はじめに
「そんなに強くしないで!」
「やさしく触って!」
「お友達が痛いって言ってるよ」
何度伝えても、
- 強く押してしまう
- 手を引っ張ってしまう
- おもちゃを壊してしまう
- ドアをバタンと閉める
- 鉛筆の芯を折る
- お友達とのトラブルが多い
そんな悩みはありませんか?
実は、力加減が苦手な子は珍しくありません。
特に、
- ASD(自閉スペクトラム症)
- ADHD
- DCD(発達性協調運動症)
- 発達ゆっくりさん
- 視覚優位の子
は、
「ちょうどいい力」
という目に見えない感覚を理解するのが難しいことがあります。
そこで我が家で役立ったのが、
⭐「ちからのものさし」
という視覚支援でした。
「やさしくして!」
と伝えるだけではなく、
「どれくらいがちょうどいいのか」
を見える化すると、少しずつ分かりやすくなってきました。
結論|力加減が苦手な子には「ちょうどいい力」を見える化すると伝わりやすい
力加減が苦手な子に、
「強すぎ!」
「もっと優しく!」
と伝えても、
本人には
「どれくらい?」
が分からないことがあります。
そこでおすすめなのが、
⭐「ちからのものさし」です。
0 使わない
1 よわい
2 もう少し
🟢3 ちょうどいい
4 ちょっと強い
5 強すぎ
我が家では、
「3の緑を目指そう!」を合言葉にしています。
なぜ力加減が苦手になるの?
力加減が苦手なのは、
わざとではなく、
- 感覚の感じ方の違い
- 身体の使い方の難しさ
- 加減のイメージが分かりにくい
- 興奮すると力が入りやすい
などが関係していることがあります。
そのため、
「優しく!」
だけでは伝わりにくく、
見える化した方が理解しやすいことがあります。
力加減が苦手な子によくある困りごと
お友達を強く押してしまう
本人は遊んでいるつもりでも、
相手は痛くて泣いてしまうことがあります。
強く引っ張ってしまう
手を引っ張ったり、
抱きついたりしてトラブルになることもあります。
おもちゃを壊してしまう
悪気はないのに、
強く握って壊してしまうことがあります。
ドアをバタンと閉める
本人は普通のつもりでも、
周りから見ると大きな音になっていることがあります。
鉛筆の芯を折る
筆圧が強く、
何度も芯が折れてしまう子もいます。
【体験談】「優しくして」が一番伝わりませんでした
息子も昔から、
力加減がとても苦手でした。
お友達を強く押してしまう。
手を強く引っ張ってしまう。
本人は遊んでいるつもりなのに、
「痛い!」
と言われてしまう。
友達トラブルになることもあり、
親としてはヒヤヒヤすることが多かったです。
また、
ガチャガチャのおもちゃもよく壊していました。
小さなルービックキューブが当たった時も、
「やったー!」
と喜んで、
カプセルを開けて、
次の瞬間には壊れていました。
「えっ!?」
と思ったのを今でも覚えています。
先日もホームセンターで、
サボテンを見ていた時のこと。
「かわいいね」
と触ろうとした瞬間、
ギュッ!
「痛い!」
本人もびっくり。
悪気はなく、
触りたかっただけでした。
だからこそ、
「優しくして!」
という言葉だけでは、
本人には伝わりにくいんだなと感じました。
我が家で使っている「ちからのものさし」

我が家では、
力の強さを数字で見える化した
⭐「ちからのものさし」
を使っています。
0
使わない
1
よわすぎ
2
もう少し
🟢3
ちょうどいい
4
ちょっと強い
5
強すぎ
我が家では、
「3の緑が目標!」
を合言葉にしています。
おすすめは、
🟢「3=ちょうどいい」
を緑色にすること。
色で覚えることで、
小さい子でもイメージしやすくなります。
また、
「強すぎ!」
「ダメ!」
と注意するよりも、
「今は4だったかな?」
「3の緑にしてみよう!」
と伝える方が、
息子には理解しやすそうでした。
少しずつですが、
「今、4だった?」
「3にする!」
と自分で意識できる場面も増えてきています。
場面ごとに練習すると分かりやすい
力加減は、
言葉だけで教えるよりも、
実際の場面ごとに練習すると理解しやすいことがあります。
🤝 お友達
🟢3の力
→ やさしくタッチ
「痛くないかな?」
を一緒に確認します。
✏️ 鉛筆
🟢3の力
→ 芯が折れない
「ポキッとならない力だね」
と声をかけます。
🚪 ドア
🟢3の力
