はじめに
子どもと過ごしていると、ちょっとした言葉が心に残ることってありますよね。
「なんでそんなこと言うの?」とひやひやしたり、逆に「言ってくれてうれしい!」と温かい気持ちになったり…。
子どもたちの世界にも「ちくちくことば」と「ふわふわことば」が存在します。
ちくちくことばは、聞いた人の心をチクッと痛めてしまう言葉。
一方で、ふわふわことばは、言った人も言われた人もやさしい気持ちになれる、不思議な力を持っています。
この記事では、絵本『ちくちくことば ふわふわことば』を取り上げ、
内容や読み聞かせの感想、さらに家庭や保育の場で活用できる方法をご紹介します。
ぜひ、子どもとの日常に取り入れて「ふわふわことば」があふれる時間をつくってみてください。

📖 もくじ
- ちくちくことば・ふわふわことばとは?
- なぜ「ちくちくことば」と「ふわふわことば」を学ぶことが大切なのか
- 絵本『ちくちくことば ふわふわことば 1』の内容と感想
- 絵本の活用法|読み聞かせで広げる「ふわふわことば」
- 子どもと一緒に実践!ふわふわことばを育てる工夫
- FAQ(よくある質問)
- まとめ
1. ちくちくことば・ふわふわことばとは?子どもに伝えたい「言葉の力」
子どもとの日常では、言葉一つで気持ちが大きく変わることがあります。
まずは、二つの言葉の違いを確認してみましょう。

ちくちくことばとは?
子ども同士のやりとりで、思わず「そんなこと言わないで!」と感じる瞬間があります。
たとえば「へたくそ!」「なにしてんの?」「じゃま!」などです。
これが「ちくちくことば」。
聞いた人の心を傷つけてしまいます。
ちくちくことばを子どもが使ってしまう理由には、次のようなものがあります。
- イライラしている
- 嫌なことへの反応
- 思ったことをそのまま口にしてしまう
- 周りの真似
親としてもつい言ってしまうことがあるため、大人自身が「言葉には力がある」と意識することが大切です。
ふわふわことばとは?
「ありがとう」「よくできたね」「だいじょうぶだよ」――。
こうした言葉をかけてもらうと、心がふわっと温かくなる経験があります。
これが「ふわふわことば」です。
ふわふわことばは、子どもに安心感や自信を与え、友だちとの関係もスムーズにしてくれます。
日常で使いやすい例としては、「一緒にやろう」「がんばったね」「ゆっくりでいいよ」などがあります。
絵本を通して子どもと一緒に練習すると、自然に身につくのも魅力です。
2. なぜ「ちくちくことば」と「ふわふわことば」を学ぶことが大切なのか

子どもがちくちくことばを使う理由はさまざまです。
イライラしているとき、思ったことをそのまま口にしてしまったとき、あるいは嫌なことを言われたときなどです。
しかし、日常でふわふわことばを使えるようになると、次のようなメリットがあります。
- 友だちとの関係がスムーズになる
- 自己肯定感が育つ
- トラブルの解決が前向きになる
子どもが言葉の力を体感しながら学べるように、絵本を活用するのがおすすめです。
💡 ポイント
- 「ちくちくことば」と「ふわふわことば」をまず定義して理解する
- 理由や効果を具体例で補足する
- 親も意識して使うことで、子どもが自然に学べる
3. 絵本『ちくちくことば ふわふわことば 1』の内容と感想
この絵本は、子どもたちが日常で出会う場面を通して、
「ちくちくことば」と「ふわふわことば」を分かりやすく学べる内容になっています。
実際のストーリーは、子どもが経験しそうなシーンばかりで、「うちの子にもあるある!」と共感できるのが魅力です。

ちくちくことばって、かなしいね
どうして子どもはちくちくことばを言ってしまうのでしょうか?
イライラしているとき、嫌なことを言われたとき、あるいは思ったことをそのまま口にしてしまったとき
…理由はいろいろです。
👉 感想
こどもは、なぜ自分がちくちくことばを言ったのか気づいていないことも多いと思います。
でも、こうして理由を知ることで、「なるほど、そういうことか」と気づくきっかけになりますね。
ふわふわことばって、うれしいね
ふわふわことばは、言った人も言われた人も気持ちがあたたかくなります。
子どもにとっても、大人にとっても、心地よいコミュニケーションにつながる大切な言葉です。
👉 感想
絵本の表現はとても分かりやすく、簡潔にまとめられています。
子どもと一緒に読むことで、ちくちくことばとふわふわことばの違いを自然に学べる構成になっています。
その1 そうじ当番なのに、ふざけている人がいる
イライラしているとき、つい「ふざけないで!」と強い口調で言ってしまうこと、ありますよね。
でも、そこで一呼吸。
落ち着いて「掃除をちゃんとしてくれると助かるよ」と伝えれば、相手も受け入れやすくなります。
👉 感想
私自身も、つい感情的になって子どもにちくちくことばを言ってしまうことがあります。
だから、「深呼吸して言い方を変える」という考え方に、とても共感しました。
一緒に「どう伝えたらいいかな?」と考える時間が、親子のコミュニケーションにもなります。
こんなこともちくちくことば
顔や体つきなど、見た目をいじるあだ名も「ちくちくことば」。
👉 感想
とてもわかりやすく、冷静に伝える手段として、絵本はとても効果的だと感じました。
また、親として読んでいて「ハッ」とする場面も。

