はじめに
「バカ!」「嫌い!」など、幼稚園生の子どもが強い言葉を口にすると、ドキッとしたりショックを受けたりしますよね💦
「なぜこんな乱暴な言葉を覚えてしまったの?」
「私の育て方が悪いのかな…?」
そんなふうに悩むママ・パパは少なくありません。

でも実は、幼児期に強い言葉や乱暴な口調が出てしまうのは自然な発達の一過程でもあるんです。
子どもはまだ感情をコントロールする力や語彙が十分ではなく、耳にした言葉をそのまま真似して使ってしまうことがあります。

大切なのは「言葉を禁止すること」ではなく、気持ちを伝える適切な言葉を学べるようサポートすること。
この記事では、幼稚園生が強い言葉を使う理由と、家庭でできる効果的な対応法をご紹介します😊
目次
- 幼児が強い言葉を使う理由
1-1. 真似をして覚えてしまった場合
1-2. 感情が爆発してしまったとき
1-3. 親や周囲の反応を試している場合
💡専門家コメント(医師・心理士・言語療法士の視点) - 親ができる対応法
2-1. リアクションしすぎない
2-2. 言い換えを教える(言い換え例付き)
2-3. スルーと受け止めのバランス
💡普段から良い言葉を聞かせる - 強い言葉を使ったときの具体的な対応法💡
3-1.「ダメ!」ではなく「こう言おう!」と伝える
3-2. 冷静に対応する
3-3. 気持ちに寄り添いながら言葉を教える
3-4. 普段から「良い言葉」を聞かせる - 体験談:わが家の「強い言葉」エピソード
4-1. 勝負で負けてしまったとき
4-2. 兄弟げんか
4-3. 自分の意見が通らなかったとき - よくある質問と答え(Q&A10)
- まとめ|強い言葉を「気持ちを伝える言葉」に変えていこう
1. 幼児が強い言葉を使う理由と専門家の見解
幼稚園くらいの子どもが「バカ!」「きらい!」「あっちいって!」といった強い言葉を使うのは自然な発達段階の一つです。
理由としては主に次の3つがあります👇

1. 真似をして覚えてしまった場合
テレビ・YouTube・友達の言葉をそのまま使うことがあります。
2. 感情が爆発してしまったとき
悔しさや怒りがコントロールできず、強い言葉が出ることがあります。
3. 親や周囲の反応を試している場合
わざと悪い言葉を言って、大人の反応を見ていることもあります。
専門家のコメント🩺
子どもが乱暴な言葉を口にするようになって、私はとても心配になりました。
そこで、通っている発達クリニックの先生や、療育先の心理士の先生、そして言語聴覚士(ST)さんに相談しました。
それぞれの視点からのアドバイスをご紹介します。

発達クリニックの医師:
「未就学児が乱暴な言葉を使うとき、その意味をしっかり理解しているわけではないことが多い」そうです。
実際には「嫌な言葉を言いたい」のではなく、
「ぼくは怒ってる!」「気づいてほしい!」という気持ちを伝えるために、強い言葉が出てしまうのです。
医師からは、
- 落ち着いたタイミングで「どうしてその言葉を言ったの?」と気持ちを聞いてみる
- 「そのときは『イヤだよ』って言うと伝わるよ」と代わりの言葉を教える
といった関わりが大切だと教えていただきました。
こうした積み重ねが、子どもにとって「気持ちを伝える言葉」を学ぶ大事なプロセスになるそうです。
心理士の先生:
心理士の先生からは、
「強い言葉は、子どもなりの気持ちを伝えるサインでもある」💡
という言葉をいただきました。
過剰に反応すると「この言葉を言えば注目してもらえる」と学習してしまい、逆に繰り返すことも。
毎回反応することで「つい言いたくなる言葉」になってしまうのだそうです。
そのため、療育現場では
- 「叱るときは叱る」
- 「流すときは流す」
とメリハリをつける対応を基本にしているとのこと。
さらに、「ふわふわことば・ちくちくことば」を日常で意識するのもおすすめだと教えてもらいました。
- 「ありがとう」「楽しいね」= ふわふわことば
- 「バカ」「嫌い」= ちくちくことば
子どもと一緒に遊びの中で区別することで「どんな言葉を使えば相手がうれしいか」を体感できるそうです✨
言語聴覚士(ST)さん:
STの先生は、言葉の専門家の立場からこう話してくださいました。
「子どもは自分の気持ちに合う言葉をまだ探している段階です。
乱暴な言葉も、実は知っている中で一番強い言葉を選んで使っているに過ぎません。」
そのため、親ができるのは
- 気持ちに合う別の言葉をその場で提案する
- 生活の中で「楽しい」「悔しい」「寂しい」など感情に合った言葉を増やしていく
といったサポートだそうです。
「ちくちくことばをゼロにするのではなく、ふわふわことばの比率を増やしてあげることが大事」
「使える言葉の引き出しが増えると、乱暴な言葉以外で気持ちを伝えられるようになりますよ」
とアドバイスをいただき、私はとても安心しました🌱
2. 親が気をつけたい3つのポイント🌸
子どもが強い言葉を使ったとき、つい感情的に「やめなさい!」と言ってしまいがちです。
でも、少し視点を変えるだけで、子どもが安心して「気持ちを伝える言葉」を学ぶきっかけになります。