→ バタンとしない
「そーっと閉められたね!」
とできたことを褒めます。
🧸 おもちゃ
🟢3の力
→ 投げない
「壊れない力で持てたね」
と伝えます。
🌵 植物やペット
🟢3の力
→ そーっと触る
「やさしい手で触れたね」
と一緒に確認します。





ASD・ADHD・DCDのある子にもおすすめ
このカードは、
- ASD
- ADHD
- DCD(発達性協調運動症)
- 発達ゆっくりさん
にも活用しやすいと思います。
特に発達特性のある子は、
言葉だけの説明より、
「見て分かる」
方が理解しやすいことがあります。
力加減が苦手な子におすすめの遊び5選
力加減は、
「優しくして!」
と何度も言われるだけでは身につきにくいことがあります。
我が家も、
お友達との関わりの前に、
まずは遊びの中で
「強すぎない力」
を経験することを意識していました。
遊びながら練習できるので、
無理なく取り入れやすいと思います。
🎈① 風船遊び
おすすめ度 ★★★★★
風船は、
強く叩きすぎると遠くへ飛び、
弱すぎると落ちてしまいます。
そのため、
「ちょうどいい力」
を自然と練習できます。
我が家でも、
風船バレーや風船キャッチはよく遊んでいました。
ゆっくり動くので、
小さい子にもおすすめです。
📰② 新聞紙破り
おすすめ度 ★★★★★
新聞紙を、
ビリビリと破る遊びもおすすめです。
- 強く引っ張る
- 少しずつ裂く
- 小さくちぎる
など、
いろいろな力の使い方を体験できます。
最後は新聞紙のシャワーにすると、
子どもも大喜びでした。
✋③ 洗濯ばさみ遊び
おすすめ度 ★★★★★
洗濯ばさみは、
指先の力加減を練習するのにぴったりです。
- 紙コップにはさむ
- 箱にはさむ
- 動物の顔に耳をつける
など、
遊びながら手先の使い方も練習できます。
指先の不器用さがある子や、
DCD(発達性協調運動症)傾向のある子にもおすすめです。
🌈④ 粘土遊び
おすすめ度 ★★★★★
粘土は、
握る強さによって形が変わるので、
力加減の練習にぴったりです。
- 丸める
- のばす
- ちぎる
- 型抜きする
など、
楽しみながら手や指の使い方を学ぶことができます。
我が家でも、
恐竜や食べ物を作ってよく遊んでいました。
💧⑤ スポンジしぼり
おすすめ度 ★★★★☆
水遊びが好きな子におすすめです。
スポンジに水を含ませ、
ギューッとしぼるだけ。
強すぎても、
弱すぎても、
うまく水が出ません。
「ちょうどいい力」
を感じやすい遊びです。
お風呂やプール遊びでも取り入れやすいと思います。
力加減が苦手なのは発達障害?DCDとの関係
「力加減ができないのは発達障害だから?」
と不安になる保護者の方もいるかもしれません。
結論から言うと、
力加減が苦手だからといって、必ずしも発達障害というわけではありません。
小さい子どもは成長途中なので、
- お友達を強く押してしまう
- ドアをバタンと閉める
- おもちゃを壊してしまう
- 鉛筆の芯を折ってしまう
といったことは珍しくありません。
成長とともに少しずつ身についていくことも多いです。
一方で、
ASD(自閉スペクトラム症)やADHD、DCD(発達性協調運動症)などの特性がある場合、
力加減が難しくなることがあります。
ASD(自閉スペクトラム症)との関係
ASDのある子は、
感覚の感じ方に特徴があることがあります。
そのため、
- 相手との距離感が近くなりやすい
- 遊びのつもりで強く押してしまう
- 「優しくして」と言われても加減が分かりにくい
といったことが見られる場合があります。
本人に悪気があるわけではなく、
「どのくらいの力がちょうどいいのか」
が分かりにくいことがあります。
ADHDとの関係
ADHDのある子は、
興奮すると力が入りすぎたり、
勢いのまま行動してしまったりすることがあります。
例えば、
- 強く抱きつく
- ドアを勢いよく閉める
- お友達を押してしまう
などです。
あとから
「やりすぎちゃった」
と気付くことも少なくありません。
DCD(発達性協調運動症)との関係
DCD(発達性協調運動症)は、
身体の動きや力の調整が苦手になる発達特性です。
例えば、
- 鉛筆の芯がよく折れる
- ハサミやお箸が使いにくい
- ボール遊びが苦手
- 力が強すぎたり弱すぎたりする
- コップの水をこぼしやすい
