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発達障害と睡眠の関係:なぜ子どもにとって睡眠が重要なのか

「睡眠が大切」とはよく言われますが、実際に子どもに十分な睡眠をとらせるのは難しいものです。我が家でも、息子の睡眠を改善するために試行錯誤の日々が続いています。たとえば、昼間にたくさん遊ばせて昼寝を避けようと工夫しても、夕食の途中で寝てしまい、夜中に目を覚ますことも少なくありません。

息子は「寝ると何もできなくなるからつまらない」と言って、寝ることを嫌がることもあります。そんな毎日の中で、睡眠不足が子どもの行動や発達にどれほど影響を与えるかを痛感する場面が増えてきました。

ある朝、夜中に何度も目を覚ました息子を幼稚園に送り出したとき、すでに疲れた様子が見られました。その日の午後、迎えに行くと今度は逆にハイテンションになり、集中力が欠け、感情のコントロールが難しくなっていることに気づきました。こうした様子を見ると、睡眠が子どもの行動に与える影響の大きさを改めて実感します。

特に、発達障害の子どもにおいては、睡眠不足が原因で癇癪が増える、登園渋りが強くなる、そして社会的なスキルの低下がみられることがあります。これらの症状は、日々の生活において深刻な影響を与えることがあります。

その日の午後、迎えに行くと今度は逆にハイテンションになり、集中力が欠け、感情のコントロールが難しくなっていることに気づきました。一方、十分な睡眠が取れた翌日には息子の調子が明らかに良くなります。こうした様子を見ると、睡眠が子どもの行動に与える影響の大きさを改めて実感します。

少しずつ変化の兆しが見えてきたのは、せなけいこさんの絵本『ねないこだれだ』を読んで以来、「おばけが来るから早く寝る」と言って自分から布団に入るようになったことです。やっと睡眠改善のきっかけが見え始めたように感じます。

発達障害児に多い睡眠の課題とは?

発達障害を持つ子どもには、入眠が難しい、夜中に目を覚ましやすい、早朝に起きてしまうなどの睡眠の問題が多く見られます。
これが日中の注意力や集中力、さらには感情の安定にも影響を及ぼす場合があります。

医師の指導が必要な場合も

発達障害児の睡眠問題は個々の特性によって異なるため、解決が難しいケースもあります。深刻な睡眠障害が続く場合は、医師や専門家に相談し、適切なサポートを受けることが大切です。

睡眠が子どもにとって重要な理由

1.脳の成長と発達

睡眠中、脳は一日に得た情報を整理し、記憶の定着を図ります。

2.行動の安定

質の良い睡眠は、感情の安定に寄与し、日中の行動問題を軽減する助けになります

3.免疫機能の強化

睡眠は免疫機能をサポートし、体調を整える役割を果たします。

ストレスと睡眠の関係

発達障害のある子どもは、日常的に大きなストレスを感じやすいことがあります。特に保育園や幼稚園などの集団生活でストレスを感じる子どもは、帰宅後にその反動でテレビやゲームに没頭することがあります。これを無理に取り上げると逆効果になることもあるため、まずは日常生活を見直し、ストレスを軽減する工夫が重要です。

睡眠と学習の関連性

調査によると、子どもにとって十分な睡眠は学習にも大きな影響を与えることがわかっています。全国学力調査のデータによれば、8時間以上の睡眠を確保している子どもは、テストの正答率が高いという結果が示されています。また、勉強の後に十分な睡眠を取ることで、学んだ内容が脳に定着しやすくなることも研究で明らかになっています。睡眠は、脳を休ませるだけでなく、記憶を整理し、定着させる重要な役割を果たしているのです。

睡眠不足が発達に与える影響:発達障害に似た症状と誤解

睡眠不足が続くと、子どもたちは日中に過度なハイテンションになったり、集中力が低下したりといった影響が出ることが多くあります。また、情のコントロールが難しくなるため、日常の些細な出来事にも過敏に反応してしまうことも。

日本の全国学力調査でも、8時間以上の睡眠をとっている子どもたちの方がテストの成績が良いという結果が報告されており、十分な睡眠が学習成果にもプラスに作用することが示唆され、十分な睡眠を取ることで学習の成果が向上することも明らかになっています。
たとえば、5〜18歳の日本人290人の脳をMRI画像検証した研究によると、十分な睡眠を確保している子どもの方が記憶を司る海馬の体積が大きいことが確認されており、脳の発達にも睡眠が深く関係していることが分かっています。

