療育は子どもの成長を支援する素晴らしい取り組みですが、親として療育に通うことには負担や悩みも伴います。
私も療育を始めてから、時間的な負担や他の親との比較、日常生活での葛藤を感じることがありました。それでも、療育のメリットは非常に大きく、続けていく価値が十分にあると感じています。
この記事では、あえて、療育の中で私が感じた6つの課題とその解決策を紹介し、同じ悩みを持つ親御さんへの参考となれば幸いです。
1. 時間と労力の負担
療育は長期的な取り組みであり、通い続けるためには親にとっても時間と労力の負担が大きくなります。特に、送り迎えやスケジュール調整が必要で、家庭全体の時間やエネルギーが消耗してしまうことも少なくありません。
解決策: 事業所によっては送迎サービスを提供しているところもありますが、これは事業所の空き状況によって利用できるかどうかが左右されるため、必ずしも毎回利用できるわけではありません。私は、できるだけスケジュールを調整し、無理なく通えるよう工夫しています。
送迎の負担が大きく感じる場合には、通いやすさを考慮して施設を選ぶことが重要な解決策の一つです。実際に、ある家庭では自宅から近い療育施設を選んだ結果、送り迎えの負担が軽減され、「日々の負担が軽くなり、心に余裕が持てるようになった」とのことです。このように、通いやすい環境を選ぶことで、親自身のストレスも軽減され、子どもにもより良いサポートができるようになります。
多くの療育施設では見学が可能ですので、実際に施設の距離や通いやすさを確認しながら選ぶことをお勧めします。専門家も「親自身が無理なく通える環境を整えることは、療育の継続にとって重要な要素です」と指摘しています。このような工夫を重ねることで、日常のストレスを軽減し、療育に取り組む姿勢を前向きに保つことができるでしょう。
2. 給食が食べられない
幼稚園では給食が提供されますが、療育のために給食を食べられない日が出てきます。特に特別メニューの日には、息子にも食べさせてあげたいと感じることもありました。成長期の子どもにとって栄養バランスの整った給食はとても重要なので、療育の日に給食がとれないことが少し気がかりです。
解決策:あまり深刻に考えすぎず、お弁当で栄養バランスを補うようにしています。大きな問題ではないと割り切ることで、気持ちを楽にしています。
3. お弁当持参の手間
療育の日はお弁当を持たせる必要があり、毎日栄養バランスを考えて準備するのは少し手間に感じます。特に忙しい日や疲れている日は、お弁当作りが負担に感じることもあります。
解決策:最近ではお弁当作りにも慣れ、時短レシピや前日の夜に下ごしらえをするなど、手間を最小限に抑える工夫を取り入れています。シンプルなお弁当でも十分栄養を確保できることに気づき、気持ちが楽になりました。
また、お弁当を用意するのが負担に感じていた保護者が、子どもと一緒にお弁当作りを楽しむ工夫を始めた例があります。子どもが好きなキャラクターをデコレーションに取り入れるなどして、子どもと一緒に作ることでお弁当の準備が楽しい時間に変わり、負担を感じにくくなったそうです。「子どもが楽しみにしてくれることで作る側も楽しくなり、準備のハードルが下がりました」との声もあります。
4. 他の家庭との比較
集団療育では他の子どもたちと自分の子を比較してしまうこともあります。特に、他の子が早く成長している姿を見ると焦りや劣等感を感じがちです。
解決策:他の保護者との交流を通じて、自分だけが焦りや劣等感を感じているわけではないと知り、心が軽くなりました。さらに、子ども一人ひとりの成長スピードが異なることを理解し、それを受け入れることの大切さも実感しています。また、集団療育以外の時間には、他の子どもと比較せずに、穏やかな気持ちでサポートに専念できます。
支えとなる保護者との交流: 似たような悩みを持つ保護者と日々の悩みや解決策を共有し、励まし合える場所があるのは本当に大きな支えです。例えば、ある療育施設では定期的に保護者の交流会が開かれており(参加自由)、苦労話や成功体験を気軽に話し合える場が提供されています。この交流会がきっかけで「ママ友」に発展し、日常の些細なことも相談し合える仲間ができました。「一人で抱え込まなくても良い」という安心感が生まれ、療育の日々の負担も軽減されました。
心理学の専門家も「同じ境遇の人々との交流は、孤立感を和らげ、育児への前向きな姿勢を維持する助けになります」と指摘しており、仲間と励まし合うことが、前向きな育児や療育の継続に大きな力となっています。
5. 他人の目が気になること
療育を始めたばかりの頃は、周囲の視線が気になったことがありました。「療育を受けている」と思われることや、子どもが先入観で見られることが心配でした。
解決策:周りには気づかれずに療育を利用することも可能です。
ただ、今では、私自身が隠す必要はないと考えるようになり、堂々としていて良いのだと感じられるようになりました。公然と話すわけではありませんが、必要に応じて理解ある人たちには伝えています。今では、療育を受けることは子どもが成長するための自然な一環だと受け入れています。
6. 幼稚園に通常通り通えない
最近、息子は「幼稚園が楽しい」と話すようになり、幼稚園に通う時間を大切にしたいという気持ちが強くなってきました。しかし、1日型の療育を受ける日は幼稚園を休まなければならず、「これで本当に良いのか」と自問自答する日々が続いています。息子の成長を支えるためには療育が重要ですが、幼稚園での友達との交流や楽しさも、彼にとって欠かせない要素です。
解決策: 今後は、息子の様子を見ながら療育と幼稚園のバランスを柔軟に調整していく予定です。たとえば、先日、息子が特に楽しみにしていた幼稚園のイベントがあったため、その日は療育をお休みしました。その結果、幼稚園で友達と一緒に過ごすことができ、彼の表情は生き生きとしていました。
また、幼稚園が終わった後に療育を行うスケジュールも組むことができるため、こうした調整を通じて、療育と幼稚園の両方を大切にする方法を模索していきたいと思います。
このように、療育と幼稚園をうまく両立させるための工夫を重ねることで、息子がより安心して成長できる環境を整えていけると信じています。
まとめ
療育を通して息子の成長を見守ることは、私にとってかけがえのない経験です。もちろん負担や悩みもありますが、それ以上にメリットを実感しています。これからも息子の成長を支えながら、柔軟に対応し続けたいと思います。親としての悩みや葛藤を持ちつつも、前向きに療育に取り組んでいくことで、息子との未来を明るく照らしていけると信じています。
次回は、「絵本を読むことが子どもの発達に与える影響とは?療育と幼児教育における重要性を解説!」をご紹介します。ぜひご覧ください。
また、療育に関する過去の記事もお役立てください。