発達検査

【体験談】発達検査WISCの流れと結果|就学判断・支援級を考える参考に

WISC検査の結果を見ながら就学先や支援について相談する親子のイラスト

はじめに|就学前にWISC検査を受けました

わが家の息子は、就学前に WISC-V を受けました。

結論からお伝えすると、WISC検査を受けたことで、息子の強みと苦手さが以前よりはっきり分かり、通常級にするか、支援級にするかを考えるうえで大きな判断材料になりました。

息子は3歳8か月のときに、幼児向けの発達検査である WPPSI-III を受けています。

そこから成長し、就学が近づいてきたタイミングで、あらためて現在の発達の状態を知るためにWISC-Vを受けることにしました。

わが家がWISC検査を受けた理由は、主にこの3つです。

  • 前回の発達検査から時間が経ち、再評価の時期だった
  • 就学に向けて、通常級か支援級かを考える材料がほしかった
  • 子どもの得意・苦手を、今の状態で整理したかった

この記事では、実際にわが家が体験した WISC検査の流れ、当日の様子、結果から分かったこと、診断、就学判断への活かし方 をまとめます。

同じように、発達検査を受けるか迷っている方や、就学先について悩んでいる方の参考になればうれしいです。

幼児期に受けたWPPSI-IIIの体験談はこちらです。
【体験談】発達検査WPPSI-IIIを受けた息子|検査の流れと親の気づき

WISC検査を受ける前の不安や「結果が怖かった」気持ちは、こちらの記事にまとめています。
【WISC検査ブログ】年長で受けた体験談|結果が怖かった我が家が受けて良かった理由

WISC検査とは?

WISCは、子どもの認知能力を多方面から見る発達検査です。

全体的なIQだけでなく、

  • 言葉を理解する力
  • 見たものを組み立てる力
  • 新しい課題を考える力
  • 聞いたことを覚えて使う力
  • 作業の速さ

などを、いくつかの指標に分けて確認します。

わが家が受けたのは WISC-V で、5つの指標と全体IQが示されました。

ただし、WISCの結果だけで発達障害の診断が決まるわけではありません。
診断は、検査結果だけでなく、日常生活での様子、医師の診察、親からの聞き取りなどを合わせて総合的に判断されます。

WISC検査の予約から結果説明までの流れ

わが家の場合、病院に予約してから実際に検査を受けるまで、約3か月待ちました。

通院の流れは、次のような形でした。

  1. 初診
    親子で受診
  2. 再診
    親のみで受診
  3. 発達検査
    子どもは検査、親は別室
  4. 心理士からの聞き取り
    親のみで詳しく聞き取り
  5. 結果説明
    親のみで検査結果と診断について説明

