療育を始めて見えた成長と変化:親としての実感と喜び
療育を始めてから1年4か月が経ちました。最初の頃は、息子がどのように変わるのか、療育の効果がどれほどあるのか全く予測がつきませんでした。
しかし、療育を始めてからは不思議と焦りを感じることはありませんでした。それは、やるべきことを続けているという安心感があったからだと思います。
日々の変化はゆっくりで、すぐに目に見える成果があるわけではありませんが、小さな変化が少しずつ積み重なり、気がつけば息子が以前とは違う姿を見せてくれるようになりました。続けていくうちに、息子が周囲との関わり方や自分の気持ちのコントロールができるようになってきたことを実感しています。
療育に取り組む親として、子どもの成長を感じられる瞬間は本当に励みになりますよね。
今回は、療育を通じて見られた息子の集団行動の変化について、同じ悩みを抱える親御さんや療育をご検討されている親御さんにもお伝えできればと思います。
療育を始めて1年で見えた成長の兆し
1.「幼稚園が楽しい」と言えるように
以前は、息子は幼稚園に行くのを嫌がり、朝には泣いて登園を拒否することが多かったです。しかし、療育で集団行動や友達との関わり方を学ぶうちに、幼稚園が少しずつ楽しい場所へと変わったようです。ある日、彼が「今日は幼稚園で〇〇ちゃんと遊んで、とても楽しかった!」と笑顔で話してくれたとき、療育の効果を感じて心からホッとしました。
2. 集団行動が少しずつスムーズに
息子は集団行動が苦手で、幼稚園では一斉指示に従うことが難しいと感じていました。
しかし、療育で模倣や指示理解のトレーニングを重ねるうちに、集団の中での動きが少しずつ身についてきました。去年は、運動会の練習で集団行動が苦手で、指示が通らないことが多く、先生からも指摘されていました。練習がうまくいかないことを息子自身も感じていたようで、「運動会の練習が嫌だ」とよく言っていました。しかし、今年の運動会の練習では、息子が「嫌だ」と言わずに頑張っている姿を見て、これまでの療育の成果を強く実感しています。先生からも「今年は集団行動がスムーズになりましたね」とお話をいただき、息子の成長を改めて感じました。
3. 日常生活で「自分でやる」が増えた
療育を通して、息子は日常生活で「自分でやってみよう」という意欲が育まれています。以前は、服の着替えや片付けを嫌がっていましたが、ある日、自分からおもちゃの片付けを始め、自分の力で終えることができました。その姿を見たとき、これまでの努力が報われたと感じました。また、ボタンのついた洋服の着替えを手伝おうとしたときに「自分でする」と言った姿にも、息子の成長を感じることができました。
4. 手先の器用さが向上
以前は、息子はブロックやお絵描きなどの細かい作業が苦手で、ブロックがバラバラに崩れてしまうたびに癇癪を起こし、途中で投げ出してしまうことがよくありました。しかし、療育で手先の訓練を重ねた結果、少しずつ器用さが身についてきたようです。
ある日、息子が自分で作ったお城のブロックの作品を嬉しそうに見せてくれました。その作品は、今までに見たことがないほど細かく工夫されたもので、彼の手先の成長がはっきりと感じられるものでした。「見て!このお城、僕が作ったんだよ!」と自信満々に話す彼の姿を見て、親としてとても誇らしく感じました。
5. 他の子との距離感が上手に取れるようになってきた
息子は以前、人との距離感を掴むのが苦手で、近づきすぎてしまうことがよくありました。しかし、療育を通じて、適切な距離感やコミュニケーションの仕方を少しずつ学んでいきました。挨拶や「ありがとう」「ごめんね」といった基本的なやりとりが自然にできるようになり、友達と遊ぶときも順番を守ったり、相手の意見を聞けるようになってきました。先日、公園で初めて会った子と会話を交わし、その後仲良く遊び始めた姿を見たとき、息子の成長を強く実感し、療育の力を改めて感じました。
6. おもちゃをシェアできるようになった
以前はおもちゃの貸し借りが苦手で、トラブルになることもありましたが、療育で「順番を待つ」「譲る」「相手の気持ちを考える」ことを学び、友達と順番を守って遊べるようになってきました。
ある日、公園で一緒に遊んでいた友達が「それ貸して?」と言った後、すぐに「どうぞ」と譲る姿を見た時、成長を強く感じました。友達が「ありがとう」と言うと、息子も「どういたしまして」と返事をしていて、そのやり取りを見たとき、息子が他の人との関わり方を少しずつ身につけていることを実感しました。
