「2歳には、どんな絵本を選べばいいの?」
「読み聞かせても、途中でページをめくってしまう」
「言葉がゆっくりだけれど、絵本を読んだ方がよい?」
そんな悩みはありませんか?
わが家には、ASD・ADHD・DCD・吃音のある小学生と、4歳の子どもがいます。
私は児童発達支援アドバイザーの資格を持ち、子どもの興味や発達に合わせた読み聞かせを家庭でも試してきました。
子どもたちが2歳の頃は、最初から最後まで静かに聞くよりも、
- 好きなページだけ繰り返す
- 自分でどんどんページをめくる
- 絵本の動きをまねする
- 読んでいる途中で別の遊びを始める
という楽しみ方が多くありました。
この記事では、わが家で実際に読んだ本を中心に、2歳頃から楽しみやすい絵本を11冊紹介します。
言葉・リズム・指差し・しかけ・生活習慣など、子どもの興味に合わせた選び方と、読み聞かせを嫌がるときの工夫もまとめました。
※対象年齢は目安です。絵本の仕様や対象年齢、しかけの扱い方は、出版社の公式情報や書籍の表示をご確認ください。
結論|2歳の絵本は「言葉を覚えられるか」より「参加できるか」で選ぼう
2歳頃は、言葉を聞くだけでなく、指差し・動作・声・ページをめくることでも絵本を楽しめます。
次のような特徴がある絵本は、2歳の子どもが参加しやすい傾向があります。
| 子どもの興味・様子 | 選びやすい絵本 |
|---|---|
| 体を動かすのが好き | ジャンプや動きをまねできる本 |
| 音や歌が好き | 擬音や同じフレーズを繰り返す本 |
| 探すことが好き | 探し絵・指差しを楽しめる本 |
| 食べ物が好き | 果物や料理が登場する本 |
| 「自分で」が増えてきた | 着替えや生活習慣を扱った本 |
| 触れ合いが好き | 親子で動作をまねできる本 |
| 長く座るのが難しい | 文章が短く、展開が分かりやすい本 |
人気や知育効果だけでなく、子どもが今どのようなものを見たり、まねしたりしているかを手がかりに選んでみましょう。
2歳向け絵本を選ぶ5つのポイント
1.短い言葉や繰り返しがある
「ぴょーん」「どんどこ」「くっついた」など、同じ言葉が繰り返される絵本は、次の展開を予想しやすいのが特徴です。
声をまねしなくても、笑う、体を揺らす、絵を見るといった反応があれば楽しめています。
2.指差しや動作で参加できる
2歳頃は、話す言葉の数に個人差があります。
言葉がまだ少なくても、
- 絵を指差す
- 動きをまねする
- 自分でページをめくる
- 好きな場面で笑う
といった方法で絵本に参加できます。
「これは何?」と答えを求めるだけでなく、「金魚がいたね」のように大人が言葉を添える方法もあります。
3.身近な題材を選ぶ
果物・動物・着替え・あいさつなど、生活の中で見たことがあるものは、絵本と実際の経験を結びつけやすくなります。
読んだあとに食べるまねをしたり、着替えのときに同じ言葉を使ったりして、遊びへ広げられます。
4.子どもの「好き」を優先する
2歳向けと紹介されている本でも、すべての子が興味を持つとは限りません。
乗り物、動物、食べ物、音楽など、子どもが普段から好んでいるものを入口にすると取り入れやすくなります。
5.丈夫さや扱いやすさも確認する
自分でページをめくりたい子には、厚紙で破れにくい絵本が扱いやすい場合があります。
しかけ絵本を選ぶときは、取れやすい小さな部品や、指を挟みやすい部分がないかも確認してください。
2歳におすすめの絵本11選

体を動かして楽しめる絵本
1.『ぴょーん』

さまざまな生き物が「ぴょーん」と跳ぶ、繰り返しの分かりやすい絵本です。
おすすめポイント
- 言葉が短く、展開を予想しやすい
- 絵本に合わせて体を動かせる
- 座って聞くことが苦手な子も参加しやすい
わが家では、「ぴょーん」の場面になると、子どもも一緒にジャンプしていました。
読むことよりジャンプが中心になる日もありましたが、絵本を楽しい遊びとして経験できれば十分だと感じています。
ジャンプが難しい場合は、手を上げる、ぬいぐるみを跳ばすなど、その子ができる動きに変えて楽しめます。
2.『さかながはねて』
歌や手遊びと一緒に楽しめる絵本です。
魚が跳ねて、体のさまざまな場所へくっつく展開を、言葉と動作で楽しめます。
おすすめポイント
- リズムのある言葉を楽しめる
- 親子で同じ動きをまねできる
- 体の部分へ関心を広げられる
わが家でも、子どもは「ぴょん」のタイミングを楽しみ、何度も読んでほしがりました。
正しく歌ったり、すべての動きをまねしたりする必要はありません。好きな場面だけ繰り返しても楽しめます。
3.『どんどこももんちゃん』
ももんちゃんが「どんどこ、どんどこ」と力強く進んでいく、テンポのよい絵本です。
おすすめポイント
- 繰り返しの言葉が分かりやすい
- 体を揺らしながら読める
- 次に何が起きるか期待して楽しめる
わが家では、「どんどこ、どんどこ」と一緒に声を出し、走る動きをまねしていました。
最後まで座って聞くことより、言葉と動きを親子で共有することを大切にしました。
4.『どんどこどん!』
著者:新井洋行/出版社:ポプラ社