病院側のスケジュールに合わせて最短で進めてもらい、初診から結果説明までは約1か月でした。

ただ、体調不良などでキャンセルすると予定が後ろにずれてしまうため、この期間は家族で体調管理にかなり気を使いました。

WISC検査は、「受けよう」と思ってすぐ受けられるとは限りません。

就学相談や入学準備に使いたい場合は、早めに相談しておくと安心だと思います。

WISC検査当日の様子

WISC検査当日に親子分離で検査室へ入る子どもを母親が励ますイラスト

検査当日、息子は病院に行くのが今回で2回目でした。

それでも、親子分離には強い抵抗がありました。

検査室に入る前は不安そうで、なかなか離れたがらず、泣きそうになる場面もありました。

検査中も、集中が途切れて途中で戻ってきてしまうことがありました。
そのたびに声をかけ、励まして、もう一度検査室へ向かいました。

検査時間は約70分。

小さな子どもにとって、親と離れて、初めての課題にたくさん取り組むのは大きな負担だったと思います。

それでも息子は、最後までよく頑張りました。

帰り道には「よく頑張ったね」という気持ちを込めて、小さなおもちゃをごほうびに買いました。

そのときの笑顔を見て、私もようやくほっとしました。

WISC検査は、子どもにとっても親にとっても、気力のいる検査だと感じました。

WISC-Vの結果で分かったこと

WISC検査の報告書を見ながら子どもの強みと苦手さを説明してもらうイラスト

WISC-Vの結果では、5つの指標と全体IQが示されました。

わが子の場合、特に ワーキングメモリ と 流動性推理 の差が大きく、強みと苦手さの凸凹がはっきり見えました。

一般的に、WISCの指標間に大きな差があると、得意なことと苦手なことの差が生活や学習に影響しやすいと言われます。

ただし、数値だけで子どもを判断するのではなく、実際の生活の様子と合わせて見ることが大切です。

報告書には、検査中の様子や得意な点、苦手な点、今後の工夫について書かれていました。

検査時の様子

報告書には、検査中の様子も具体的に書かれていました。

  • 最初は「こわい」と親子分離をしぶった
  • 検査室に入ると、雑談に応じて笑顔も見られた
  • 検査中は集中して取り組めた
  • 分からない問題や検査の合間に集中が途切れやすかった
  • 20分を過ぎたあたりから姿勢が崩れた
  • 足を椅子に上げたり、体がふらふらしたりした
  • 指先で積み木をつかむことが苦手な様子があった
  • 目線を動かすことはできるが、段を間違えたり飛ばしたりすることがあった

これを読んだとき、普段の息子の様子と重なる部分が多く、「やっぱりそうだったんだ」と感じました。

WISC結果から見えた息子の強み

報告書には、息子の強みも書かれていました。

  • 言葉の理解力や語彙力は年齢相応
  • リハーサルや十分な説明があれば理解しやすい
  • 見聞きしたことを一定期間覚えておく力がある
  • 字は丁寧で、鉛筆の持ち方や筆圧も安定している
  • 自分なりのやり方を見つければ取り組める

検査結果というと、どうしても苦手な部分に目が向きやすいです。

でも、報告書に強みも具体的に書かれていたことで、「ここは息子の力なんだ」と前向きに受け止めることができました。

WISC結果から見えた苦手さ

一方で、苦手な部分も具体的に示されました。

  • 分からない問題に強い不安を感じやすい
  • 長い話や抽象的な内容の理解が苦手
  • 要領をつかむのに時間がかかる
  • 一斉指示が入りにくい
  • 指先の不器用さがあり、積み木や細かい動作が難しい
  • 気が散りやすく、ケアレスミスが多い

この内容も、日常生活で感じていた困りごととかなり重なっていました。

例えば、園や家庭で「分かっていないのかな?」と思う場面がありました。
でも実際には、長い説明や抽象的な指示が入りにくかったのかもしれません。

WISCの結果を見たことで、困りごとを「本人のやる気の問題」としてではなく、特性として理解しやすくなりました。

WISC結果と診断で気づいたこと

今回は、WISC検査とあわせて発達診断も受けました。

実施された内容は、次のようなものです。

  • 医師による聞き取り
  • 子どもへの簡単な質問
  • 片足ケンケンなどの動きの確認
  • 遊んでいる様子の観察
  • 心理士から親への詳しい聞き取り
  • 日本版感覚プロファイル短縮版
  • こどもの行動評価スケール家庭版

以前は、発達も診てくれる小児科で診断を受けていました。
今回は発達専門クリニックで、より詳しく評価してもらいました。

結果として、これまでのASDに加えて、ADHDとDCD、吃音についても説明を受けました。

全体IQも前回より下がっていたため、正直ショックは大きかったです。

療育で手ごたえを感じていた分、「今までやってきたことは意味があったのかな」と涙が出ました。

そのとき、医師から言われた言葉が心に残っています。

診断はラベルではなく、この子を理解するためのヒントです。
IQの数値よりも、項目ごとのばらつきを見てください。

さらに、療育についても次のように説明されました。

療育は、特性をなくしたり、治したりするものではありません。
その子が自分に合ったやり方を見つけやすくするためのサポートです。
親が特性を理解して関わり方を工夫することで、困りごとが減り、自信につながっていきます。