などが見られることがあります。
「不器用なだけかな?」
と思っていたら、
実は身体の使い方に難しさがあったということもあります。
気になる場合は相談することも大切
力加減が苦手だからといって、
すぐに発達障害というわけではありません。
しかし、
お友達とのトラブルが多い
日常生活で困ることが増えている
不器用さが強い
学校生活で困り感がある
などの場合は、
小児科や発達相談、作業療法(OT)などに相談することで、
子どもに合った関わり方や支援方法が見つかることもあります。
我が家も「なんでそんなに強いの?」と思っていました
息子も小さい頃から、
お友達を強く押してしまったり、
おもちゃを壊してしまったりすることがありました。
正直、
「なんでそんなに力を入れるの?」
と思ったこともあります。
でも、
本人は怒っているわけでも、
わざと壊しているわけでもありませんでした。
ただ、
「ちょうどいい力」
が分かりにくかっただけなのかもしれません。
だからこそ、
怒るよりも、
「3の緑だよ」
と視覚的に伝える方が、
少しずつ理解しやすくなってきたように感じています。
【体験談】遊びの中で少しずつ力加減を覚えていきました
息子も小さい頃は、
おもちゃを壊してしまったり、
強く押してしまったりすることがよくありました。
「優しくして!」
と何度も伝えていましたが、
正直あまり伝わっていませんでした。
でも、
風船遊びや粘土遊び、
洗濯ばさみ遊びなどを通して、
少しずつ
「強すぎるとダメなんだ」
「これくらいがちょうどいいんだ」
という感覚が育ってきたように感じます。
今でも完璧ではありません。
それでも、
以前より
「3の緑!」
を意識できる場面が増えてきました。
焦らず、
遊びの中で経験を積み重ねていくことが大切なんだなと感じています。
無料公開について
このページでは、
⭐「ちからのものさし」
の視覚支援カードを無料公開しています。
ご家庭・幼稚園・保育園・学校・療育などで、必要に応じて活用してください。
ちからのものさしは、家庭・園・学校で共有しやすい
このカードは、家庭だけでなく、幼稚園・保育園・学校・療育でも使いやすいと思います。
「3の緑でタッチしよう」
「ドアは3の力で閉めよう」
のように、大人同士で同じ言葉を使うと、子どもも混乱しにくくなります。
よくある質問
力加減は成長するとできるようになりますか?
少しずつ身についていく子も多いです。
経験の積み重ねも大切です。
怒って教えた方がいいですか?
怒るよりも、
「今は4だったね。3にしてみよう」
と具体的に伝える方が分かりやすいことがあります。
わざと強くしているのでしょうか?
悪気がない場合も多く、
本人自身が力の強さに気付いていないことがあります。
DCDでも力加減は苦手になりますか?
身体の使い方の難しさから、
力の調整が苦手になることがあります。
何歳頃から使えますか?
3〜4歳頃から小学生まで活用しやすいと思います。
力加減が苦手なのは発達障害ですか?
必ずしもそうではありません。
発達途中の子にもよく見られます。
幼稚園や学校でも使えますか?
家庭だけでなく、
幼稚園や学校でも活用しやすいと思います。
力加減の練習になる遊びはありますか?
風船遊びや粘土遊びなどがおすすめです。
おもちゃをすぐ壊してしまいます
悪気がないことも多く、
「ちょうどいい力」を経験していくことが大切です。
友達を押してしまう時はどうしたらいいですか?
「押したらダメ!」
より、
「3の緑でタッチしよう」
と具体的に伝える方が理解しやすいことがあります。
まとめ
力加減が苦手な子にとって、
「優しくして」
という言葉は意外と難しいものです。
我が家も、
友達トラブルや、
壊れてしまうおもちゃを見ながら、
「なんでそんなに力が強いんだろう」
と悩んだことが何度もありました。
でも、
「3の緑!」
という共通の言葉ができてからは、
少しずつ
「今は4だったかな?」
「3にする!」
と自分で意識できる場面が増えてきました。
完璧にできなくても大丈夫。
焦らず、
遊びや日常生活の中で経験を積み重ねながら、
少しずつ「ちょうどいい力」を覚えていけばいいのだと思います。
この記事で無料公開している
⭐「ちからのものさし」が、
お子さんとの関わりに悩むご家庭のヒントになればうれしいです。