5歳児にぴったりの絵本とは?
5歳になると、子どもの言語能力や理解力がぐんと伸び、物語の展開を楽しんだり、登場人物の気持ちを想像したりする力が育ちます。また、「なぜ?」「どうして?」と疑問を持つことが増え、より深く物事を考えられるようになる時期です。
そこで今回は、5歳児の成長に寄り添いながら、想像力や好奇心を育む絵本の選び方と、おすすめの作品をご紹介します。
5歳児向け絵本の選び方
1. ストーリーの展開が楽しめる絵本
5歳児は、物語の流れを予測しながら楽しめるようになります。
意外な展開がある絵本や、主人公が成長するお話は、集中力を高め、読書の楽しさを感じられます。
おすすめポイント
- 主人公が挑戦し成長するストーリー
- 友達や家族との関わりを描いた物語
- 驚きの結末や、ちょっとした謎解き要素のあるお話
2. 言葉の美しさを味わえる絵本
言葉の響きやリズムを楽しめる絵本は、語彙力や表現力の発達に役立ちます。
詩のような文章や、擬音語・オノマトペが豊富な作品は、子どもが心地よく聞き入ることができます。
おすすめポイント
- 擬音語やオノマトペが楽しい絵本
- 詩的な表現が魅力の絵本
- 読み聞かせるとリズム感が心地よい絵本
3. 登場人物の気持ちを考えられるお話
共感力が育つ5歳児には、登場人物の気持ちを考えながら読む絵本がおすすめです。
「もし自分だったら?」と考えさせる物語は、思いやりの心を育みます。
おすすめポイント
- 友達とのケンカと仲直りを描いた物語
- 助け合いや優しさがテーマの絵本
- 大切な人との別れや成長を描いた感動的なお話
4. 幅広い世界観に触れられる絵本
空想の世界と現実の違いを理解しつつも、想像の世界を広げるのが大好きな時期。
冒険や宇宙、異文化など、ワクワクするテーマの絵本を選ぶと、知的好奇心が刺激されます。
おすすめポイント
- ファンタジーの世界観が広がるお話
- 異文化や外国の習慣を知ることができる絵本
- 自然や科学をテーマにした絵本
5. 自分で読めるシンプルな文章の絵本
ひらがなを覚え始める5歳児には、短い文で構成された絵本がおすすめです。
繰り返しのフレーズが多いと、自分で読む楽しさを感じられます。
おすすめポイント
- ひらがなが中心の絵本
- 繰り返しのフレーズが多い絵本
- 自分で読んでも理解しやすいシンプルな文章の絵本
6. 知的好奇心を刺激する絵本
「なぜ?」「どうして?」が増える5歳児には、科学や自然、身近な社会をテーマにした絵本がぴったり。
学ぶ楽しさを感じるきっかけになります。
おすすめポイント
- 動物や植物の生態を描いた絵本
- 身近な科学の不思議を紹介する絵本
- 社会の仕組みをわかりやすく説明した絵本
5歳児にぴったりの絵本を選ぶ際のポイントはこちらです。
5歳児におすすめの絵本10選
1. 『ぜったいに おしちゃダメ?』
(ビル・コッター)
特徴:読むたびに子どもが参加できる、遊び心たっぷりの絵本
おすすめポイント:お話に入り込みながら、「次はどうなる?」とワクワク感を楽しめる
感想:「押しちゃダメ」と言われると、押したくなる!インタラクティブな魅力が満載。
シリーズ作品:
『ぜったいに おしちゃダメ? ラリーとおばけ』
『ぜったいに おしちゃダメ? ラリーとどうぶつ』
『ぜったいに おしちゃダメ? ラリーのたんじょうび』
2. 『しろくまのパンツ』
(tupera tupera)
特徴:しろくまがなくしたパンツを探す、ユーモアあふれる絵本
おすすめポイント:しかけが楽しく、絵本をめくるたびにワクワクする
感想:「このパンツはだれの?」と推理しながら読むのが面白い!
3. 『へんしんトンネル』
(あきやま ただし)
特徴:トンネルをくぐると、言葉が変身する楽しいしかけ絵本
おすすめポイント:言葉遊びを楽しみながら、語彙力もアップ!
感想:「こんな風に変わるの?!」と子どもが大笑いする一冊。
シリーズ作品:
『かえってきたへんしんトンネル』
4. 『ちか100かいだてのいえ』
(いわい としお)
特徴:地下へどんどん進んでいく、しかけのある楽しい絵本
おすすめポイント:上下にめくるページ構成がユニークで、読みごたえ抜群
感想:「次はどんな部屋?」とワクワクしながら楽しめる!
