はじめに|支援級の授業って実際どんなことをするの?
小学校入学前、わが家が何度も検索していた言葉があります。
「支援級って、実際どんな授業をするの?」
普通級と何が違うのか。
勉強は遅れないのか。
遊びばかりにならないのか。
自立活動って何なのか。
生活単元学習って何をするのか。
就学相談の資料や制度説明を読んでも、実際の学校生活まではなかなか見えてきませんでした。
わが家の息子は、小学校の情緒支援級に在籍しています。
この記事では、実際に通って感じたことをもとに、
- 情緒級の授業内容
- 国語・算数の学び方
- 自立活動で行うこと
- 生活単元学習との違い
- 45分座り続けることが難しい子への対応
- 支援級で学ぶメリットと不安
を、保護者目線でまとめます。
※支援級の内容は、自治体・学校・担任の先生・子どもの状況によって大きく異なります。この記事は、わが家の体験談として参考にしてください。
※この記事には広告・アフィリエイトリンクが含まれる場合があります。実際の体験をもとに、わが家で役立ったものや選び方を紹介しています。
結論|情緒級は「勉強だけ」ではなく、学校生活で困らない力も育てる場所だった
先に結論から言うと、情緒支援級は、
「国語や算数を少人数で学ぶ場所」
であると同時に、
「学校生活を送りやすくする力を育てる場所」
でもありました。
わが家の場合、国語・算数は支援級で学び、その他の教科や活動は交流級に参加することが多いです。
支援級では、
- 少人数で学べる
- 指示を分かりやすくしてもらえる
- 見通しを持ちやすい
- 気持ちを整える時間がある
- 自立活動で困り感への対処を練習できる
という安心感があります。
入学前は「支援級に入ったら勉強が遅れるのでは」と不安でした。
でも実際には、息子の場合、落ち着いて学べる環境があることで、むしろ理解しやすくなっていると感じています。
支援級ってずっと別教室なの?

支援級と聞くと、
「一日中、別の教室で過ごすの?」
と思う方もいるかもしれません。
でも、必ずしもそうではありません。
わが家の学校では、支援級に在籍しながら、交流級にも参加しています。
例えば、
- 体育
- 音楽
- 図工
- 生活
- 道徳
- 学活
- 図書
- 給食
などは、交流級で過ごすことがあります。
一方で、国語や算数など、落ち着いた環境で学んだ方がよい教科は支援級で受けています。
どの教科を支援級で受けるか、どの時間を交流級で過ごすかは、子どもの特性や学校の方針によって変わります。
支援級は「完全に分ける場所」というより、必要に応じて交流級と行き来しながら、その子に合った学び方を考える場所だと感じています。
情緒級の授業内容|主に国語・算数と自立活動
わが家の息子が在籍しているのは、情緒支援級です。
情緒級では、主に次のような学びがあります。
- 国語
- 算数
- 自立活動
- 必要に応じた個別学習
- 学校生活に必要な練習
知的な遅れがない場合は、通常学級と同じ教科内容を学ぶこともあります。
ただし、学び方には違いがあります。
普通級では、一斉指示で授業が進むことが多いです。
一方、支援級では、
- 少人数で学ぶ
- 分からないところをすぐ聞ける
- 指示を短くしてもらえる
- プリント量を調整してもらえる
- 見通しを伝えてもらえる
など、子どもに合わせた工夫があります。
息子の場合、「理解できない」というより、「環境が合わないと力を出しにくい」タイプです。
一度にたくさん説明されると混乱する。
周りがにぎやかだと集中しにくい。
曖昧な指示だと何をすればいいか分からない。
そうした困りごとがあるため、少人数で整理された環境はとても合っていると感じています。
支援級の国語・算数はどんな感じ?
わが家の場合、国語と算数は支援級で学んでいます。
内容自体は、学年相当のものを扱うことが多いです。
ただし、進め方は子どもに合わせてもらえます。
例えば、
- 問題数を調整する
- 書く量を減らす
- 口頭で確認する
- 図や具体物を使う
- 分からないところをその場で説明する
- 集中が切れたら少し整える
といった形です。
支援級だから簡単なことしかしない、というわけではありません。
むしろ、理解できる形にしてもらうことで、学習に向かいやすくなっていると感じます。
息子は、書くことや姿勢保持に負担が出やすいタイプです。
そのため、同じ内容でも、
「どれだけ書くか」
「どの順番で取り組むか」
「どのくらい休憩を入れるか」
で、学びやすさがかなり変わります。
この調整があることは、情緒級の大きなメリットだと感じています。
支援級の自立活動とは?
