はじめに
「運動会の練習が始まってから、家で疲れやすくなった。」
「発表会の前になると、行きたくないと言う。」
「避難訓練の音や雰囲気が苦手で、不安が強くなる。」
そんなことはありませんか?
小学校では、運動会・発表会・避難訓練・遠足・参観日など、いつもの授業とは違う学校行事があります。
楽しい行事に見えても、子どもにとっては、
- いつもと違う時間割
- 大きな音
- 人の多さ
- 練習の疲れ
- 何をするか分からない不安
- 失敗したらどうしようという緊張
が重なりやすい場面です。
特に小学1年生は、まだ学校生活に慣れている途中です。
「行事を楽しめないなんておかしい」ではなく、
いつもと違うことが多すぎて、見通しが持ちにくいのかもしれない
と考えると、関わり方を考えやすくなります。
この記事では、小1の子が学校行事を苦手に感じる理由と、家庭でできる見通しの持たせ方、先生への相談文例をまとめます。
学校行事が苦手に見える理由

学校行事が苦手な子は、行事そのものが嫌いとは限りません。
本当は参加したい気持ちがあっても、見通しが持てなかったり、刺激が多すぎたりして、不安が強くなることがあります。
いつもと違う時間割になる
学校行事の前は、普段の時間割と違う動きが増えます。
たとえば運動会前なら、
- 体育の時間が増える
- 校庭での練習が続く
- 並び方を覚える
- 開会式や閉会式の練習がある
- いつもの授業が変更になる
など、1日の流れが変わりやすくなります。
大人にとっては「運動会前だから仕方ない」と思えることでも、子どもにとっては、
「今日は何をするの?」
「いつ教室に戻るの?」
「いつ給食なの?」
と、不安になりやすいポイントです。
予定変更が苦手な子の場合、学校行事の練習期間は負担が大きくなりやすいです。
大きな音や人の多さがつらいこともある

学校行事では、いつもより音や人の刺激が増えます。
運動会なら、
- ピストルの音
- 大きな音楽
- マイクの声
- 応援の声
- たくさんの人の動き
発表会なら、
- 拍手
- ステージの雰囲気
- 人前に立つ緊張
- 失敗できない感じ
避難訓練なら、
- 非常ベル
- 放送
- 先生のいつもと違う声
- 急いで動く雰囲気
が負担になることがあります。
「みんな平気なのに、どうして?」ではなく、
音・人・雰囲気を強く感じやすい子もいる
と考えると、必要な配慮が見えやすくなります。
練習期間の疲れが家で出ることもある
学校では頑張っていても、家に帰ってから疲れが出ることがあります。
たとえば、
- ちょっとしたことで泣く
- 怒りっぽくなる
- 宿題を嫌がる
- 朝の準備が進まない
- 「学校行きたくない」と言う
- 寝る前に不安を話す
などです。
これは、行事の練習をさぼりたいというより、学校でたくさん頑張った反動かもしれません。
特に小1は、行事の練習だけでなく、並ぶ・待つ・聞く・合わせるなどの力もたくさん使っています。
家で荒れて見えるときは、
学校で頑張りすぎて、家で力が切れているのかも
と見てあげると、対応しやすくなります。
当日の流れが分からない不安
学校行事が苦手な子にとって大きいのが、当日の流れが分からない不安です。
「運動会があるよ」だけでは、子どもには具体的にイメージしにくいことがあります。
たとえば運動会なら、
- 朝はいつも通り登校するのか
- どこに荷物を置くのか
- 何番目に出るのか
- 出番以外はどこで待つのか
- トイレに行きたくなったらどうするのか
- おうちの人はどこにいるのか
- 終わったらどうやって帰るのか
が分かると安心しやすくなります。
「行事名」だけではなく、
朝から帰るまでの流れ
を見えるようにしておくことが大切です。
家庭でできる見通しの持たせ方
学校行事の不安を減らすには、事前に「何が起こるか」を少しでも見える形にしておくと安心です。
写真や予定表で予告する

