絵本は、子どもの心を育む大切なツールです。
物語を通じて、子どもたちはさまざまな感情を理解し、想像力を育み、豊かな経験を積み重ねていきます。
また、親子で一緒に絵本を読む「親子時間」は、深い絆を築き、成長を見守る貴重なひとときとなるでしょう。
読み聞かせの絵本は、心を育む「感情教育」の第一歩ともいえます。
絵本の中でさまざまな体験をすることで、子どもは共感力や表現力を自然と学び取ります。
今回は「読み聞かせ 絵本」や「感情教育」に効果的な親子で楽しめるおすすめ絵本5冊を、読み聞かせの具体的なポイントとともにご紹介します。
1. 感情教育とは?なぜ大切なのか
感情教育とは、子どもが自分や他人の感情を認識し、適切に表現したり対応したりする力を育むための教育です。
小さいうちから感情について学ぶことで、子どもは自己理解を深め、ストレスや葛藤に上手に対応できるようになります。
親子で一緒に絵本を読むことは、感情教育の第一歩として理想的な方法です。
2. 感情教育におすすめの絵本の選び方
感情教育に役立つ絵本を選ぶ際は、次のポイントに注目してみましょう。
感情にフォーカスしたストーリー
感情をテーマにした物語や、登場キャラクターが感情を表現する場面が多いものを選ぶと良いです。
悲しみや怒り、喜びなどを物語の中で追体験することで、子どもは感情の幅を自然に学びます。
親しみやすいキャラクターとイラスト
親しみやすいキャラクターや色彩豊かなイラストは、子どもが感情に興味を持つきっかけとなります。
自分と似たような感情を抱くキャラクターに共感しやすくなるため、物語が心に響きやすくなります。
年齢に合った内容
子どもが理解できる感情の深さは年齢とともに異なります。
小さい子ども向けにはシンプルな感情表現の絵本を、少し年齢が上がったら、葛藤や複雑な心情が描かれた絵本を選ぶと良いでしょう。
3. 感情教育に役立つおすすめの絵本
1. 『おおきな木』 シェル・シルヴァスタイン
タイトル: 『おおきな木』
著者: シェル・シルヴァスタイン 訳:村上春樹
出版社: あすなろ書房
対象年齢: 5歳~
評価: ★★★★☆ 4.5 / 5
評価理由: 「親子での読み聞かせに最適で、愛や友情の大切さを学べる一冊」
おすすめポイント
「おおきな木」は、無償の愛と友情を描いた美しい物語で、木と少年の長い友情が成長とともに変わっていく様子を描いています。
親子で感動的な読み聞かせの時間を楽しめ、愛や自己犠牲について考えるきっかけとなります。
子どもに与える影響
- 感情の理解: 愛や友情の大切さを学び、他者を思いやる気持ちを育てます。
- 自己犠牲: 自己犠牲: 他者を思いやる心が育ちます。
読み聞かせの具体例
読み聞かせの際、「木が少年にあげたものは何かな?」と子どもと一緒に考え、愛や思いやりの大切さについて話してみましょう。
2. 『しろくまちゃんのほっとけーき』 わかやまけん
タイトル: 『しろくまちゃんのほっとけーき』
著者: わかやまけん
出版社: こぐま社
対象年齢:1.5歳~
評価: ★★★★☆ 4.7 / 5
評価理由: 「ホットケーキ作りをテーマにした楽しい絵本。料理への関心を引き出す一冊」
おすすめポイント
しろくまちゃんがホットケーキを作る過程を描いた楽しい絵本。親しみやすいストーリーとかわいらしいイラストが、子どもたちを引きつけます。
子どもに与える影響
- 料理への興味: 食材や料理の過程に興味を持ちます。
- 達成感: 自分で何かを作る喜びを感じることができます。
読み聞かせの具体例
「うまく焼けたね!」としろくまちゃんの気持ちを一緒に考え、「自分で何かを達成する喜び」を感じてもらいましょう。