この言葉を聞いて、WISCの結果や診断名を、単なる数字やラベルとして見るのではなく、息子を理解するための手がかりとして受け止められるようになりました。

診断後の通院やST・OTについては、こちらの記事にまとめています。
発達クリニック診断後は何をする?5回目以降の通院・ST・OT・経過観察を体験談で解説

通常級か支援級か|WISC結果を就学判断に活かしたこと

WISC結果を参考に小学校で安心して学べる環境を見学する親子のイラスト

就学先については、療育先とも相談しながら考えました。

最終的には、保護者が教育委員会に希望を提出する形になるため、WISCの結果はとても大切な資料になりました。

わが家の場合、WISCの結果と日常の様子、診断を合わせて考えた結果、通常級よりも支援級の方が安心して学べる環境ではないか と感じました。

息子の特性を整理すると、次のような点がありました。

ASDの特性とWISC結果から見えたこと

  • 指示の聞き逃しがある
  • 場面の受け取り違いが起こりやすい
  • 柔軟な対応が難しい
  • 思い込みや自分ルールが出やすい
  • 感覚過敏があり、疲れやすい
  • 集中が続きにくい

ADHDの特性とWISC結果から見えたこと

  • 集中の持続が難しい
  • 指示を聞き逃しやすい
  • 思い込みで進めてしまうことがある
  • 不注意によるミスが多い
  • 後半になると疲れや飽きが出やすい

DCDの特性とWISC結果から見えたこと

  • 空間把握に苦手さがある
  • 目と手を連動させる動きが苦手
  • 積み木やパズルの構成が難しい
  • 動作にぎこちなさがある
  • 姿勢が崩れやすい

吃音への配慮

  • 言葉が詰まることがある
  • 繰り返しが出ることがある
  • 発言のタイミングに配慮が必要
  • 話すことに自信を持ちにくい場面がある

これらを総合して、わが家では「できる・できない」だけでなく、安心して学べる環境かどうか を重視しました。

WISCの結果は、支援級を希望するうえで、子どもの困りごとを客観的に説明する材料にもなりました。

就学相談で実際に提出した資料や聞かれたことは、こちらの記事にまとめています。
【体験談】就学相談前に発達検査は必要?支援級希望で実際に提出した資料・質問内容を公開

WISC結果を療育・学校・家庭でどう活かしたか

WISCの結果は、すぐに療育先へ共有しました。

すると、療育の先生から「すごく腑に落ちる内容だった」と言われました。

検査結果があることで、親だけの感覚ではなく、支援者と同じ視点で子どもの特性を考えやすくなりました。

実際に役立ったことは、次の3つです。

  • 療育の先生が子どもの強みと苦手さを理解しやすくなった
  • 支援の方向性を一緒に考えやすくなった
  • 学校や就学相談で説明しやすくなった

WISCの結果は、ただの数字ではありません。

「この子はどんな場面で困りやすいのか」
「どう伝えれば分かりやすいのか」
「どんな環境なら力を出しやすいのか」

そうした支援を考えるための材料になりました。

家庭で取り入れた工夫

WISCの結果を見てから、家庭での声かけや環境づくりも少し見直しました。

わが家で取り入れている工夫は、次のようなものです。

  • 指示は短く区切って伝える
  • 新しいことを始める前に事前説明をする
  • 口頭だけでなく、お手本や見本を見せる
  • 「あと5分」「あと2問」など、見通しを伝える
  • 苦手な課題は、得意な課題にはさんで取り組む
  • 音読ではリーディングトラッカーや定規を使う
  • 指先の不器用さには、ハサミやつまむ遊びを取り入れる
  • 姿勢が崩れやすいときは、椅子に滑り止めシートを敷く