私もつい、「ごはん食べないと、ちび助のままだよ」と次男に言ってしまうことがあり…反省です。
その2 がんばっているのに、うまくできない!
合奏で一人だけ間違えてしまう子に対して、
「なんでできないの?」「また間違えた!」「練習さぼってるでしょ!」と責めることばはちくちく。
でも、誰にでも得意なことと苦手なことがあります。
がんばっていることを、みんなに知ってもらうことも大切です。
いろいろな人がいることに気づき、お互いを認め合えれば、フワフワことばで話せるはず。
そして、苦手なことを努力している姿を認めて、
「どうしたら上手になるかな?」「一緒にやってみようよ」と声をかければ、それはふわふわ。
例:
「鍵盤ハーモニカ苦手なの。家でも練習してるんだけど、どうしたらうまくなるのかな?」
「えー、そうなの?」
「じゃあ教えてあげるよ」
「ゆっくり一緒にやってみようか」
👉 感想
できない側の気持ちも、できる側の声かけも両方の立場があることがよく分かります。
どう伝えると相手が受け入れやすいか、できなかった子への声かけの大切さに共感。
「できない側の気持ちをどう伝えるか」「できる側としてどう思いやるか」、両方を子どもに持ってほしいなと感じました。
つかってみよう!ふわふわことば
友達の誘いを断りたいときも、「いやだ!」だけで終わらせるのではなく、
「今日は用事があるんだ。また誘ってね」など理由を丁寧に伝えることが大切。
相手の気持ちを思いやることが、ふわふわことばにつながります。
👉 感想
どうしても断るときに「いやだ」「無理」と言ってしまう息子ですが、
状況や相手への思いやりを言葉で伝える方法が、分かりやすく示されていて参考になりました。
その3 話し合いのとき、おしゃべりしている!
班の4人でお楽しみ会の出し物を決める話し合い。
そのとき、ふたりが勝手に話し始めてしまい、話し合いが進まなくなりました。
つい「ちゃんとやってよ!」とチクチクことばの言い合いに…。
でも実は、ユーチューバーがしていたゲームを取り入れたくて、その話をしていただけ。
「関係ない話だ!」とイライラした気持ちがそのままことばになり、
言われた子も「そんな言い方ひどくない?」とチクチクを返してしまいました。
今回の学び
- アイデアがあるときは、みんなに分かるように伝えることが大切。
- 話し合いでは「自分の考えを伝えること」と「相手の考えを聞くこと」の両方が必要。
- 自分と相手の考えのいいところを合わせれば、より楽しい話し合いにつながる。
👉 感想
子どもに「話し合いのコツ」を伝えるのって、なかなか難しいですよね。
でも、この絵本なら自然に学べるのがいいなと感じました。
ワークページで練習できる!
本の最後には、ふきだしに「ふわふわことば」を入れる練習や、言葉を集めるページがあります。
遊び感覚で取り組めるので、保育や家庭でもすぐに活用できます。
こんなときどう言えばいいかな?
- 給食のあと、なかなか食器を片づけない人がいる。当番が困っている。
- 隣の人が消しゴムを忘れて、私の消しゴムを勝手に使っている。
👉 どんな言い方をすると「ふわふわことば」になるでしょう?
ふわふわことば・ちくちくことばをあつめてみよう
ふわふわことば
- 大丈夫
- 手伝うよ
- ほっとしたね
- ゆっくり休んでね
- つよかったね
- 努力したね
- よくがんばったね
- 工夫したね
- 上手だね
- よくできたね
ちくちくことば
- なにしてんの
- へたくそ
- だめだね
- あっちにいけ
- じゃまだ
- 変な顔 など
読んでみた感想まとめ
- 子どもの日常によくある場面が題材で、共感しやすい
- 親の私自身が「ちくちくことば」を使っていることに気づける
- 子どもと一緒に「言い換えの練習」ができる実用的な内容
👉 「読むだけで終わらない」「実際に会話に活かせる」のが、この絵本の大きな魅力です。
4. 絵本の活用法|読み聞かせで広げる「ふわふわことば」
『ちくちくことば ふわふわことば』は、ただ読むだけではなく、
子どもたちの日常に「やさしい言葉」を広げていける絵本です。
ここでは、家庭や園・学校での活用方法をご紹介します。