シリーズ作品:
『100かいだてのいえ』
『ちか100かいだてのいえ』
『うみの100かいだてのいえ』
『そらの100かいだてのいえ』
『もりの100かいだてのいえ』
『ぬまの100かいだてのいえ』
『のせてのせて100かいだてのバス』など
5. 『ぐるんぱのようちえん』
(西内 ミナミ・堀内 誠一)
特徴:ちょっぴり不器用なぞうのぐるんぱが、さまざまな仕事を試して成長していくお話
おすすめポイント:いろいろな職業に挑戦する姿が、子どものチャレンジ精神を育む
感想:「ぐるんぱが今度はどんな仕事をするの?」と想像をふくらませながら楽しめる!
6. 『とべ!ちいさいプロペラき』
(小風 さち・山本忠敬)
特徴:小さなプロペラ機が、自分の役割を見つける心温まるお話
おすすめポイント:乗り物好きな子どもにぴったり!努力の大切さも学べる
感想:「ちいさいけれど頑張る姿がカッコいい!」と応援したくなる一冊。
7. 『どんぐりむらのパンやさん』
(なかや みわ)
特徴:どんぐりたちが営むパン屋さんでの、やさしさあふれるお話
おすすめポイント:パン作りの楽しさと、みんなの協力が伝わる
感想:「おいしそうなパンがいっぱい!」と、パン屋さんごっこがしたくなる!
8. 『ねこざかな』
(わたなべ ゆういち)
特徴:ねことさかなが合体(?)する、ユニークで楽しいお話
おすすめポイント:シンプルで分かりやすく、ダイナミックな展開にワクワク!
感想:「ねこがさかなに!?こんなコンビ見たことない!」と驚きながら楽しめる。
シリーズ作品:
『ねこざかな』
『ねこざかなのはなび』
『おどるねこざかな』
『ねむるねこざかな』
『まいごのねこざかな』
『ねこざかなのすいか』
『だっこだっこのねこざかな』
『そらとぶねこざかな』
『ねこざかなとうみのおばけ』
『ねことさかなでねこざかな』
『ばんごはんはねこざかな』
『ねこざかなのおしっこ』
『とんかちこぞうとねこざかな』
『ぴったんこ!ねこざかな』など
9. 『ノラネコぐんだん パンこうじょう』
(工藤 ノリコ)
特徴:いたずら好きなノラネコたちが、パン工場で大騒ぎする楽しいお話
おすすめポイント:細かい描写が楽しく、繰り返し読んでも新しい発見がある!
感想:「やっちゃった…!」とハラハラドキドキの展開がクセになる。
10. 『めっきら もっきら どおん どん』
(長谷川 摂子・ふりや なな)
特徴:不思議な世界に迷い込んだ男の子が、ユニークな妖怪たちと出会う冒険物語
おすすめポイント:日本らしいファンタジーとリズムのある言葉遊びが楽しい
感想:「もっきら もっきら どおん どん!」の響きがクセになる名作!
11. 『こんとあき』
(林 明子)
特徴:ぬいぐるみのこんと、女の子あきが旅をする優しいお話
おすすめポイント:ぬいぐるみとの絆や、成長の物語が心にしみる
感想:「こんがそばにいてくれる安心感が心地よい!」と温かい気持ちになれる。
12.『スイミー』
(レオ・レオニ)
特徴:小さな魚たちが力を合わせて大きな魚に立ち向かう
おすすめポイント:友情や勇気、協力の大切さを学べる
感想:「みんなで力を合わせたら、こんなに強くなれるんだね!」と息子が感心していました。
13.『てぶくろ』
(ウクライナ民話・内田莉莎子)
特徴:動物たちが森で拾われた手袋に次々と入る心温まる物語
おすすめポイント:助け合いの大切さを自然に学べる
感想:「ぎゅうぎゅう詰めになっても入れるの?」と息子が興味津々でした。
【実践】5歳児がもっと夢中になる!
効果的な読み聞かせのコツ
5歳児になると、物語の内容をより深く理解し、自分なりの考えを持てるようになります。
そこで、読み聞かせをさらに楽しむためのコツを紹介します!
1. 感情を込めてダイナミックに読む
登場人物の気持ちを考えながら、セリフに強弱をつけると、より物語の世界に引き込まれます。
「ええっ!?本当に!?」と大げさに反応するのも効果的♪
2. 「どうしてこうなった?」と問いかける
「このキャラクターはどうしてこうしたのかな?」と考えさせることで、論理的思考力が育ちます。
5歳児は自分の考えを言葉で説明できるようになってくるので、「〇〇だったらどうする?」と会話を広げるのもおすすめ!
