はじめに
「作文を書いてね。」
そう言われても、
「何を書けばいいの?」
「楽しかったしか思いつかない……。」
「最初の1行が書けない……。」
そんなことはありませんか?
夏休みの作文は、小学校低学年のお子さんが苦手に感じやすい宿題の一つです。
「作文が書けない」「400字も書けない」と悩むご家庭も少なくありません。
出来事は覚えていても、
- 何から書けばいいか分からない
- 思い出が頭の中でまとまらない
- 出来事を順番に話せない
- 「楽しかった」で終わってしまう
という子は少なくありません。
そこで今回は、夏休みの思い出を5つの質問で整理し、作文を書きやすくする視覚支援カードを無料公開します。
なぜ作文が書けないの?
作文が苦手な理由は、「文章を書く力」だけではありません。
実は、
- 思い出を順番に整理する力
- 一番伝えたいことを選ぶ力
- 気持ちを言葉にする力
が必要になります。
そのため、頭の中だけで考えるよりも、順番が見えるカードを使うことで、作文を書き始めやすくなる子もいます。
無料公開|夏休み作文が書ける5つの質問
① いつ・どこへ行った?
まずは、「いつ」「どこへ行ったか」を思い出しましょう。

例
いつ?
- 夏休みのはじめ
- 8月の日曜日
- おぼん休み
- 夏休みのおわりごろ
どこ?
- 海
- 公園
- 家
- 山
- 動物園
- 水族館
- おじいちゃん・おばあちゃんの家
② だれと行った?
いっしょに行った人や、いっしょに過ごした人を思い出しましょう。

例
- お母さん
- お父さん
- 友達
- おじいちゃん
- おばあちゃん
③ 何をした?
その日にしたことを思い出しましょう。

例
- プールで泳いだ
- 海で遊んだ
- 花火を見た
- お祭りへ行った
- 虫取りをした
- 魚つりをした
- キャンプをした
- 自転車に乗った
- 公園で遊んだ
- 本を読んだ
- スイカを食べた
- かき氷を食べた
- ひまわりを見た
- ドライブをした
- 手持ち花火をした
④ 一番心に残ったことは?
その中で、一番心に残った出来事を一つ選びましょう。
一番心に残った出来事をくわしく書くと、作文がぐんと書きやすくなります。

例
- 大きな花火を見たこと
- 長いすべり台で遊んだこと
- 初めて魚が釣れたこと
- テントで寝たこと
- 大きなスイカを食べたこと
- おいしいかき氷を食べたこと
- めずらしい虫を見つけたこと
- お祭りの屋台で買い物をしたこと
- 泳げるようになったこと
- お土産を買ったこと
⑤ どんな気持ちだった?
最後は、「どんな気持ちだったのか」と、「どうしてそう思ったのか」を考えてみましょう。
理由を書くと、作文がぐんと伝わりやすくなります。

例
- うれしかった
おみやげを買ってもらえたから。 - たのしかった
みんなでいっぱい遊べたから。 - すごいと思った
初めて見るものがたくさんあったから。 - びっくりした
大きな花火が空いっぱいに広がったから。 - ドキドキした
初めてのことに挑戦したから。 - おもしろかった
友達の話を聞いて、たくさん笑ったから。 - ほっとした
うまくできたから。 - かなしかった
楽しみにしていたことができなかったから。 - くやしかった
負けてしまったから。 - また行きたいと思った
とても楽しかったから。
視覚支援カードの使い方
① 5枚のカードを順番に並べます。
② お子さんに1枚ずつ質問します。
③ 答えを短くメモします。
④ 最後に⑤の「どうしてそう思ったの?」まで書けたら、そのメモを順番につなげるだけで作文になります。
「何を書けばいいの?」ではなく、「質問に答える」だけなので、作文が苦手なお子さんでも取り組みやすくなります。
作文シート(穴埋めテンプレート)
5つの質問で思い出を整理できたら、次は作文を書いてみましょう。
「何を書けばいいのか分かったけれど、文章にするのが難しい……。」
そんなお子さんでも大丈夫です。
この作文シートは、5つの質問に答えた内容を、そのまま順番に書くだけで作文が完成するように作りました。
まずは短い言葉でも構いません。
書きながら少しずつ文章を増やしていくことで、自然と作文らしい形になっていきます。
ぜひ、下のテンプレートを使って、夏休みの思い出を書いてみてください。
印刷して、そのまま宿題に使えるので、小学校低学年のお子さんにもおすすめです。
作文シート(5つの質問で書ける!)

