出してみました。
- 普通に起こす
- こちょこちょする
- 優しく起こす
- 起こして、しばらくほっておく
- 起きたあとに大好きな棒アイスを食べる
すると息子は、
「⑤」
と答えました。
選んだのは、起きたあとに大好きな棒アイスを食べるでした。
正直、私は少し戸惑いました。
「それでいいの?」
「ごほうびで釣るみたいにならない?」
「クセにならないかな?」
そんな気持ちもありました。
わが家で一番効果があったのは「棒アイス」だった

でも、実際に試してみると、わが家ではこれが一番効果的でした。
寝起きにすぐ気持ちを立て直すのは難しくても、
「起きたら棒アイスがある」
と思えることで、気持ちの切り替えがしやすくなったようです。
実際に、
- 癇癪の回数が減った
- 起きたあとに落ち着くまでの時間が短くなった
- 「起きる=嫌な時間」ではなくなった
- 親も構えすぎずに起こせるようになった
という変化がありました。
もちろん、毎回完璧にうまくいくわけではありません。
でも、「どうせまた荒れる」と思っていた寝起きの時間に、少しだけ見通しが持てるようになったことは大きかったです。
「ごほうびで釣っていいの?」と悩んだけれど
最初は、「ごほうびで釣っているみたいでよくないのかな」と悩みました。
でも、発達クリニックで先生から、
- 寝起きの癇癪はわざとではない
- 切り替えがうまくいかず、本人も苦しい
- 子どもに合った切り替えの助けを探してよい
という話を聞いて、少し気持ちがラクになりました。
わが家の場合、棒アイスは「ごほうび」というより、気持ちを切り替えるためのスイッチでした。
大切なのは、物で言うことを聞かせることではなく、本人が次の行動に移りやすくなる助けを用意すること。
そう考えると、「これで少しラクになるなら、今はこれでいい」と思えるようになりました。
寝起きの癇癪に家庭でできる工夫
わが家では棒アイスが効果的でしたが、すべての子に同じ方法が合うわけではありません。
大切なのは、その子に合う「起きるスイッチ」を探すことです。
起きてからの楽しみを用意する
たとえば、
- 好きな飲み物を飲む
- 好きなタオルを持つ
- お気に入りのぬいぐるみに会う
- 好きな音楽を流す
- 少しだけ動画や絵本を見る
など、その子が安心できるものを使う方法もあります。
寝る前に起こし方を確認しておく
昼寝や夕方寝の前に、
「起きるとき、どう起こしてほしい?」
と聞いておくのもおすすめです。
寝起きの最中は答えられなくても、寝る前や機嫌のいいときなら選びやすいことがあります。
選択肢を出して聞く
「どうしたい?」だけだと答えにくい子もいます。
その場合は、
「声をかける?」
「少し待つ?」
「お茶を飲む?」
「抱っこする?」
のように、選択肢を出すと答えやすくなります。
起こす側の声かけを少なくする
寝起きに声かけが多いと、余計に混乱する子もいます。
「起きるよ」
「お茶ここに置くね」
「落ち着いたら来てね」
くらいの短い声かけにすると、刺激が減って落ち着きやすい場合があります。
親の気持ちがラクになったことが一番大きかった
この方法を取り入れてから、息子だけでなく、私自身の気持ちもラクになりました。
以前は、寝起きのたびに、
「また泣くかな」
「また怒るかな」
「私がうまく対応しなきゃ」
と身構えていました。
でも、「本人に聞いていい」「本人が選んだ方法を試していい」と思えたことで、私の中の緊張が少し減りました。
親の気持ちが少しラクになると、子どもへの声かけも変わります。
寝起きの癇癪をゼロにすることより、親子で追い詰められない形を見つけることの方が大切なのだと感じました。
よくある質問
寝起きの癇癪は発達障害の特性ですか?
すべてが発達障害の特性とは限りません。
ただし、発達障害のある子は、切り替えの苦手さ、感覚過敏、見通しの持ちにくさなどが関係して、寝起きに癇癪が出やすいことがあります。
昼寝や夕方寝のあとに特に荒れるのはなぜですか?
睡眠が中途半端に終わることで、脳や気持ちの切り替えが追いつかないことがあります。
夕方寝の場合は、疲れがたまっている時間帯でもあるため、より不安定になりやすいことがあります。
ごほうびで起こすのは甘やかしになりますか?
使い方によります。
「言うことを聞かせるため」ではなく、「気持ちを切り替える助け」として使うなら、家庭の工夫のひとつになります。
ただし、量や頻度、虫歯や食事への影響は家庭で調整すると安心です。
毎回同じ方法で起こしたほうがいいですか?
同じ流れの方が安心する子もいます。
ただし、成長や体調によって合う方法が変わることもあるため、定期的に見直して大丈夫です。
起こす時間をずらせば改善しますか?
改善する場合もあります。
昼寝が長すぎる、夕方寝が遅すぎる、睡眠が浅いタイミングで起こしているなどが関係することもあるため、時間や長さを調整してみるのも一つの方法です。
声かけはしたほうがいいですか?
声かけで安心する子もいれば、逆に刺激になって癇癪が強くなる子もいます。
短い声かけにする、少し距離を置く、本人が落ち着いてから話すなど、反応を見ながら調整するとよいです。
寝起きに触られるのを嫌がる場合は?
感覚過敏や不快感が関係していることがあります。
無理に抱っこしたり触ったりせず、「触らないで起こす」「近くで見守る」など、本人が安心しやすい方法を探してみてください。
年齢が上がれば自然に良くなりますか?
成長とともに落ち着く子もいます。
ただし、今の困りごとが強い場合は、「そのうち良くなる」と我慢しすぎず、家庭でできる工夫や専門家への相談を取り入れても大丈夫です。
保育園や幼稚園にも伝えたほうがいいですか?
昼寝後に荒れやすい場合は、園に共有しておくと安心です。
「起きた直後は声かけを少なくすると落ち着きやすい」
「少し待つと切り替えやすい」
など、家庭で効果があった方法を伝えると、園でも対応しやすくなります。
どうしても改善しない場合は?
寝起きの癇癪が長く続く、生活に大きく影響している、親子ともに疲れ切っている場合は、発達クリニック、小児科、療育先などに相談して大丈夫です。
家庭だけで抱え込まなくていい困りごとです。
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まとめ|正解は「親が決める起こし方」じゃなかった
寝起きの癇癪に悩んでいた頃、私はずっと「正しい起こし方」を探していました。
優しく起こすべきなのか。
そっとしておくべきなのか。
声をかけるべきなのか。
抱っこした方がいいのか。
でも、発達クリニックで教わって一番大きかったのは、本人に聞いてみるという視点でした。
わが家では、息子が選んだ「起きたあとに棒アイス」が、気持ちを切り替えるスイッチになりました。
もちろん、すべての子に同じ方法が合うわけではありません。
でも、寝起きの癇癪で悩んでいるなら、落ち着いている時間に、
「どうやって起こされたい?」
「起きたあと、何があるとラク?」
と聞いてみてもいいのかもしれません。
答えは、親が思っていたものとは違うところにあることもあります。
うまくいかない日があっても、親も子も責めなくて大丈夫です。
少しずつ、その子に合う起き方を探していけたらいいですね。