3. 絵本の内容を遊びや体験につなげる
物語のシーンを真似してごっこ遊びをしたり、実際に似た体験をすることで、より理解が深まります。
たとえば、動物が登場するお話なら動物園に行ったり、料理の話なら一緒にクッキングしてみたり♪
4. お話の続きや別の展開を考えてみる
「もし違う結末だったら?」「このキャラクターが別の場所に行ったら?」と、自由に想像させることで、創造力がぐんぐん伸びます!
5歳児は自分の意見や感情を表現する力が育ってくる時期。
絵本を通じて、会話や遊びを楽しみながら、親子の時間をもっと充実させましょう!
5歳児に読み聞かせをするメリット
絵本の読み聞かせは、言葉の発達だけでなく、考える力や表現力の向上にも役立ちます。
1. 言葉の表現力と会話力がアップ
登場人物の気持ちを考えながら、「なんでこう言ったのかな?」と問いかけると、理由を考える力が育ちます。
5歳児は語彙も増えてくるので、「どんな言葉を使うと伝わりやすいかな?」と考える機会を作るのも◎。
2. 感情を理解し、共感力が高まる
「この子はどうして悲しいの?」「こういうとき、どうすればいい?」と話し合うことで、感情を理解し、お友達との関わりにも生かせるようになります。
3. 想像力と創造力を育てる
「もし自分がこのお話の主人公だったら?」と考えることで、物語の世界をより深く楽しめます。
さらに、「違う結末を考えてみよう!」とアレンジしてみるのも、発想力を伸ばすポイント!
4. 親子の会話が広がり、考える力がつく
5歳児は「どうして?」「なんで?」と考える力がぐんと伸びる時期。
絵本の内容をヒントに、「〇〇だったらどうする?」と話し合うことで、親子の会話もどんどん広がります。
読み聞かせを通じて、楽しく学びながら成長できる5歳児。
絵本の時間を、親子の大切なコミュニケーションの場にしてみてください!
よくある質問
5歳児におすすめの絵本のジャンルは?
5歳児には、ストーリー性のある絵本がおすすめです。
冒険やファンタジー、科学絵本、友情をテーマにしたものなど、少し長めの物語でも楽しめるようになります。5歳児の読み聞かせに適した絵本の長さは?
集中力がついてくる時期なので、15〜20分程度の少し長めの絵本もOK!
ただし、飽きてしまったら無理に最後まで読まず、途中で区切って次回に持ち越すのもアリです。ひらがなを読めるようになってきたけど、どう絵本を活用すればいい?
まずは簡単なセリフや繰り返しのフレーズを読んでもらうと、自信がつきます。
「このページのこの言葉、読んでみる?」と誘って、少しずつチャレンジさせてみましょう!読み聞かせのとき、どんな工夫をすると楽しくなる?
登場人物ごとに声を変えたり、感情を込めて読むと、物語の世界に引き込まれます。
また、「次はどうなると思う?」と問いかけると、想像力を刺激できます。5歳児が興味を持ちやすいテーマは?
・ 冒険やヒーローもの
・ 動物や恐竜
・ 友達との関わりや成長を描いたお話
・ 仕掛け絵本や科学絵本子どもの「好き」に合わせた絵本を選ぶと、より夢中になれます!
知識を広げる絵本を選びたいけど、どんなものがいい?
「なんで?」「どうして?」が増える時期なので、科学絵本や図鑑がおすすめ!
宇宙、昆虫、乗り物など、好きなテーマの知識を深められる絵本を選ぶと◎。5歳児はどんな読み方ができるようになる?
ひらがなを少しずつ読めるようになるので、簡単な文章なら自分で読める子もいます。
ただし、まだスラスラとは読めないので、大人が一緒に読んでサポートすると良いです。繰り返し読んでほしいとせがまれるけど、飽きてしまう…
同じ絵本を何度も読みたがるのは、成長の証!違う視点で楽しめるように、「今日は○○くん(主人公)の気持ちになって読もう!」と役割を変えてみるのもおすすめです。
お話の内容を深く理解させるにはどうすればいい?
読み終わった後に「もし○○だったら?」と質問して、考える時間を作ると◎。
また、物語をヒントにごっこ遊びをしたり、似たシチュエーションを実際に体験させると、より理解が深まります。5歳児にぴったりな読み聞かせの時間帯は?
・ 寝る前(リラックスしてお話を楽しめる)
・ おやつの後(集中しやすい時間)
・ 休日の午前中(ゆっくり楽しめる)毎日決まった時間に読むと、習慣になりやすいです!
まとめ
5歳児向けの絵本は、物語を深く味わい、言葉の美しさを楽しみ、好奇心を広げられるものがぴったりです。
お子さんの興味に合わせて、絵本選びを楽しんでみてくださいね
読書の時間が、親子の楽しいひとときになりますように!
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次回は、「子どもの心を育むおすすめ絵本5選:成長をサポートする読み聞かせストーリー」をご紹介します。
お楽しみに!