保育園・幼稚園での使い方
- 朝の読み聞かせで取り入れると、その日の子ども同士の声かけに影響が出やすい
- ケンカがあったときに「今のはちくちくことばだったかな?」と振り返りに使える
- ワークページをみんなで取り組むと、自然に「言い換えの力」が育つ
👉 幼児期は「相手の気持ちを想像する力」を育てる大事な時期。
絵本を通じてやさしい言葉を習慣化できます。
小学校での活用
- 学級会や道徳の時間に取り入れると、話し合いの雰囲気が変わる
- トラブルがあったとき、絵本を読み直すことで「次はどう言えばよかったかな?」と考えられる
- 集団生活の中で「対話スキル」を身につける教材として活躍
👉 特に低学年では、グループ活動や友達とのやり取りに直結するので効果的です。
家庭での読み聞かせポイント
- ケンカのあとに「この場面、ちくちくことばだったかもね」と話し合う
- ワークページを一緒にやりながら「こんなふわふわことばもあるね」と親子で考える
- 親自身も「今の言い方はふわふわことばだったかな?」と振り返ってみる
👉 子どもに言葉づかいを教えるだけでなく、親子で一緒にふわふわことばを意識するのがポイントです。
活用法まとめ
この絵本は、読むだけで終わらせずに
「会話に取り入れる」「トラブルの振り返りに使う」「親子で練習する」ことで、言葉の力がぐんと広がります。
言葉づかいを学ぶのは、子どもだけではありません。
大人も一緒にふわふわことばを増やすことで、家庭や教室の雰囲気がやさしく変わっていきます。
5. 子どもと一緒に実践!ふわふわことばを育てる工夫
- 家族で「今日聞いてうれしかったふわふわことば」を1つずつ言い合う
- 絵本のワークページを一緒に取り組む
- 日常の会話で「ありがとう」「がんばったね」などの言葉を意識的に使う
6. FAQ(よくある質問)
「ちくちくことば」「ふわふわことば」とは何ですか?
子どもがわかりやすいように、
言葉の影響を「ちくちく=傷つける言葉」「ふわふわ=やさしい言葉」と表現したものです。何歳から「ちくちくことば」と「ふわふわことば」を教えたらいいですか?
幼稚園(3〜5歳頃)から理解しやすいですが、
2歳ごろから絵本や遊びを通して少しずつ伝えるのがおすすめです。「ふわふわことば」を使うと子どもにどんな効果がありますか?
自己肯定感が育ち、友だちとの関係もスムーズになりやすいです。
やさしい言葉を選ぶ習慣が自然につきます。もし子どもが「ちくちくことば」を使ったらどうすればいいですか?
叱るよりも「その言葉を言われたらどう感じる?」と気持ちに気づかせ、
「ふわふわことば」に言い換える体験を積ませるのが効果的です。おすすめの「ちくちくことば・ふわふわことば」を学べる絵本は?
『ことばのかたち』(ほるぷ出版)や、『ことばのくすり』(教育画劇)などが人気です。
言葉の影響をやさしく学べます。絵本の読み聞かせで意識したいポイントはありますか?
登場人物の気持ちを一緒に考えたり、
「この言葉はちくちく?ふわふわ?」と問いかけると理解が深まります。幼稚園や保育園でも「ちくちくことば・ふわふわことば」は使われていますか?
多くの園で取り入れられており、友だち同士のトラブル解決や日常の声かけに役立っています。
家庭でできる簡単な実践方法はありますか?
家族で「今日聞いてうれしかったふわふわことば」を1つ言い合う習慣を作るのが効果的です。
大人がつい「ちくちくことば」を使ってしまったときは?
すぐに「ごめんね」と謝り、代わりに「ふわふわことば」を伝える姿を見せることで、子どもも学べます。
「ふわふわことば」を増やす工夫は?
絵本・カード遊び・日常会話で「ありがとう」「うれしいよ」などを意識して使うと、
子どもも自然に真似するようになります。
まとめ|絵本から始める「優しい言葉づかい」の習慣
絵本『ちくちくことば ふわふわことば』は、読むだけでなく、子どもと一緒に実践できる点が大きな魅力です。
ちくちくことばに気づき、ふわふわことばに言い換える体験を積むことで、
子どもは自然とやさしい言葉を選べるようになります。
親子で少しずつ、家庭や園で「ふわふわことば」を増やす習慣をつくっていきましょう。
言葉の力で、子どもも大人も笑顔になれる時間が広がります。
📢次回予告
次回も、「年長の子どもの成長は突然やってくる⁉ 急にできるようになったこと体験談」をお伝え予定です。
お楽しみに!
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