はじめに|幼稚園での困りごとを振り返って見えたこと
発達検査の結果や、日々の息子の様子を振り返ると、幼稚園生活でつまずきやすい場面が少しずつ見えてきました。
親としては、
「大丈夫かな」
「どう支えたらいいのかな」
「園で困っていないかな」
と不安になることも多かったです。
息子には吃音があり、発達検査では得意なことと苦手なことの差も見えてきました。
幼稚園では、
- ルールのある遊びが難しい
- 集団行動が苦手
- お友達との距離感が近すぎる
- 順番を待つのが苦手
- 力加減が難しい
- 片付けや持ち物管理が苦手
- ダンスや体操が覚えにくい
- 先生に助けを求められない
といった困りごとがありました。
この記事では、息子の体験をもとに、幼稚園生活で起こりやすい困りごとと、家庭や園でできるサポートの工夫をまとめます。
発達検査を受けるきっかけについては、こちらの記事にまとめています。
発達検査は必要?吃音・幼稚園での困りごとから受ける決断をした体験談
ルールのある遊びが難しい
鬼ごっこ、椅子取りゲーム、集団遊びなど、ルールを覚えて遊ぶ活動は息子にとって難しい場面がありました。
一度に覚えることが多いと混乱したり、自分のやりたいように動いてしまったりすることがありました。
本人はふざけているつもりではなくても、周りから見ると「ルールを守れていない」と見られてしまうこともあります。
家庭や園でできる工夫
- ルールを口頭だけでなく絵やカードで見せる
- 最初は少人数で練習する
- ルールを1つずつ確認する
- 実際に動きながら練習する
- 「勝ち負け」より「参加できたこと」をほめる
家で少人数で練習してから園で挑戦すると、本人も少し安心しやすいと感じました。
集団行動が苦手

「次はみんなで〇〇するよ」と言われても、自分の好きなことを続けてしまうことがありました。
また、一度に複数の指示を出されると、混乱して動けなくなることもありました。
集団行動では、周りを見て動く力、先生の話を聞く力、次の行動へ切り替える力が必要になります。
息子の場合は、特に切り替えや複数指示が難しかったように感じます。
家庭や園でできる工夫
- 指示は一つずつ伝える
- 「次は〇〇だよ」と先に見通しを伝える
- 先生に近い場所で話を聞けるようにする
- 必要に応じて個別に声をかけてもらう
- 本人に「次は何する?」と確認する
「分かっているはず」と思わず、一つずつ確認することで動きやすくなる場面がありました。
お友達との距離感が近すぎる
遊んでいるときに、急に抱きついたり、顔を近づけすぎたりすることがありました。
逆に、お友達から誘われると恥ずかしくなって逃げてしまうこともありました。
お友達とのちょうどよい距離感は、言葉で説明するだけでは分かりにくいことがあります。
家庭や園でできる工夫
- 親子で「ちょうどいい距離」を実際に立って練習する
- ぬいぐるみを使ってロールプレイをする
- 「手を伸ばしたくらい」など具体的に伝える
- 抱きつきたいときは「ぎゅってしていい?」と聞く練習をする
- 距離が近すぎたときは、怒るより具体的に伝える
「近すぎるよ」だけではなく、「ここに立つと相手も安心だよ」と伝える方が分かりやすかったです。
順番や待つのが苦手

おもちゃや遊具の順番を待てずに横入りしてしまったり、みんなが終わる前に動き出してしまったりすることがありました。
「待ってね」と言われても、どのくらい待つのか、次に自分の番が来るのかが見えにくいと、不安や衝動につながることがあります。
家庭や園でできる工夫
- 番号カードで「何番目か」を見えるようにする
- 砂時計やタイマーで待ち時間を見える化する
- 待っている間にできる小さな役割を作る
- 「あと2人で順番だよ」と具体的に伝える
- 少し待てたらすぐにほめる
「待つ力」は練習で少しずつ育つものだと感じました。
力のコントロールが難しい
ふざけているつもりでも、強く押したり、強く触ってしまったりすることがありました。
鬼ごっこで捕まえるときに力が入りすぎて、相手が転びそうになることもありました。
息子の場合、不器用さや体の使い方の難しさもあり、力加減を調整することが苦手だったように感じます。
家庭や園でできる工夫
- ぬいぐるみで「やさしいタッチ」を練習する
- 「強い・ふつう・やさしい」を実際に体験して覚える
- 押す代わりに「タッチ」と言って手のひらで軽く触る練習をする
- 力が入りやすい遊びでは先にルールを確認する
- できたときに「今の力、ちょうどよかったね」と伝える
力加減は、言葉だけでなく体験しながら覚える方が分かりやすいと感じました。
忘れ物や片付けが苦手
持ち物をどこに置いたか分からなくなったり、遊んだ後に片付けられなかったりすることも多かったです。
片付けは、物を見る、分類する、順番に動く、終わりを判断するなど、いろいろな力が必要です。
息子にとっては、「片付けて」という一言だけでは何をすればよいか分かりにくかったのだと思います。
家庭や園でできる工夫
- 片付ける場所を固定する
- 箱や棚に写真やマークをつける
- 「ブロックを箱に入れる」など具体的に伝える
- 帰る前のチェックリストを作る
- 最初は一緒に片付ける
「片付けて」ではなく、「車を青い箱に入れよう」のように具体的にすると動きやすくなりました。
ダンスや体操が苦手
運動会や発表会で、みんなと同じ動きを覚えるのは息子にとってハードルが高い活動でした。
振り付け、移動、立ち位置、音楽のタイミングなど、一度に覚えることが多いからです。
周りと違う動きになってしまうこともありましたが、本人なりに一生懸命取り組んでいました。
家庭や園でできる工夫
- 動きを1ステップずつ分ける
- 動画を見ながら家で練習する
- 先生に少しずつ教えてもらう
- 完璧を求めすぎない
- できる部分を具体的にほめる
息子の場合、先生が帰り際に少しずつ振り付けを教えてくれ、家で一緒に練習できたことが助けになりました。
先生に自分から話しかけられない