支援級ならではの大切な学びが「自立活動」です。
自立活動とは、簡単に言うと、
子どもの困り感を減らし、学校生活や日常生活を送りやすくするための学習
です。
国語や算数のような教科とは少し違います。
自立活動では、
- 気持ちの切り替え
- コミュニケーション
- 感情コントロール
- 感覚調整
- 姿勢保持
- 手先の使い方
- 集団参加
- 見通しを持つ練習
などを扱うことがあります。
発達特性のある子は、勉強そのものよりも、
「授業に参加する」
「先生の話を聞く」
「順番を待つ」
「気持ちを切り替える」
「困った時に伝える」
といった部分でつまずくことがあります。
自立活動は、そうした学校生活の土台を整える時間だと感じています。
自立活動で実際にすること

自立活動の内容は、子どもの特性によって変わります。
わが家で聞いたり、実際に感じたりした内容には、次のようなものがあります。
コミュニケーションの練習
例えば、
- 相手との距離感
- 話を聞く練習
- 自分の気持ちを伝える練習
- 順番に話す練習
- 友達との関わり方
などです。
息子は、自分の好きな話になるとたくさん話せる一方で、相手の反応を見ながら調整することが苦手な場面があります。
少人数の安心できる環境で、やり取りを練習できることはありがたいです。
気持ちの切り替え
学校生活では、思い通りにならないことがたくさんあります。
例えば、
- 負けた時
- 順番を待つ時
- 予定が変わった時
- やりたいことを途中でやめる時
- 友達と意見が違った時
こうした場面で、どう気持ちを整えるかを練習します。
ただ我慢させるのではなく、
「どうしたら落ち着けるか」
「困った時にどう伝えるか」
を学ぶ時間でもあります。
感覚調整
感覚過敏や感覚の偏りがある子は、学校生活の中で疲れやすいことがあります。
音、光、人の多さ、服の感触、給食のにおい。
大人から見ると小さな刺激でも、子どもにとっては大きな負担になることがあります。
自立活動では、
- 落ち着く方法を知る
- 苦手な刺激への対処を考える
- 必要な時に休む
- 自分の状態に気づく
といったことにつながる場合があります。
姿勢保持・手先の練習
DCD傾向や不器用さがある子にとって、
- 椅子に座る
- 鉛筆を持つ
- ハサミを使う
- のりを使う
- ボタンを留める
- 体の向きを整える
といった動作は、意外と負担が大きいです。
わが家でも、姿勢や手先の使い方は気になる部分でした。
支援級では、こうした「学習以前のしんどさ」にも目を向けてもらえることがあります。
自立活動の時間はどう作られるの?
情緒級では、通常学級の時間割をベースにしながら、自立活動の時間を確保することがあります。
例えば、国語や算数などの一部時間を調整し、自立活動に充てる形です。
そのため、通常級と比べると、教科の授業時間が一部少なくなる場合があります。
ここは、入学前に不安になりやすいポイントだと思います。
私も最初は、
「国語や算数の時間が減って大丈夫なの?」
と心配しました。
でも実際には、息子の場合、ただ授業時間を増やすよりも、
- 落ち着いて座れる
- 指示を聞ける
- 気持ちを切り替えられる
- 学習に向かう準備ができる
ことの方が、学びにつながっていると感じます。
自立活動は、勉強を減らすための時間ではなく、勉強や学校生活に参加しやすくするための時間なのだと思います。
生活単元学習とは?

