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発達障害の子どもと一緒に楽しむルーチン作り

はじめに

家族で楽しみながらルーチンを作ることは、子どもの成長にとって大切な役割を果たします。
安定した日常リズムが身につくことで、子どもはストレスを減らし、自然と生活習慣も整いやすくなります。

発達障害のある子どもが日常生活で感じやすいストレスとは?

特に、自閉スペクトラム症(ASD)などの発達障害を持つ子どもは、環境の変化に敏感で、予測できない出来事に強いストレスを感じることが多いです。ASDの子どもにとって、決まったルーチンを持つことは安心感を与え、心の安らぎにもつながります。
そのため、安定したルーチンは成長を支える重要なサポートとなるのです。
また、子どもとのルーチン作りは、親自身の育児ストレスを軽減する手助けにもなります。

今回は、家族全員で楽しみながらルーチンを作る方法や、安定した日常が子どもの成長にどのように役立つかを詳しくご紹介します。
発達障害についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

目次

  1. なぜ発達障害の子どもにルーチンが重要なのか?
  2. 家族でルーチンを楽しむメリット
  3. 発達障害の子どもと楽しむルーチンの作り方
  4. 家族で取り入れたいおすすめのルーチン
  5. ルーチンを作る際の注意点

1. なぜ発達障害の子どもにルーチンが重要なのか?

ルーチンには、子どもの成長にプラスの影響を与える多くの要素があります。
以下にその具体的なメリットを挙げます。

安心感と安定感を提供する

決まったリズムで毎日が進むことで、子どもは次に何が起こるかを予測しやすくなり、不安やストレスが軽減されます。
特に幼児期の子どもは、予測可能な環境によって安心感を得やすくなります。

自己管理能力を育てる

毎日のルーチンを守ることで、子どもは自分で物事を進める力を身につけます。
例えば、朝の歯磨きや着替えをルーチンに組み込むと、少しずつ自立して生活を進められるようになります。

情緒の安定

規則的なルーチンは子どもに安定感をもたらし、感情を落ち着かせるのに役立ちます。
これにより、ストレスが軽減され、子どもは感情的なバランスを保ちやすくなります。

2. 家族でルーチンを楽しむメリット

家族全員でルーチンを楽しむことで、ただの「日課」ではなく、家族みんなで楽しいひとときを共有できます。
例えば夕食や片付けの時間を一緒にすることで、自然と会話が生まれ、家族の絆が深まります。

家族の絆が深まる

家族で共通のルーチンを持つことで、自然にコミュニケーションの機会が増えます。
例えば、毎晩一緒に夕食をとることで、互いの一日を振り返り、感謝の気持ちを育むことができます。

ストレス軽減

規則的な生活リズムを持つことで、予測不可能な出来事に対するストレスが減り、親子双方がリラックスして日々を過ごすことができます。

子どもの成長をサポート

ルーチンを通じて、子どもは生活スキルや責任感を学びます。
例えば、毎日の片付けや寝る前の読書をルーチンに組み込むことで、自然と自立した行動が身につきます。

3. 発達障害の子どもと楽しむルーチンの作り方

1. ルーチンを「ゲーム化」する

ルーチンを楽しくするために、「ゲーム化」するのがおすすめです。
例えば、タイマーを使って歯磨きの時間を競う「歯磨き競争」や、「お片付けタイムチャレンジ」を行い、ルーチンを遊びの一環として楽しむことができます。

私たち家族は、お出かけ時の支度のルーチンとして「着替えチャレンジ」を取り入れています。
タイマーを使って着替えをゲーム感覚で楽しむことで、子どもも進んで準備を進めてくれるようになりました。
成功したときには小さなシールを貼り、達成感を感じられるよう工夫しています。
(子どもの身支度に関する工夫はこちらの記事でも紹介しています。)

ポイント

  • タイムチャレンジやポイント制を導入して、ルーチンを達成するごとに報酬を用意する。
    報酬は、小さな達成感を楽しむ形で提供し、物質的な報酬に過度に依存しないようにしましょう。
  • 親も一緒に参加して、「誰が一番早くできるか」を競うことで、楽しさを共有する。