困っていても、「どう言えばいいか分からない」ために黙ってしまうことがありました。
先生に助けを求められないと、困りごとがそのまま積み重なってしまいます。
特に、言葉が詰まりやすい子や、緊張しやすい子にとっては、「先生に言う」こと自体が大きなハードルになることがあります。
家庭や園でできる工夫
- 「先生、分かりません」と言う練習をする
- 「手伝ってください」のセリフを決めておく
- 言えないときに見せるカードを用意する
- まずは家でロールプレイをする
- 先生にも「困っていると黙ることがある」と伝えておく
声に出して言うのが難しいときは、カードや合図を使う方法も安心材料になると思います。
幼稚園での困りごとを支えるために大切だったこと
息子の場合、幼稚園生活での困りごとは一つではありませんでした。
ルール、集団行動、距離感、順番、力加減、片付け、ダンス、先生への相談など、いろいろな場面で少しずつつまずきがありました。
その中で役立ったのは、
- 視覚的に見せる
- 一つずつ伝える
- 事前に見通しを伝える
- 家で少人数で練習する
- 園の先生と情報共有する
- できたところを具体的にほめる
という工夫でした。
「できない」と決めつけるのではなく、どうすれば分かりやすいか、どうすれば安心して参加できるかを考えることが大切だと感じました。
発達検査の結果を家庭・園・療育でどう活かしたかは、こちらにもまとめています。
発達検査の結果をどう活かす?家庭・園・療育で見直した支援の工夫
よくある質問
発達障害やグレーゾーンの子は幼稚園でどんなことに困りやすいですか?
ルールのある遊び、集団行動、順番を待つこと、お友達との距離感、ダンスや体操、片付け、先生に助けを求めることなどで困りやすい場合があります。
幼稚園で「ルールを守れない」と言われたらどうすればいいですか?
まずは、ルールを本人が理解できているか確認するとよいと思います。
絵カードや少人数での練習など、見える形で伝えると分かりやすくなることがあります。
集団行動が苦手な子に家庭でできる練習はありますか?
「次は〇〇するよ」と予告してから動く練習や、簡単な手順を親子で確認する練習が役立つことがあります。
お友達との距離感が近すぎる場合はどうしたらいいですか?
ロールプレイや実際に立って距離を確認する練習が分かりやすいです。
「近いよ」だけでなく、「ここに立つと安心だよ」と具体的に伝えるのがおすすめです。
ダンスや体操が苦手な子にはどう接すればいいですか?
完璧に同じ動きを求めすぎず、できる部分を認めることが大切です。
動画や家での練習、先生から少しずつ教えてもらう方法も助けになります。
幼稚園での困りごとは小学校でも続きますか?
特性として続くこともありますが、支援や工夫で過ごしやすくなることもあります。
早めに困りごとを整理しておくと、就学相談や入学準備にもつながります。
まとめ|幼稚園での困りごとは支援のヒントになる
幼稚園生活では、集団で動く力、友達との関わり、順番を待つ力、先生に助けを求める力など、たくさんの力が必要になります。
息子の場合、いろいろな場面で困りごとがありました。
でも、それは「できない子」だからではなく、本人にとって分かりにくい、動きにくい、伝えにくい場面があったのだと思います。
困りごとは、子どもを責めるためのものではありません。
どんな支援があると安心できるかを考えるためのヒントです。
親だけで抱え込まず、園の先生や支援機関と相談しながら、少しずつ子どもに合った工夫を見つけていけるといいなと思います。