7. ダンスへの苦手意識が克服されてきた
療育で体を使う活動も増え、息子はダンスの振り付けも少しずつ覚えられるようになりました。以前は、振り付けを覚えるのが苦手で運動会や発表会の練習についていけず苦戦していましたが、ある日、家で突然踊り出し、療育先で練習したダンスの振り付けを披露してくれました。「すごいね、上手だね」と褒めると、息子は少し照れくさそうに笑っていました。苦手だったことを克服し、自信を持って挑戦する姿に、息子の成長を強く感じました。また、授業参観の際には、幼稚園での朝礼のダンスも上達していて、とても嬉しく思いました。
8. 感覚過敏の改善が少しずつ
息子は、以前は洋服が少しでも濡れたり汚れたりすると大騒ぎし、すぐに着替えたがるほど感覚過敏が強かったです。しかし、療育の中で少しずつその過敏さが和らいできたようで、ある日、外遊びの最中に服が泥で汚れても、「まあ、いいか」と言ってそのまま遊び続ける姿を見た時は驚きました。以前の息子では考えられない反応で、彼が自分で気持ちを切り替える力を身に付けたことを実感しました。
9. 覚えることが増えてきた
療育を通じて、息子は知らないうちにたくさんのことを吸収しているようです。ある日、家で突然新しい言葉や歌を口ずさみ、「これは療育先でやったんだよ!」と嬉しそうに披露してくれました。幼稚園での活動や日常生活の中でもいろいろな学びがあるのですが、特に療育先で覚えてくることが多いようです。何気ない会話の中でも、「あ、これはあの時に療育でやったよ!」と自分から話すことが増え、彼が療育を大切に感じていることが伝わってきます。療育先で得た経験や学びが、彼の中でしっかりと蓄積されていることに気づかされる瞬間です。
10. 癇癪が減り、気持ちを落ち着ける力が身についてきた
息子は以前、癇癪を起こしやすく、感情のコントロールが難しい時期がありました。しかし、療育を通じて少しずつ感情を言葉で表現する力や、落ち着くための方法を学びました。ある日、嫌なことがあっても泣かずに「もう一回やってみる」と前向きな言葉を口にする息子を見たとき、彼の成長を感じて心から嬉しく思いました。また、勝負に負けると癇癪を起こすことが多かった息子が、「負けても、まあ、いいか。もう一度しよう」と自分で気持ちを切り替える姿にも、大きな成長を感じました。
11. 療育が心のよりどころに
療育が息子にとってどれほど大切な場所であるかを感じたエピソードがもう一つあります。ある日、幼稚園から少し疲れた様子で帰ってきた息子に、「今日は何かあったの?」と尋ねると、「早く、療育先に行きたいな。あそこすっごく楽しいんだ」と言ってくれました。彼にとって、療育先は単なる学びの場ではなく、心のよりどころであり、安心できる場所になっているのだと実感しました。
息子は、幼稚園の後に、時々「今日は療育ある?」「なんで今日はないの? 僕、行きたいんだよね」と聞いてくることもあります。彼にとって、療育は楽しみであり、心がリフレッシュできる大切な時間のようです。実際、療育があった日には、彼はいつもすっきりした顔で帰ってきて、家でも落ち着いて過ごすことが多いです。このように、療育が息子にとって、学びだけでなく心のサポートにもなっていることを感じる瞬間でした。
まとめ:療育の小さな積み重ねがもたらす大きな成果
療育の効果を実感する瞬間は、日常生活の中にたくさん隠れています。大きな変化ではなく、小さな一歩一歩が積み重なり、やがて大きな成果となって現れるのだと感じています。ただ、息子のその日の気分やコンディションによって、できる日とできない日があるのも事実です。安定して継続できるようになることが、これからの大きな課題だと思っています。これからも息子と一緒に、小さな成長を喜び合いながら前に進んでいきたいと思います。同じように療育に取り組んでいる親御さんにとっても、少しでも希望や励ましになればと願っています。療育の道のりは時に大変ですが、一歩一歩の成長が励みになります。引き続き息子と共に成長を見守りたいと思います。
次回は、「療育のデメリットとは?母親として感じた6つの課題と解決策」についてお話ししますので、ぜひご覧ください。
また、療育に関する過去の記事もぜひお読みください。