小さな工夫でも、子どもが「分かる」「できるかも」と感じやすくなります。

WISCの結果を見て終わりにするのではなく、日常生活のサポートに活かすことが大切だと感じました。

発達検査の結果を家庭・園・療育でどう活かしたかは、別記事でもまとめています。
発達検査の結果をどう活かす?家庭・園・療育で見直した支援の工夫

WISC結果を見るときの注意点

WISCは、子どもの認知の凸凹を知るための大切な手がかりです。

ただし、WISCの結果だけで発達障害の診断が決まるわけではありません。

診断には、

  • WISCなどの検査結果
  • 医師の診察
  • 親からの聞き取り
  • 園や学校での様子
  • 家庭での困りごと
  • 感覚特性
  • 行動面の評価

などが関わります。

また、検査当日の体調や緊張、疲れによっても結果が変わることがあります。

そのため、IQの数字だけを見て一喜一憂するよりも、どの力が得意で、どの場面でサポートが必要なのか を見ることが大切です。

わが子の場合も、数字そのものより、項目ごとのばらつきや検査中の様子がとても参考になりました。

WISC検査についてよくある質問

WISCは何歳から受けられますか?

対象年齢は検査の版によって異なります。
年長児の場合、WISCまたはWPPSIなど、年齢や目的に合った検査が選ばれることがあります。

検査時間はどれくらいですか?

検査時間は、約60分から90分程度が一般的です。
わが家の場合は、約70分でした。

結果はすぐに分かりますか?

その場ですぐに詳しい結果が分かるわけではありません。
後日、結果説明の面談で詳しく聞くことが多いです。

IQが低いと発達障害ということですか?

いいえ。IQだけで発達障害と診断されるわけではありません。
日常生活での困りごとや行動観察、他の検査なども含めて総合的に判断されます。

WISCを受けると就学先は自動的に決まりますか?

いいえ。WISCの結果だけで、通常級や支援級が自動的に決まるわけではありません。
あくまで判断材料のひとつです。

WISCの結果は療育に役立ちますか?

役立つと感じました。
得意なこと、苦手なことが分かることで、支援の方向性を考えやすくなりました。

親は検査に同席できますか?

わが家の場合、検査は親子分離で行われました。
実施機関によって対応が違うこともあるため、事前に確認しておくと安心です。

WISCとWPPSIの違いは何ですか?

WPPSIは主に幼児向け、WISCは学齢期の子ども向けに実施されることが多い検査です。
わが家では、幼児期にWPPSIを受け、就学前にWISCを受けました。

まとめ|WISCは子どもを理解するための手がかり

WISC検査は、予約や待ち時間、当日の子どもの負担もあり、決して気軽に受けられる検査ではありません。

それでも、わが家にとっては受けてよかったと思える検査でした。

WISCを受けたことで、

  • 子どもの強みと苦手さが具体的に分かった
  • 療育や学校の先生と話しやすくなった
  • 支援級か通常級かを考える材料になった
  • 家庭での声かけやサポートを見直すきっかけになった

と感じています。

発達検査は、子どもにラベルを貼るためのものではありません。

子どもを理解し、その子に合った関わり方や環境を考えるための手がかりです。

WISCの結果を見た直後は、ショックを受けることもあるかもしれません。
でも、数字だけではなく、得意なこと、苦手なこと、日常での困りごとを合わせて見ていくことで、これからの支援につなげることができます。

この体験談が、発達検査を受けるか迷っている方や、就学先について悩んでいる方の参考になればうれしいです。

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  • この記事を書いた人
しょうがなすこのプロフィールイラスト

しょうがなすこさん

はじめまして🌼「しょうがなすこ」と申します。 小学生と未就学児の兄弟を育てている母です。長男にはASD・ADHD・DCD・吃音があり、療育や学校生活、家庭での関わりを通して、さまざまな困りごとに向き合ってきました。 児童発達支援アドバイザーの資格を持ち、実際の子育て経験をもとに、家庭・学校・療育で使える視覚支援カードや無料教材、子育ての工夫を発信しています。 「ことばだけでは伝わりにくい」「次に何をすればよいか分からない」「学習につまずいている」など、その子に合う「分かる方法」を一緒に見つけられる場所を目指しています。 子育ての困りごとが少しでも軽くなりますように。どうぞ気軽に読んでいってください☺️

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