支援級でよく聞く言葉に「生活単元学習」があります。
生活単元学習とは、生活に結びついた活動を通して、必要な力を学ぶ授業です。
特に、知的支援級で行われることが多い学習です。
例えば、
- 調理
- 買い物
- 栽培
- 季節の制作
- 校外学習
- 係活動
- 行事準備
などです。
一見すると、遊びや体験活動のように見えることもあります。
でも実際には、
- 手順を理解する
- 順番を待つ
- 友達と協力する
- 道具を使う
- ルールを守る
- 最後までやり切る
- 生活に必要な力を身につける
といった学びが含まれています。
生活単元学習で実際にすること
生活単元学習では、生活に近い活動を通して学びます。
調理活動
例えば、
- おにぎり作り
- ホットケーキ作り
- カレー作り
- 簡単なおやつ作り
などです。
調理活動では、食べ物を作るだけではありません。
- 手を洗う
- 順番を待つ
- 道具を安全に使う
- 友達と分担する
- 手順通りに進める
- 後片付けをする
といった力を育てます。
栽培活動
苗植えや水やり、収穫などをすることもあります。
土の感触が苦手な子にとっては、感覚面の練習にもなります。
また、
- 毎日観察する
- 順番に水やりする
- 変化に気づく
- 命を大切にする
といった学びにもつながります。
制作活動
季節の飾りやカレンダー、工作などを行うこともあります。
制作活動では、
- 手先を使う
- 手順を見て進める
- 完成まで取り組む
- 達成感を味わう
ことができます。
買い物学習・校外学習
実際に外へ出て、
- お金を払う
- 店員さんとやり取りする
- 公共のルールを守る
- 集団で移動する
- 必要なものを選ぶ
といった経験をすることもあります。
これは、生活に直結する大切な学習です。
自立活動と生活単元学習の違い
「自立活動」と「生活単元学習」は、名前だけ見ると分かりにくいですよね。
簡単にまとめると、次のような違いがあります。
| 内容 | 目的 | 多い学級 |
|---|---|---|
| 自立活動 | 困り感を減らし、学校生活に参加しやすくする | 情緒級・知的級どちらにもある |
| 生活単元学習 | 生活に結びついた活動を通して学ぶ | 知的級で多い |
ただし、実際の学校現場では、きれいに分かれていないこともあります。
例えば、調理活動でも、
- 順番を待つ
- 指示を聞く
- 感覚刺激に慣れる
- 友達と協力する
ことを目的にしていれば、自立活動的な意味合いが強くなることもあります。
苗植えや制作も同じです。
「これは自立活動」
「これは生活単元学習」
と完全に分けるよりも、
その活動で何を育てたいのか
を見る方が分かりやすいと思います。
情緒級では生活単元学習は少ないこともある
ここは大事なポイントです。
情緒級では、生活単元学習よりも、
- 教科指導
- 自立活動
- SST
- 感情コントロール
- 集団参加の練習
が中心になることもあります。
知的な遅れがない場合、教科学習は通常学級に近い内容で進むことも多いです。
一方で、学校によっては情緒級でも、
- 調理
- 栽培
- 制作
- 校外活動
などを取り入れていることがあります。
つまり、支援級の授業内容は、学校によってかなり違います。
だからこそ、就学前に見学したり、先生に質問したりすることが大切だと感じました。
45分ずっと座れなくても大丈夫?
小学校の授業は、基本的に1コマ45分です。
でも、発達特性のある子にとって、45分座り続けることはかなり負担になる場合があります。
特に、
- 姿勢を保つ
- 集中を続ける
- 音や人の刺激に耐える
- 気持ちを切り替える
- 書き続ける
ことが苦手な子は、最初から45分を求められると疲れてしまうことがあります。
わが家の学校の支援級では、入学当初、
「まずは25分着座」
を目標にしていました。
いきなり45分完璧に座ることを求めるのではなく、少しずつ座れる時間を伸ばしていく形です。
集中が切れてきた時には、
- 少し体を動かす
- 読書をする
- 興味のある学習に切り替える
- クールダウンする
など、気持ちを整える時間を取ることもあります。
入学前の私は、
「授業中は最後まで座っていないといけない」
と思っていました。
でも今は、無理に座り続けて崩れてしまうより、
自分で整えながら参加できること
の方が大切だと感じています。
支援級だと勉強が遅れる?