2. ルーチンに柔軟性を持たせる

あまりに厳密すぎるルーチンは、子どもにプレッシャーを与えることがあります。
特別なイベントや家族旅行がある日は柔軟に対応し、普段とは異なる日常を楽しむことも大切です。

ポイント

  • 時には特別な「ノールーチンデー」を設け、自由に過ごす時間を楽しむ。
  • 週末や休日に少し違ったルーチンを取り入れ、日常との違いを楽しむ。

3. 共同でルーチンを決める

子ども自身がルーチンの決定に関与することで、主体的にルーチンを守ろうとする意識が芽生えます。
家族会議を開いて、どのようなルーチンを作るか話し合うのも効果的です。

ポイント

  • 子どもに選択肢を与え、自分でルーチンを設定できるようサポートする。
  • 家族全員がルーチンを守るためのルールを共同で決める。

4. 視覚的なスケジュールを作る

視覚的に確認できるスケジュールは、子どもにとって分かりやすく、効果的です。
例えば、カラフルなポスタースケジュール表を使って、日々のタスクを一目で確認できるようにすることが有効です。
さらに、無料で使えるアプリカレンダーツールを使って、子どもと一緒にスケジュールを作成すると視覚的に理解しやすくなり、親子での共同作業としても楽しめます。

  • スケジュール表にステッカーやシールを貼り、進捗を視覚的に確認できる工夫をする。
  • スケジュール表をリビングなど家族全員が見える場所に掲示する。

4. 家族で取り入れたいおすすめのルーチン

1. 毎日の読書タイム

家族全員でリラックスしながら読書をする時間を取り入れると、静かな時間を共有しつつ、子どもの語彙力や想像力が養われます。
寝る前の15分程度でも、家族の習慣として取り入れることで、心を落ち着け、良い睡眠につながります。

おすすめの絵本はこちらで紹介しています。

2. 食事の前後に一緒に片付ける

食事の時間もルーチンの一部として取り入れ、一緒に食卓を整える習慣を作ります。
片付けや準備を家族全員で分担することで、協力し合うことの大切さを学ぶことができます。

3. おやつタイムでコミュニケーション

毎日の忙しさの中で、家族全員でリラックスしておやつを楽しむ時間を設けると、自然な形でコミュニケーションが増えます。
軽い会話を楽しみながら、お互いの出来事をシェアできる貴重な時間です。

4. 寝る前のストレッチやリラックスタイム

寝る前に家族全員でストレッチやリラックスできる時間を設けると、心と体が落ち着き、子どもも良質な睡眠がとれるようになります。
また、リラックスタイムは家族間の絆を深める大切な時間です。

5. ルーチンを作る際の注意点

無理のないスケジュールを設定する

ルーチンはあくまで生活をサポートするためのものなので、過度に厳格なスケジュールを設定しないことが大切です。
家族のスケジュールや子どもの成長に応じて柔軟に変更できる余裕を持ちましょう。

成功を褒めてモチベーションを高める

子どもがルーチンを守れたときは、その努力をしっかりと褒めてあげましょう。
具体的な成果を言葉にして称賛することで、子どもも次への意欲を持ち続けます。

まとめ

家族で楽しむルーチンは、子どもにとって安定感や安心感を与え、心と体の成長を支える大切な土台となります。

親子が一緒にその時間を楽しみ、共有することで、子どもは自分のペースで安心して成長していきます。
毎日のルーチンが、子どもの自己管理能力や情緒の安定、そして家族の絆を深める重要な要素となるでしょう。
家族全員で心温まる日常を作り上げ、子どもの未来に向けてサポートしていきましょう。
また、家族で楽しめるアクティビティもご用意しています。詳細はこちらで紹介していますので、ぜひご覧ください。

次回予告
次回は、「親子でできるリラックス法」です。お楽しみに!

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しょうがなすこさん

はじめまして!「しょうがなすこ」と申します。2歳と4歳の男の子を育てるママで、現役保育士監修のもと、特性を持つお子さんとの育児についてブログで発信しています。このブログでは、同じような状況で悩む親御さんたちと共感し合い、困りごとを少しでも減らすヒントや、育児の楽しさを一緒に見つけられるような内容をお届けしています。 「ひとりじゃない」と感じられる温かい場になるように心を込めて書いていますので、ぜひ気軽に読んでみてください!

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