さらに、睡眠不足が発達障害と誤解される症状を引き起こすことも多いようです。
ある医師によると、発達障害のような行動特性が見られる子どもでも、生活習慣を改善することで問題行動が軽減するケースも少なくないそうです。
詳しくはこちらのリンクこちらからご覧いただけます。
睡眠不足は脳の発達に影響を与えるため、子どもの行動や感情に大きな影響を与える可能性があるのです。

家庭でできる睡眠改善の工夫

発達障害児の睡眠改善方法にはいくつかの工夫があります。例えば、我が家では絵本の読み聞かせ規則正しい生活リズムの確立が効果的でした。具体的には、就寝前にリラックスするための時間を設け、寝室を安心できる空間に整えることが大切です。これにより、子どもが安心して眠れる環境を作ることができ、発達障害の子どもには特に重要です。

これらの工夫でも改善が難しい場合は、専門家への相談も検討してみましょう。発達障害の子どもには個々の特性があるため、医師や専門家からの適切なサポートが重要です。必要に応じて、専門的なアプローチを受けることが、子どもの睡眠の質を向上させる助けになります。

1.一貫したルーチンを作る

一貫した就寝時間と起床時間を設定し、毎日同じ時間に寝る習慣を作ることが重要です。
寝る前にはリラックスできる時間を設け、決まった手順で就寝準備を進めることで、スムーズに眠りにつく習慣を作りましょう。
たとえば、絵本を読んだり静かな音楽を聴いたりといったアクティビティを取り入れると、子どもが安心して眠りにつく手助けになります。

2.快適な寝室環境を整える

寝室は静かで暗く、涼しい環境を保つよう心がけましょう。光や音を遮るカーテンを使うと、子どもがより良質な睡眠を取れるようになります。

3.就寝前のスクリーンタイムを制限する

スマートフォンやタブレットのブルーライトは、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌を妨げるため、寝る前には控えるようにしましょう。

4.身体活動を増やす

日中に適度な身体活動を行うことが、夜の睡眠を促進する助けになります。特に、外での遊びや運動は良い影響を与えることが多いです。

5.食事に気をつける

就寝前の食事や飲み物にも注意が必要です。カフェインを含む飲み物や、重い食事は就寝に影響を与えることがあります。夕食は寝る2〜3時間前に済ませると良いでしょう。

睡眠不足と発達障害に似た症状の関係

発達障害の子どもたちが見せる行動の中には、睡眠不足が原因で引き起こされるものも少なくありません。ある医師によると、生活習慣を見直すことで発達障害に似た問題行動が改善されるケースもあるそうです。このため、睡眠の質を高めることが、子どもの発育と行動の改善に繋がる可能性が示唆されています。

まとめ:良質な睡眠を得るために

息子の例を通して、発達障害の子どもにとっての睡眠の重要性を強く実感しています。十分な睡眠が取れた翌日は調子が良いのに対し、寝不足の日は過度にハイテンションになり、幼稚園でも問題が生じます。こうした経験から、睡眠不足が子どもの行動や発育に悪影響を与えることがわかります。

調査によれば、十分な睡眠を取ることで学習の成果が向上することが確認されています。また、「発達障害に似た行動」が生活習慣の見直しで改善されるケースもあることがわかっています。睡眠には、脳の整理や記憶の定着に重要な役割があり、子どもの成長に不可欠な要素です。

私も息子の睡眠の質を改善するために日々試行錯誤していますが、長期的な視点で取り組むことが大切だと感じています。生活習慣を見直し、子どもが安心して眠れる環境を整えることで、発達障害の症状が軽減されるケースも少なくありません。今後も睡眠の重要性を再認識し、少しでも良い結果が得られるよう努力を続けていきたいと思います。

次回は、「子どもの指先トレーニングで脳を活性化!簡単にできる指先遊びで成長をサポート」です。ぜひご覧ください!

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しょうがなすこさん

はじめまして!「しょうがなすこ」と申します。2歳と4歳の男の子を育てるママで、現役保育士監修のもと、特性を持つお子さんとの育児についてブログで発信しています。このブログでは、同じような状況で悩む親御さんたちと共感し合い、困りごとを少しでも減らすヒントや、育児の楽しさを一緒に見つけられるような内容をお届けしています。 「ひとりじゃない」と感じられる温かい場になるように心を込めて書いていますので、ぜひ気軽に読んでみてください!

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