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【遊びを通じて身につく】自己コントロールを子どもに教える8つの方法

子育てをしていると、子どもが感情をうまくコントロールできず、困ってしまう場面がよくありますよね。
我が家の息子も、気持ちの切り替えがうまくできないと、つい手が出たり、強い口調で言い返してしまうことがあります。
そんな姿を見て、親としてどう対応したらよいか悩むこともあります…でも、こうした行動は子どもが成長していく過程でよくあることでもあります。

大切なのは、少しずつでも自己コントロールを育んでいくこと
この記事では、療育先で学んだことや本からのヒントをもとに、我が家で取り入れている自己コントロールを育てるための具体的な方法をご紹介します。

目次

  1. 自己コントロールとは?
  2. 切り替えの重要性とその方法
  3. ストループ効果とトレーニング方法
  4. 色判断で自己コントロールを強化
  5. 線上歩行でバランスと集中力を養う
  6. 旗揚げゲームで自己抑制力を鍛える
  7. 迷路ゲームで忍耐力を育む
  8. サイモンセイで柔軟な思考を養う

1. 自己コントロールとは? – 子どもにとっての重要性

自己コントロールとは自分の感情や行動、欲求を適切に調整するためのスキルです。
これは日常生活や人間関係を円滑に保つために、欠かせない重要な能力です。
特に子どもにとっても、自己コントロールは成長過程で非常に大切なスキルとなります。

2. 切り替えの重要性とその方法 – スムーズな移行がもたらす効果

切り替えとは、ひとつの活動から別の活動へスムーズに移行する能力です。
例えば、遊びから勉強へ、活動から休憩へと切り替えられることは、自己コントロールを育む上で重要です。

実践方法

タイマーやルーチンを活用することで、次の行動への移行をスムーズにすることができます。
例えば「5分後にお片付けをしよう」と事前に知らせることで、切り替えを助けることができます。

3. ストループ効果とトレーニング方法

ストループ効果とは、脳が複数の異なる情報(例えば、文字とその色)に同時に反応するときに混乱し、正しく反応するのが難しくなる現象です。
この効果を活用したトレーニングによって、注意力や自己コントロール力を鍛えることができます

基本のトレーニング方法:ストループカード

  • 色の指示が出されたら、形に関係なく「色」を答えます。
  • 形の指示が出されたら、色に関係なく「形」を答えます。

応用トレーニング方法:難易度を上げたストループカード

色と文字の情報を組み合わせたトレーニングで、脳の柔軟性や反応抑制能力を鍛え、感情や行動のコントロール力が向上します。

1.文字の色を答える

  • 例: 「あか」という文字が緑色で表示されていたら、「みどり」と答えます。

2.単語を読む

  • 例: 緑色で「あか」と書かれていても、色には関係なく「そのまま読んで」「あか」と答えます。

3.形を答える

  • 色や文字にとらわれず、「形」を答えます。
  • 例: 「☆」が青色で書かれていても色に関係なく「ほし」と答えます。

4.一致・不一致を判断する

  • 文字の内容と形の色が一致しているかどうかを判断します。
  • 例: 「あか」と書かれた文字で形も赤なら「一致」、異なる色なら「不一致」と答えます。
  • 例: 右のカードの場合☆は「不一致」、♡は「一致」となります。

トレーニングの効果

これらの課題を行うことで、日常生活での集中力や注意力が向上し、冷静に物事に対応できるようになります。

4. 色判断で自己コントロールを強化

色判断は、感覚と判断力を統合するトレーニングに最適です。
特定の色に応じて異なる動作を行うゲームや、瞬時に色を識別して反応するアクティビティを通じて、瞬発力と集中力が鍛えられます。また、これらの練習は感情や衝動を抑える力を養うのにも役立ちます。

色判断トレーニング:瞬発力・集中力・自己コントロールを養うアクティビティ

色判断トレーニングでは、色を通じて瞬発力、集中力、さらには感情や衝動を抑える力を鍛えます。
色ごとに異なるアクションを指示するゲームを通して、色に応じて行動を切り替える練習を行います。
以下に、子どもから大人まで楽しめる具体的なアクティビティの例をいくつか紹介します。

1. カラーレスポンスゲーム

  • 目的: 瞬時の判断力と反応速度を高める
  • 方法:
    • プレイヤーに3つの動作(例: 拍手する、ジャンプする、しゃがむ)を設定し、それぞれの動作を特定の色に対応させます。たとえば、赤で「拍手」、青で「ジャンプ」、黄色で「しゃがむ」といった具合です。
    • 色カードをランダムに見せたり、色が次々と変わる画面を見せたりしながら、プレイヤーは表示された色に応じた動作を即座に行います。
  • 応用編: 色を増やしたり、行動を変えたりして、判断力のさらなる強化を目指します。

2. 色反応スピードチェンジ

  • 目的: 反射的に色を識別し、素早く反応する力を養う
  • 方法:
    • 異なる色がランダムに光るライトやフラッシュカードを使用します。プレイヤーは決まった色が光った時にだけ「反応」します(例: 青が光ったら手を叩く)。
    • 他の色の際は動かずに待機することが求められるため、衝動抑制のトレーニングにもなります。
  • 応用編: 色とアクションの数を増やすことで難易度を上げたり、反応する色を「直前に出た色に反応しない」といった条件にして瞬発力をさらに鍛えます。