身近な音が重なっていく、リズムを楽しめる絵本です。
おすすめポイント
- 音の響きを楽しめる
- 手拍子や体の動きへ広げやすい
- 身近なものを使った音遊びにつなげられる
わが家では、言葉に合わせて体を揺らしたり、手をたたいたりして楽しみました。
音に敏感な子には、声を小さくする、手拍子を使わず静かに読むなど、心地よい音量に調整してください。
指差し・言葉のやり取りを楽しめる絵本
5.『きんぎょが にげた』

ページの中に隠れた金魚を探して楽しむ絵本です。
おすすめポイント
- 言葉を話さなくても指差しで参加できる
- 繰り返し探して楽しめる
- 子どものペースで絵を見られる
わが家でも、ページをめくるたびに金魚を探し、見つけると嬉しそうに指差していました。
「どこ?」と何度も質問しなくても構いません。子どもが見つけるまで待ったり、大人が「ここにいたね」と伝えたりして楽しめます。
6.『くだもの』

身近な果物が丁寧に描かれ、「さあ、どうぞ」と差し出される絵本です。
おすすめポイント
- 実物に近い果物の絵を楽しめる
- 食べるまねや「どうぞ」のやり取りができる
- 実際の食事と結びつけやすい
わが家では、「どうぞ」の場面で食べるまねをすると、子どもも「ぱくっ」と動きをまねしていました。
果物の名前を言わせるのではなく、「いちご、おいしそうだね」のように短い言葉を添えるだけでも楽しめます。
7.『ぺこぺこペコリン』
食べたものの形に変身するペコリンの、楽しい展開を味わえる絵本です。
おすすめポイント
- おばけや変身が好きな子が入りやすい
- 繰り返しのある展開を楽しめる
- 声や表情を変えて読みやすい
わが家では、最後の場面を楽しみにしながら読み、子どもも声を出して参加していました。
怖がる場合は、声を小さくしたり、好きな場面だけ読んだりして調整しましょう。

あいさつ・触れ合いを楽しめる絵本
8.『ありがとう できるかな』

動物たちの動きと一緒に、「ありがとう」のやり取りを楽しめるしかけ絵本です。
おすすめポイント
- 日常で使う言葉に触れられる
- しかけを自分で動かして参加できる
- あいさつや動作をごっこ遊びへ広げられる
「ありがとう」を言わせるための練習にする必要はありません。
親が「ありがとう」と言う姿を見せたり、動物の動きを一緒に楽しんだりするところから始められます。
9.『くっついた』

動物や親子が「くっついた」と触れ合う、短い繰り返しの絵本です。
おすすめポイント
- 流れが分かりやすい
- 親子の触れ合いへ広げられる
- 言葉が短く、繰り返して読みやすい
わが家では、「くっついた」の場面で頬や手を軽くくっつけて遊びました。
触られることが苦手な子には、無理に同じ動きをする必要はありません。ぬいぐるみ同士をくっつけて見せる方法もあります。
10.『おつきさま こんばんは』

夜空に現れるお月さまの表情と、静かな言葉を味わえる絵本です。
おすすめポイント
- 短い言葉で読みやすい
- あいさつに触れられる
- 表情の変化を見て楽しめる
わが家では、寝る前の落ち着いた時間にも読みました。
ただし、この絵本を読めば必ず眠くなるわけではありません。寝かしつけを目的にしすぎず、静かな雰囲気を親子で楽しみましょう。
「自分でやりたい」に寄り添う絵本
11.『パンツのはきかた』
こぶたが、自分でパンツをはく様子をリズムのある言葉で描いた絵本です。
おすすめポイント
- 着替えの手順をイメージしやすい
- 「自分でやりたい」気持ちに寄り添える
- 歌や動作と一緒に楽しめる
わが家でも、「自分で」と挑戦する子どもの姿と重なり、親子で楽しく読みました。
この絵本を読んだからといって、すぐに一人で着替えられるとは限りません。できないときに急かさず、絵本の動きを一緒にまねするところから始めましょう。
2歳が絵本に集中しないときの読み聞かせのコツ
1.最後まで読まなくてもよい
途中で離れても、絵本が嫌いとは限りません。
好きなページだけ、1ページだけでも構いません。「少し楽しかった」で終えられることを大切にします。
2.質問しすぎない
「これは何?」「何色?」「次はどうなる?」と質問が続くと、試されているように感じる子もいます。
質問の代わりに、
- 「金魚がいたね」
- 「おいしそうだね」
- 「大きく跳んだね」
と、子どもが見ているものへ短い言葉を添えてみましょう。
3.子どもがページをめくっても止めない
自分でページをめくることも、2歳にとっては絵本の楽しみ方のひとつです。
順番どおりに読めなくても、子どもが開いたページから楽しんで構いません。
4.動きやごっこ遊びへ広げる
『ぴょーん』を読んだあとにジャンプする、『くだもの』を読んだあとに食べるまねをするなど、絵本の外へ遊びを広げられます。
絵本の時間と遊びの時間を、厳密に分ける必要はありません。
5.声色を変えなくてもよい
読み聞かせでは、必ず大げさに声色を変える必要はありません。
表現豊かに読むことを好む子もいれば、静かで一定の読み方を好む子もいます。子どもの反応と、読む人の負担に合わせてください。
2歳で言葉がゆっくりな場合の読み方
絵本は、言葉の音を聞く、指差す、親子で同じものを見る機会のひとつです。
ただし、絵本を読むだけで発語が増えたり、言葉の遅れが改善したりするとは限りません。
読み聞かせでは、
- 子どもが見ている絵に言葉を添える
- 子どもの声や動きをまねする
- 短い言葉で返す
- 言葉を言わせようとしない
- 同じ本を何度読んでもよいことにする
といった関わり方ができます。
発語だけでなく、聞こえ方・言葉の理解・指差し・視線・身ぶりなどについて心配がある場合は、小児科、保健センター、地域の発達相談などを利用してください。
1歳頃から楽しめる、音や繰り返しのある絵本はこちらで紹介しています。
イヤイヤ期に絵本を楽しむコツ