3. 『おばけのてんぷら』 せなけいこ
タイトル: 『おばけのてんぷら』
著者: せなけいこ
出版社: ポプラ社
対象年齢: 3歳~
評価: ★★★★☆ 4.6/ 5
評価理由: 「おばけが登場するユーモア溢れる物語。恐怖心の克服に効果的」
おすすめポイント
「おばけのてんぷら」は、おばけが主人公の楽しい物語です。
ユーモア溢れる物語とカラフルなイラストが、子どもたちの想像力を刺激する一冊。おばけを怖がる子どもにもぴったりです。
子どもに与える影響
- 恐怖心の克服: おばけに対する恐怖を軽減する手助けになります。
- 創造力: おばけや登場キャラクターへの興味が想像力を育てます。
読み聞かせの具体例
「このおばけ、どうしててんぷらが好きなのかな?」と質問し、恐怖心を和らげつつ、キャラクターの気持ちに共感する練習をしましょう。
4. 『ぐりとぐら』 なかがわりえこ作 おおむらゆりこ絵
タイトル: 『ぐりとぐら』
著者: なかがわりえこ作 おおむらゆりこ絵
出版社: 福音館書店
対象年齢: 3歳~
評価: ★★★★☆ 4.8/ 5
評価理由: 「2匹のねずみが冒険する物語。友情と協力の大切さを教える絵本」
おすすめポイント
「ぐりとぐら」は、2匹のねずみが冒険するお話です。
友達との協力や楽しい冒険が描かれたこの絵本は、子どもたちに協力の大切さを教えてくれます。
子どもに与える影響
- 友情と協力: 友達と協力することの楽しさや大切さを学びます。
- 冒険心: 新しいことに挑戦する勇気が育まれます。
読み聞かせの具体例
「ぐりとぐらが協力してうまくいったね!」と声をかけ、友達と協力することの楽しさを話題にすると効果的です。
5. 『おつきさまこんばんは』 林明子
タイトル: 『おつきさんこんばんは』
著者: 林明子
出版社: 福音館書店
対象年齢: 0歳~
評価:★★★★☆ 4.7 / 5
評価理由: 「月に挨拶をする穏やかな物語。寝る前のリラックスタイムに最適な一冊」
おすすめポイント
「おつきさまこんばんは」は、月に挨拶をすることで始まる心温まる物語です。
美しいイラストと穏やかなストーリーが、子どもたちに安心感を与え、寝る前の読み聞かせにぴったりです。
子どもに与える影響
- リラックス: おやすみ前のリラックス時間を提供します。
- 自然への関心: 月や夜空に対する興味が芽生えます。
読み聞かせの具体例
「おつきさまが笑っているね」と一緒に夜空を見上げる気持ちで、自然や周りへの興味を育むことができます。
4. 親子で絵本を通じて感情を共有するポイント
絵本を読み聞かせる際に、次のような工夫を取り入れると、より効果的に感情教育が行えます。
- キャラクターの気持ちを一緒に考える
「このキャラクターは今どんな気持ち?」と問いかけることで、子どもがキャラクターの感情を自分ごとのように感じられるようになります。 - 自分の経験と結びつける
「これと似た経験をしたことある?」と子どもに話を促し、自分の気持ちを表現する機会をつくりましょう。 - 感情表現を一緒に練習する
感情を言葉にすることが苦手な子どもには、「嬉しいね」「悲しいね」などと感情表現の言葉を添え、一緒に感情を共有します。
まとめ
絵本は、子どもの成長を支える貴重な存在です。
親子で一緒に「感情教育」や「読み聞かせ 絵本」を楽しみながら、愛や友情を学び、挑戦する勇気や豊かな想像力が育まれます。
ぜひ、親子で一緒に楽しい読書タイムを過ごし、成長の瞬間を共有してください。
次回予告
次回は、「こころを育てる七田式えほん:年齢別に学ぶ心の成長」です。ぜひ、お楽しみに!