【約400字の完成例】小学生の夏休み作文
「どんなふうに書けばいいの?」
というお子さんのために、完成例も紹介します。
5つの質問に答えながら書くと、このような作文になります。
① どこへ行った?
わたしはうみへいきました。
② だれと?
いっしょにいったのは、おとうさん、おかあさん、おとうとです。
③ なにをした?
そこでうみでおよいだり、すいかをたべたり、かきごおりをたべたりしました。
うきわでもあそんで、とてもたのしかったです。
④ 一番心に残ったこと
いちばんこころにのこったことは、おおきなはなびです。
よるになると、くらいそらにあかやあお、きいろなどのはなびがあがりました。
「ドーン!」というおおきなおとがして、きらきらひかるはなびがとてもきれいでした。
⑤ どんな気持ちだった?
そのとき、わたしはとてもびっくりしました。
どうしてかというと、おおきなはなびがめのまえいっぱいにひろがったからです。
はなびがあがるたびに、からだにひびくようなおとがしました。
わたしは、「つぎはどんないろかな」と、わくわくしながらそらをみました。
みんなで「きれいだね」といいながらみたじかんは、わすれられないおもいでになりました。
またらいねんも、かぞくみんなでみにいきたいとおもいました。
作文視覚支援カードまとめ

保護者向けアドバイス
作文が苦手なお子さんには、
「作文を書いて。」
ではなく、
「一番楽しかったことは?」
「誰と行ったの?」
「何をしたの?」
と、一つずつ質問してあげる方が、思い出しやすくなります。
話せるようになった内容を、そのまま文章にしていくことで、「書けた」という成功体験にもつながります。
スマホから保存・印刷してご活用ください
今回ご紹介した視覚支援カードと作文シートは、
ご家庭だけでなく、小学校、学童保育、放課後等デイサービス、療育施設などでもご活用いただけます。
幼児期のお子さんには、夏休みの思い出を順番に話す練習としてもおすすめです。
ぜひ、「何が一番心に残った?」と親子で話しながら、作文づくりに役立ててみてください。
よくある質問
小学生ですが、作文を400字まで書けません。
①~③は短くまとめ、
④の「一番心に残ったこと」と⑤の「気持ち・理由」を2~3文ずつくわしく書くと、400字前後に近づきます。
どんな出来事を書けばいいですか?
特別な旅行でなくても大丈夫です。
公園、水遊び、虫取り、お手伝い、花火、家庭菜園など、
お子さんが「楽しかった」と感じた出来事が立派な作文の題材になります。
保護者が文章を考えてもいいですか?
お子さんの言葉を大切にするのがおすすめです。
保護者は質問役になり、お子さんが話した内容を一緒に整理していくと、自分らしい作文になりやすくなります。
作文は何文字くらい書けばいいですか?
学校によって異なりますが、小学校低学年では、400字前後の作文が宿題になることがあります。
まとめ
夏休みの作文は、「文章が上手に書けること」よりも、自分の体験を振り返り、伝えることが大切です。
5つの質問に答えながら思い出を整理すると、何を書けばよいかが分かりやすくなります。
「作文が苦手……」というお子さんも、小さな成功体験を積み重ねながら、自分の言葉で思い出を表現できるようになります。
「何を書けばいいの?」が「これなら書けそう!」に変わり、
夏休みの思い出を自分の言葉で書く楽しさにつながればうれしいです。