支援級を考える時、多くの親が心配するのが、
「勉強が遅れないかな」
ということだと思います。
私も不安でした。
実際、情緒級では自立活動の時間を確保するために、国語や算数などの授業時間を一部調整することがあります。
そのため、通常級と比べると、教科の授業時間が少なくなる場合はあります。
でも、授業時間が多ければ必ず理解できる、というわけでもありません。
息子の場合は、
- 少人数
- 個別説明
- 見通しがある
- 質問しやすい
- 落ち着いて取り組める
環境の方が、学習内容が入りやすいと感じています。
通常級で緊張しながら45分過ごすより、支援級で安心して取り組める方が、結果的に学びにつながることもあります。
足りない部分は、
- 家庭学習
- 宿題
- 個別プリント
- 先生との相談
- 学習グッズ
などで補うこともできます。
大切なのは、「支援級だから遅れる」と決めつけることではなく、
その子がどんな環境なら学びやすいか
を考えることだと思います。
家庭でできるサポート
支援級で学んでいるからといって、家庭で特別なことをたくさんしなければいけないわけではありません。
ただ、学校での学びを家庭でも少し支えると、子どもが安心しやすいと感じています。
わが家で意識しているのは、次のようなことです。
- 明日の予定を一緒に確認する
- 持ち物を見える形にする
- 宿題は量より取りかかりやすさを重視する
- 疲れている日は無理をさせすぎない
- できたことを言葉にする
- 道具を子どもに合うものにする
特に、時間の見通しや持ち物管理が苦手な子には、視覚支援カードやタイマーが役立つことがあります。
登校後の流れを見える化したい方は、こちらも参考になります。
【無料公開】小学校についたらカード|視覚支援絵カードで登校後の流れを見える化
また、支援級や小1の学校生活で「できない」が増えている時は、道具が合っていない可能性もあります。
靴、水筒、筆箱、鉛筆、ランドセル収納などを見直すだけで、子どもの負担が軽くなることもありました。
【支援級・小1】「できない」は道具のせいかも?入学後に買ってよかった持ち物・便利グッズ
実際に情緒級へ通って感じたこと
入学前は、
「支援級にしたら甘やかしになるのかな」
「将来困るのかな」
「普通級の方が成長するのかな」
と、本当にたくさん悩みました。
でも実際に通ってみて感じるのは、安心できる環境があることの大きさです。
息子には、
- 段取りが苦手
- 不器用さがある
- 複数指示が苦手
- 抽象的な説明が分かりにくい
- 気持ちの切り替えに時間がかかる
という特性があります。
でも、それは「やる気がない」わけではありません。
環境によって力を出しにくくなるだけなのだと、支援級に入ってから見方が変わりました。
少人数で整理された環境になることで、息子はかなり落ち着いて学べるようになっています。
そして、学習面だけではなく、
- 自信を失いにくい
- 学校へ行きやすい
- 感情コントロールを学べる
- 人との関わり方を練習できる
- 「できた」を積み重ねやすい
という良さも感じています。
支援級は、勉強が苦手な子だけの場所ではありません。
その子が安心して学び、学校生活に参加しやすくするための場所なのだと思います。
よくある質問
支援級ではどんな授業をしますか?
学校や子どもの状況によりますが、国語・算数などの教科学習、自立活動、生活に結びついた活動などを行うことがあります。
情緒級では生活単元学習をしますか?
学校によります。情緒級では教科学習と自立活動が中心になることも多いですが、調理・栽培・制作などを取り入れる学校もあります。
自立活動は遊びですか?
遊びではありません。コミュニケーション、感情コントロール、姿勢保持、感覚調整など、学校生活に必要な力を育てる大切な学習です。
支援級だと勉強が遅れますか?
一概には言えません。授業時間が一部調整されることはありますが、少人数で理解しやすくなる子もいます。
支援級は45分座れない子でも大丈夫ですか?
学校によりますが、いきなり45分完璧に座ることを求めるのではなく、少しずつ慣れていく支援をしてくれる場合があります。
支援級と通級は何が違いますか?
通級は通常級に在籍しながら一部の時間だけ支援を受ける形です。支援級は支援級に在籍し、必要に応じて交流級にも参加します。
情緒級と知的級の違いは何ですか?
大きくは、知的な遅れの有無や支援の目的が異なります。情緒級はASD、ADHD、不安の強さ、感覚過敏などへの配慮が必要な子が在籍することがあります。
支援級はずっと別教室ですか?
必ずしもそうではありません。交流級で体育、音楽、図工、給食などに参加する子もいます。
支援級に入ると普通級へ戻れませんか?
地域や学校によりますが、子どもの成長や状況に応じて見直されることがあります。
支援級を選ぶか迷っています
見学や就学相談で、実際の授業内容、交流級との関わり、自立活動の内容を確認するのがおすすめです。
まとめ|支援級の授業は「その子が学びやすくなるための工夫」がある
支援級の授業は、ただ教科を学ぶだけではありません。
国語や算数を少人数で学ぶ。
自立活動で学校生活に必要な力を育てる。
必要に応じて交流級にも参加する。
子どもの特性に合わせて、学び方を調整していく。
それが、実際に通って感じた支援級の授業内容でした。
入学前は不安も多かったですが、今は、
「安心して学べる環境があること」
の大切さを感じています。
支援級、通級、通常級。
どれが正解というより、
その子が安心して学べる場所かどうか
が大切なのだと思います。
同じように悩んでいる方の参考になれば嬉しいです。
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