3. カラータッチゲーム

  • 目的: 判断力と集中力を養う
  • 方法:
    • 床に色のついたカードやマットをランダムに配置します。プレイヤーは指定された色に「タッチ」するルールでゲームを進めます。
    • 指示される色は速いペースで変わるため、プレイヤーは瞬時に判断しながら、間違えずに指定の色にタッチしていきます。
  • 応用編: 色と形を組み合わせることでさらに難易度を上げられます。たとえば、「赤の星をタッチ」といった指示により、色だけでなく形も判断しなければならなくなります。

4. リフレックスカラーズ

  • 目的: 脳の柔軟性と反射神経を同時に鍛える
  • 方法:
    • 複数の色が表示される画面やボードを用意し、指示された色の場所に素早くタッチまたは押すアクションを行います。
    • 例えば、「赤を押して」「青をタップして」というように指示が出るたびに、正しい色を見つけて反応します。
  • 応用編: 一つ前の色や、複数の色を順番通りに押すルールを追加することで、より高度な注意力と記憶力も要求されるようになります。

トレーニングの効果

これらのアクティビティを通じて、色を判断して素早く反応する能力を高められます。判断力や集中力が鍛えられるだけでなく、自己コントロールや衝動抑制力が養われるため、日常生活でも冷静で的確な行動がしやすくなります。

5. 線上歩行でバランスと集中力を養う

線上歩行は、バランス感覚と集中力を養うためのシンプルで効果的な方法です。
子どもが細い線の上を歩くことで、体の動きと心の安定を保つスキルが自然に鍛えられます。
特に幼児期から小学生までの成長に効果的です。

実践方法

家の床にテープで線を引き、その上を歩く練習をするだけで、簡単に取り組めます。

6. 旗揚げゲームで自己抑制力を鍛える

旗揚げゲームは、指示に従って動作を行う遊びで、集中力や自己抑制力を養うのに効果的です。
特定の旗の色に応じて動作を変えることで、瞬時に判断し行動を制御する力を養えます。
これは、自己コントロールを求められる場面で即座に冷静に対処する力を育てます。

実践方法

「赤い旗なら手を上げ、青い旗なら手を下げる」など、旗の色に応じた動作を行うことで、判断力と抑制力を鍛えます。

7. 迷路ゲームで忍耐力を育む

迷路を解くゲームは、集中力と忍耐力を高めるのに非常に効果的です。
迷路を最後まで解くには、持続力が必要で、これにより忍耐強さを学べます。
これは、長期的な目標達成にもつながる重要なスキルです。

実践方法

紙に描いた迷路やデジタルアプリを使用し、最終地点まで挑戦させることで、自己コントロールと忍耐力を鍛えることができます。

8. サイモンセイで柔軟な思考を養う

「サイモンセイ」は、指示に従って動作を変えるゲームで、自己コントロールや集中力を養うのに効果的です。
ルールに従って動作を変えることで、素早い判断力と自己抑制を学びます。特に、瞬時に状況を把握し、冷静に行動する力を養うのに効果的です。

実践方法

「サイモンセイで始まる指示」に従って動き、自己コントロール力を鍛えることができます
間違った指示に反応しないことが重要なポイントです。

サイモンセイのルール

「サイモンセイ(Simon Says)」は、子どもの自己コントロールや注意力を養うのにぴったりのゲームです。
このゲームのルールは次の通りです。

  1. リーダーの指示に従う
    1人がリーダーとなり、「サイモンセイで〇〇して」と指示を出します。たとえば「サイモンセイで手をあげて」と言われたら、全員がその指示に従って手をあげます。
  2. 「サイモンセイ」のキーワードを聞く
    リーダーが「サイモンセイで」と言わずに「手をあげて」とだけ言った場合は、その指示に従わないのがルールです。このときに指示に従ってしまうと失敗です。
  3. 集中力と忍耐力の育成
    リーダーは時々あえて「サイモンセイで」と言わずに指示を出すので、聞き手は集中して聞き逃さないようにする必要があります。間違った指示に反応しないため、忍耐力も鍛えられます。
  4. ゲームを続ける
    ゲームを進める中で、間違えた人は座って次の指示を待つなどして、最後まで残る人を目指します。

まとめ

「自己コントロールを身に着けることは、子どもにとっても簡単なことではありません。我が家の息子も、感情のコントロールに悩む場面がよくありますが、この記事でご紹介した遊びやトレーニングを通じて、少しずつ変化が見えてきました。最近は以前よりも落ち着いて気持ちを切り替えられるようになる場面も増えています。

すぐに結果が出るわけではありませんが、焦らず親子で楽しみながら続けることが大切ですね。子どものペースに寄り添いながら、少しずつ自己コントロール力が育つことを目指していきましょう。

次回は、「感情のコントロールを助けるおすすめの方法5選」についてお話しします。どうぞお楽しみに!

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  • この記事を書いた人

しょうがなすこさん

はじめまして!「しょうがなすこ」と申します。2歳と4歳の男の子を育てるママで、現役保育士監修のもと、特性を持つお子さんとの育児についてブログで発信しています。このブログでは、同じような状況で悩む親御さんたちと共感し合い、困りごとを少しでも減らすヒントや、育児の楽しさを一緒に見つけられるような内容をお届けしています。 「ひとりじゃない」と感じられる温かい場になるように心を込めて書いていますので、ぜひ気軽に読んでみてください!

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