① リアクションしすぎない
強い言葉に過剰に反応すると、子どもは「この言葉を言えば注目してもらえる」と学習してしまうことがあります。
本当に伝えるべき場面以外は、冷静に受け流すことも大切です。
② 言い換えを教える
「ダメ!」と叱るだけではなく、「こう言うと伝わるよ」と代わりの言葉を教えてあげましょう。
たとえば「バカ!」➡「イヤだよ」「悔しい!」と気持ちを具体的に表現できる言葉に変えると◎。
③ スルーと受け止めのバランス
すべてをスルーしてしまうのではなく、子どもの気持ちが隠れているときは「怒ってるんだね」「嫌だったんだね」と受け止めてあげましょう。
そのうえで「次はこう言おうね」と伝えると、子どもは安心して表現方法を学んでいきます。
🌟 まとめ
強い言葉は、ただの「悪い言葉」ではなく、子どもからの「気持ちをわかってほしいサイン」でもあります。
親が落ち着いて対応し、代わりの言葉を教えることで、少しずつ気持ちを伝える力が育っていきます。
焦らずコツコツと、「言葉で気持ちを伝える練習」を一緒に積み重ねていけるといいですね😊✨
3. 強い言葉を使ったときの具体的な対応法💡

「ダメ!」ではなく「こう言おう!」と伝える
❌「そんな言葉使っちゃダメ!」
⭕「『イヤだよ』って言おうね」
🌟 言い換え例
- 「バカ!」➡「それはイヤだよ」
- 「うざい!」➡「ちょっと待ってほしいな」
- 「もうキライ!」➡「いま怒ってるよ」
冷静に対応する
感情的に怒ってしまうと「この言葉を言えばママが怒る=面白い」と覚えてしまうことも。
💡 ポイント
- 深呼吸して「今の言葉は使わないよ」と落ち着いて伝える
- 「どうしてそんなことを言ったの?」と聞いて気持ちを言葉に変える
気持ちに寄り添いながら言葉を教える
👦「もう、うざい!」
👩「あれ?今イヤな気持ちになった?」
👦「うん…」
👩「じゃあ『ちょっと待って』って言うのはどうかな?」
👦「わかった!」
➡ 共感しつつ代替表現を教えることで、言葉の引き出しが増えていきます✨
普段から「良い言葉」を聞かせる
子どもはママ・パパの言葉をよく真似します。
- 「ありがとう」「ごめんね」を日常で意識して伝える
- 言葉づかいのきれいな絵本やアニメを一緒に楽しむ
📚おすすめ絵本
- 『ことばのえほん』シリーズ
- 『えんとつ町のプペル』
4. 体験談:わが家の「強い言葉」エピソード
① 勝負で負けてしまったとき
ある日、息子が幼稚園でお友達とカードゲームをして負けてしまったんです。
悔しさのあまり「バカ!」「なんで!」「もう絶対しない!」と強い言葉を吐いてしまいました。
私は思わず「そんな言い方しないで!」と注意しそうになりましたが、
ぐっとこらえて「悔しかったんだね」と気持ちを受け止めました。
そのうえで「負けて悔しいときは『もう一回やろう!』って言うのもいいよ」と代わりの言葉を教えてみました。
すると次の対戦では「もう一回!」と言えて、少しずつ切り替えができるようになりました。
② 兄弟げんか
弟とおもちゃの取り合いになったときも、「どけ!かせ!」「もうキライ!」と乱暴な言葉が飛び出しました。
その場ではすぐに「そんな言葉やめなさい!」とは言わず、「おもちゃが欲しかったんだね」と状況を整理しました。
そして「そのときは『貸して』って言ってみようか」と一緒に言い換える練習をしました。
繰り返すうちに、少しずつ「貸して!」と自分から言えることが増えてきました。
③ 自分の意見が通らなかったとき
ある日、夕飯のときに息子が「唐揚げがいい!」と言ったのですが、用意していたのはカレー。
