はじめに
「小学校1年生なのに、鉛筆の持ち方が直らない。」
「何度教えても、親指や人差し指に力が入ってしまう。」
「三角鉛筆を使っているのに、持ち方が安定しない。」
そんな悩みはありませんか?
我が家では以前から三角鉛筆を使っていたため、私は息子について、
「結構正しく持てている。」
と思っていました。
しかし、DCD(発達性協調運動症)のリハビリで作業療法士さんに見てもらうと、
親指と人差し指の使い方や、鉛筆を支える位置に改善ポイントがありました。
さらに勧められたのは、これまで使っていた一般的な太さの三角鉛筆ではなく、太めの三角鉛筆でした。
今回は、作業療法士さんに教えていただいた鉛筆の持ち方のポイントや、
家庭でできる練習方法、太めの三角鉛筆について紹介します。
※この記事で紹介する内容は、我が家が発達クリニックで教えていただいた一例です。
お子さんによって手の使い方や必要な支援は異なります。
小学校1年生の鉛筆の持ち方が気になったきっかけ
息子は小学校でも字を書くことができ、学校から鉛筆の持ち方について指摘されたこともありませんでした。
私から見ても、少しぎこちなさはあるものの、
「一応、三本の指で持てている。」
と思っていました。
そのため、鉛筆の持ち方については、それほど大きな問題だとは考えていなかったのです。
しかし、発達クリニックのリハビリで作業療法士さんに見てもらうと、親では気付かなかった改善ポイントがいくつもありました。
「字が書けていること」と、「負担の少ない持ち方で書けていること」は違うのだと気付きました。
小学校1年生の鉛筆の持ち方が気になったきっかけ
- 字は書けていた
- 学校から指摘はなかった
- 親は持てていると思っていた
- 作業療法士に見てもらうと違った
正しい鉛筆の持ち方を確認
一般的に鉛筆は、
- 親指と人差し指で軽く持つ
- 中指で下から支える
- 薬指と小指を軽く曲げる
- 鉛筆を強く握りすぎない
- 手のひらに少し空間を作る
という形で持ちます。
親指・人差し指・中指の3本で鉛筆を操作し、薬指と小指は手を安定させる役割があります。
ただし、鉛筆を持つ指の形だけを整えればよいわけではありません。
手首や腕の位置、姿勢、筆圧、力加減なども、書きやすさや疲れやすさに関係します。

我が家の鉛筆の持ち方にあった改善ポイント
作業療法士さんからは、主に次のような部分を見られていました。
- 親指と人差し指の位置
- 指先に入っている力
- 中指で鉛筆を支える位置
- 鉛筆を持つ場所
- 手首や腕の使い方
私にはある程度正しく持てているように見えていましたが、専門家から見ると、細かな部分に改善できるポイントがありました。
少し持ち方を変えるだけでも、指に入る力や鉛筆の動かしやすさが変わるそうです。
鉛筆の持ち方が安定しないときは、見た目だけではなく、
「書くと疲れていないか。」
「指先に力が入りすぎていないか。」
「手首や腕を大きく動かしていないか。」
という点も確認することが大切なのだと感じました。
三角鉛筆を使っていたのに持ち方が安定しなかった理由
我が家では、以前から三角鉛筆を使っていました。
三角形なら、親指・人差し指・中指をそれぞれの面に置きやすいため、持ち方も自然に整うと思っていたからです。
しかし、使っていたのは一般的な太さの三角鉛筆でした。
作業療法士さんから勧められたのは、普通サイズよりも太めの三角鉛筆です。
太めの鉛筆は指を置く面が広いため、息子にとっては一般的な太さの鉛筆よりも指の位置が分かりやすそうでした。
「三角鉛筆なら、どれでも同じ。」
と思っていましたが、軸の形だけでなく、太さも子どもに合っているか確認することが大切なのだと知りました。
普通サイズの三角鉛筆を使っていた
作業療法士に勧められたのは太めの三角鉛筆
太い鉛筆は指を置く場所が分かりやすかった
作業療法士に勧められた太めの三角鉛筆
太めの三角鉛筆を選ぶときは、太さだけでなく、次の点も確認すると選びやすくなります。
| 比較する項目 | 確認したいこと |
|---|---|
| 軸の形 | 指を置きやすい三角軸になっているか |
| 軸の太さ | 一般的な鉛筆より太めか |
| 芯の濃さ | 2B・4B・6Bなど、子どもが書きやすい濃さか |
| 鉛筆の長さ | 子どもの手に対して長すぎないか |
| 持ちやすさ | 指が滑りにくく、力を入れすぎずに持てるか |
| 削りやすさ | 一般的な鉛筆削りが使えるか、専用削りが必要か |
| 筆箱への収納 | 普段使っている筆箱に入るか |
| 子どもの反応 | 書きやすさや疲れ方に変化があるか |
実際に使ってみるときは、
- 専用の鉛筆削りが必要か
- 学校の筆箱に入るか
- 学校でも使用できるか
- 普通サイズの三角鉛筆と何が違うか
- 子ども本人が持ちやすいと感じるか
といった点も確認したいところです。
太い鉛筆がすべての子に合うわけではありませんが、
普通サイズの三角鉛筆で持ち方が安定しない場合は、太さを変えてみることも一つの方法です。