2歳頃は、「自分でやりたい」「今は読みたくない」という気持ちが強くなることがあります。
絵本を読もうとしても拒否されたり、大人が選んだ本を嫌がったりする日があっても不自然ではありません。
イヤイヤ期には、次のような関わり方を試してみましょう。
- 2冊ほど見せて、子どもに選んでもらう
- 読み始める時間を子どもに決めてもらう
- 自分でページをめくることを止めない
- 途中で「おしまい」にしてもよいことにする
- 同じ本を何度選んでも受け入れる
『パンツのはきかた』のように、「自分でやってみたい」という気持ちに寄り添える絵本も選択肢になります。
ただし、絵本を使ってイヤイヤをやめさせようとする必要はありません。
子どもが読みたくない日は無理に勧めず、絵本を楽しめるタイミングを待ちましょう。
よくある質問
2歳にはどのような絵本がおすすめですか?
短い言葉や繰り返しがあり、指差しや動作で参加できる絵本が選びやすいでしょう。
動物・食べ物・乗り物など、子どもが好きなテーマを優先することも大切です。
2歳の子が最後まで絵本を聞きません
最後まで聞く必要はありません。
好きなページだけ見る、自分でめくる、動きながら聞くなど、その子に合った楽しみ方で構いません。
2歳児向けの読み聞かせのコツは?
子どもが見ている絵に短い言葉を添え、好きなページを子どものペースで楽しみましょう。
声色を変えたり、何度も質問したりすることは必須ではありません。
子どもが自分でページをめくったり、途中で動き始めたりしても、その子なりの楽しみ方として受け止めて構いません。
同じ絵本ばかり読みたがっても大丈夫ですか?
問題ありません。
次に何が起こるか分かっている安心感や、好きな言葉を繰り返し楽しめるよさがあります。
読む大人が負担な場合は、回数を決めても構いません。絵本は1日に何冊読めばよいですか?
決まった冊数はありません。
1冊を最後まで読めない日や、1ページだけの日があっても大丈夫です。
毎日読むことを義務にせず、親子が楽しめる時間を選びましょう。しかけ絵本ばかり選んでもよいですか?
子どもが楽しめるなら問題ありません。
しかけを動かすことから絵本に興味が広がる場合もあります。破損や小さな部品には注意してください。
2歳で言葉が出ない場合、絵本だけで様子を見てよいですか?
言葉が出始める時期には個人差がありますが、絵本だけで様子を見続ける必要はありません。
言葉の理解、指差し、聞こえ方、視線、身ぶりなども含めて気になる場合は、次の健診を待たず、小児科、保健センター、地域の発達相談などを利用してください。
相談することは、発達の遅れを決めることではありません。家庭でできる関わり方を一緒に考えてもらう機会にもなります。
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まとめ|2歳の絵本は、子どもなりの楽しみ方を大切にしよう
2歳頃は、静かに座って話を聞くことだけでなく、
- ページをめくる
- 好きな絵を指差す
- 音を聞く
- 体を動かす
- ごっこ遊びへ広げる
といった方法でも絵本を楽しめます。
今回紹介した11冊は、次のとおりです。
- 『ぴょーん』
- 『さかながはねて』
- 『どんどこももんちゃん』
- 『どんどこどん』
- 『きんぎょが にげた』
- 『くだもの』
- 『ぺこぺこペコリン』
- 『ありがとう できるかな』
- 『くっついた』
- 『おつきさま こんばんは』
- 『パンツのはきかた』
人気や知育効果だけで決めず、子どもが今好きな音・動物・食べ物・動きを手がかりに選んでみてください。
読み聞かせを嫌がる日があっても、絵本が嫌いだと決めつける必要はありません。
親子ともに無理のない方法で、「もう一回」と思える一冊を探してみてください。