「なんで? もうイヤだ!」「ママのバカ!絶対食べない!」と怒って強い言葉をぶつけてきました。
そのとき私は「カレーはイヤなんだね」と気持ちを受け止めつつ、「じゃあ、次のごはんのときに唐揚げにしようか」と提案しました。
すると息子は「…わかった」と少し落ち着きました。
「言葉で気持ちを伝えると、ちゃんと聞いてもらえるんだ」と学ぶきっかけになったと感じました。
④ 人のせいにしてしまう場面
わが家でもよくあるのが、「自分のせいじゃないのに八つ当たりしてしまう」パターンです。
たとえば、子どもが転んでしまったときや、机の角にぶつけてしまったとき。
本当は誰のせいでもなく「ただのアクシデント」なのですが、子どもにとっては痛みやショック、悔しさをどう処理していいのかわかりません。
その結果、
「ママのせいだ!」「○○ちゃんが見てたからだ!」
といった強い言葉で気持ちをぶつけてきます。
親としては「え、なんで私のせい?」と戸惑うのですが😅、心理士や言語聴覚士の先生によれば、これはよくあることなのだそうです。
子どもは「自分の中の怒りや悔しさ」をまだうまく整理できないため、外に出す先を探しているだけなんですね。
私も最初は「違うでしょ!」と正してしまっていましたが、最近はまず「びっくりしたね」「痛かったね」と気持ちを受け止めてから、
「こんなときは『ちくちくことば』じゃなくて『ふわふわことば』を使おうね」
と伝えるようにしています。
すると少しずつですが、怒りの矛先が人に向かわず、
「いたかった〜!」と気持ちを表現できるようになってきました✨
5. よくある質問と答え(Q&A)🙋♀️
幼稚園生が強い言葉を言うのは普通?
よくあることです。発達段階で自然に出ることもあります。
すぐに叱った方がいい?
頭ごなしに叱るより、理由を聞くのが大切です。
友達の前で言ったときは?
その場で「やめようね」と落ち着いて伝え、後で言い換えを一緒に考える。
親の反応を試していることはある?
はい。冷静な対応が効果的です。
「ダメ!」と言わない方がいい理由は?
代わりの言葉を学べなくなるため。
家庭でできる工夫は?
親が良い言葉を意識して使うことがお手本になります。
繰り返すときは?
過剰反応せず、落ち着いて伝え続けましょう。
絵本や教材は?
『ことばのえほん』などが効果的です。
幼稚園の先生に相談した方がいい?
頻繁にある場合や友達に影響がある場合は相談しましょう。
親自身も強い口調になってしまうときは?
深呼吸で気持ちを整え、少しずつ意識して直していきましょう。
まとめ|強い言葉を「気持ちを伝える言葉」に変えよう🌸
子どもが強い言葉を使うのは、感情や言葉の発達の途中だからこそ。
✅ 叱るだけでなく「こう言おうね」と教える
✅ 冷静に気持ちを聞き取る
✅ 普段から良い言葉をたくさん聞かせるこの積み重ねが、子どもが「言葉で気持ちを伝える力」を育む土台になります😊
ママ・パパも完璧でなくて大丈夫。
少しずつ一緒に成長していきましょう✨筆者プロフィール
発達障害を持つ幼児(2歳・4歳)のママ。
日々の子育てや療育の実践をブログで発信中。
専門家の助言をもとにしたリアルな体験談をお届けしています。免責事項
本記事は筆者の体験と専門家からの一般的な助言をまとめたものであり、
すべての子どもに当てはまるものではありません。
気になる場合は、医師や専門機関にご相談ください。📢次回予告
「幼児が「言葉のニュアンスの違い」でつまずく理由と家庭でできる工夫」をご紹介予定です!
どうぞお楽しみに。関連記事
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