100均(セリア)でも太めの三角鉛筆を発見!
実は、100均のセリアでも「おけいこさんかくえんぴつ(削り器付き)」を見つけました。

「太めの三角鉛筆を試してみたいけれど、いきなり高価なものを買うのは不安…」
という方でも、気軽に試しやすいのが魅力です。
実際に使ってみた感想や、市販の太め三角鉛筆との違いについては、
別の記事で詳しくレビューしたいと思います。
家で行った鉛筆の持ち方トレーニング
鉛筆の持ち方は、何度も言葉で注意するだけでは、なかなか直らないことがあります。
我が家では、正しい形を無理に長時間続けるのではなく、短い練習を取り入れることにしました。
1.鉛筆を持つ前に3本の指を確認する
鉛筆を持つ前に、
- 親指
- 人差し指
- 中指
の3本を確認します。
「この3本で鉛筆を持つよ。」
と短く伝えてから鉛筆を渡すと、どの指を使うのか意識しやすくなります。
2.薬指と小指に小さな物を握る
薬指と小指で小さな物を軽く握りながら、親指・人差し指・中指を動かす練習もあります。
小指側を安定させることで、鉛筆を動かす3本の指を意識しやすくなります。
ただし、無理に強く握らせたり、長時間続けたりする必要はありません。
3.短時間だけ正しい持ち方で線を書く
最初から文章や文字を書かせるのではなく、短い線を書くことから始めます。
例えば、
- 縦線
- 横線
- 波線
- 丸
- ジグザグ線
などです。
数本だけでも正しい持ち方で書けたら、
「今の持ち方、よかったね。」
と伝えて終わりにします。
4.迷路や点つなぎで楽しく運筆する
文字練習ばかりでは、子どもが嫌になってしまうことがあります。
迷路や点つなぎ、お絵描きなどを取り入れると、遊びながら鉛筆を動かす練習ができます。
「持ち方を直す練習」ではなく、
「迷路をやってみよう。」
とお絵描きをしようという方が、息子も取り組みやすそうでした。
5.疲れたら終わる
我が家では、
「10分間練習する。」
とは決めていません。
1日数分程度でも、正しい持ち方で数本の線を書けたら終わりにします。
鉛筆の持ち方を直すことばかり意識すると、子どもが書くこと自体を嫌がる可能性があります。
短い時間でも、
「できた。」
という感覚を積み重ねることを大切にしています。
作業療法士さんからは、鉛筆だけでなく、
1本のお箸やおもしろ消しゴムを使った指先トレーニングも教えていただきました。
詳しい方法は別の記事で紹介します。
鉛筆の持ち方は無理に直すべき?
鉛筆の持ち方が少し違っていても、本人が困っていない場合もあります。
そのため、見た目だけで、
「絶対に正しい形へ直さなければならない。」
と考える必要はないと思います。
一方で、
- 書くとすぐ疲れる
- 指や手が痛くなる
- 筆圧が強すぎる、または弱すぎる
- 字を書くスピードが極端に遅い
- 書くことを嫌がる
- 学習に支障が出ている
という場合は、持ち方や体の使い方を確認した方がよいかもしれません。
発達クリニックでは、年齢が上がるほど、慣れた持ち方を変えることに抵抗を感じやすくなるため、
必要な場合は早めに練習を始めた方がよいと教えていただきました。
ただし、強く注意したり、無理に矯正したりすると、書くことそのものが嫌になることもあります。
持ち方だけを急いで直すのではなく、手指の発達、姿勢、手首や腕の動き、力加減なども含めて考えることが大切です。
こんな場合は専門家に相談してもよいかも
次のような様子が続く場合は、一度専門家に相談することも選択肢の一つです。
- 書くとすぐに疲れる
- 指や手に痛みがある
- 鉛筆を強く握りすぎる
- 筆圧が極端に強い、または弱い
- 字を書くことを嫌がる
- 何度教えても持ち方が安定しない
- 手首や肘、肩を大きく動かして書く
- 学校生活や宿題で困りが出ている
相談先としては、
- 発達クリニック
- 作業療法士
- 学校の先生
- 特別支援教育コーディネーター
- 地域の発達相談窓口
などがあります。
「このくらいで相談してよいのかな。」
と迷うこともあると思います。
我が家も、鉛筆はある程度持てていると思っていました。
それでも、作業療法士さんに見てもらったことで、親では気付かなかった改善ポイントや、
子どもに合う鉛筆を知ることができました。
まとめ
今回は、小学校1年生の息子が発達クリニックのリハビリで教えていただいた、
鉛筆の持ち方や家庭での練習方法について紹介しました。
我が家が学んだポイントは、
- 字が書けていても、持ち方に改善できる部分がある
- 親指・人差し指・中指の使い方が大切
- 薬指と小指は手を安定させる役割がある
- 三角鉛筆でも、太さが子どもに合っているか確認する
- 正しい持ち方の練習は短時間から始める
- 見た目だけでなく、疲れや痛み、本人の困り感も見る
ということでした。
私は、三角鉛筆を使っているから大丈夫だと思っていました。
しかし、専門家に見てもらったことで、普通サイズよりも太めの三角鉛筆の方が息子には合っていることを知りました。
何度教えても鉛筆の持ち方が安定しない場合は、子どもの努力不足ではなく、鉛筆の太さや手指の使い方が合っていない可能性もあります。
無理に直そうとするのではなく、その子が少しでも楽に書ける方法を探していくことが大切なのだと思います。