学校から配られたおたよりやプログラムがあれば、親子で一緒に見ます。
言葉だけで説明するよりも、
- プログラムに丸をつける
- 出番に色をつける
- 集合場所を確認する
- 持ち物を写真で見せる
- 当日の服装を前日に並べる
など、目で見て分かる形にすると伝わりやすくなります。
予定表を作る場合は、細かくしすぎなくても大丈夫です。
たとえば、
- いつも通り学校へ行く
- 教室で準備する
- 校庭へ行く
- かけっこをする
- 席で待つ
- おうちの人と会う
- 帰る
くらいの簡単な流れでも、子どもにとっては安心材料になります。
「分からないこと」を一緒に確認する
不安が強い子は、分からないことをうまく言葉にできない場合があります。
「何が不安なの?」と聞くと、答えられないこともあります。
そんなときは、選べる形で聞くと答えやすくなります。
たとえば、
- 音が心配?
- どこに並ぶか心配?
- 失敗するのが心配?
- トイレが心配?
- お母さんがどこにいるか心配?
- いつ終わるか心配?
と、具体的に聞いてみます。
不安の正体が少しでも分かると、対策を考えやすくなります。
参加方法は「全部同じ」でなくてもいい
学校行事は、みんなと同じ形で参加することが大切に見えやすい場面です。
でも、子どもによっては、参加方法を少し調整することで安心して参加できることがあります。
たとえば、
- 音が大きい場面だけ耳をふさぐ
- 待ち時間は先生の近くに座る
- 出番の直前に声をかけてもらう
- 無理なときの休憩場所を決めておく
- 全部ではなく一部参加にする
- 見学から始める
- 練習の流れを事前に教えてもらう
などです。
「できないから休む」だけでなく、
どうすれば参加しやすくなるか
を考えることが大切です。
行事は成功体験にもなります。
「少し不安だったけど、ここまではできた」
「最後までいられた」
「出番だけ参加できた」
という経験も、子どもにとって大きな一歩になります。
担任の先生に相談するときの文例

学校行事が近づいて不安が強いときは、早めに担任の先生へ共有しておくと安心です。
長い説明でなくても大丈夫です。
そのまま使える文例を載せます。
いつもお世話になっております。
最近、運動会の練習が始まってから、家で疲れや不安が出ている様子があります。
本人は見通しが分かると安心しやすいので、当日の流れや練習内容を事前に少し教えていただけると助かります。
また、音や人の多さで不安が強くなった場合、休憩できる場所や声かけの方法があるか、ご相談させていただけますとありがたいです。
よろしくお願いいたします。
避難訓練の場合は、次のように伝えてもよいです。
いつもお世話になっております。
避難訓練について、非常ベルや放送の音に不安が出やすい様子があります。
事前に「今日は避難訓練がある」「音が鳴るけれど先生の話を聞けば大丈夫」と伝えていただけると安心しやすいです。
可能な範囲で、事前の予告や訓練後の声かけをお願いできますと助かります。
よろしくお願いいたします。
発表会の場合は、次のように伝えられます。
いつもお世話になっております。
発表会に向けて、本人が失敗を心配して不安になっている様子があります。
練習の流れや本番でどこに立つかなど、見通しが持てると安心しやすいです。
もし可能でしたら、出番の前に短く声をかけていただけると助かります。
よろしくお願いいたします。
家でできる声かけ
学校行事の前は、励ましすぎるとプレッシャーになることがあります。
「頑張ってね」
「ちゃんとやってね」
「失敗しないでね」
よりも、安心できる言葉を選ぶとよいです。
たとえば、
- 分からないことは先生に聞いていいよ
- 全部完璧じゃなくて大丈夫だよ
- 音が大きかったら耳をふさいでいいよ
- 困ったら先生の近くに行っていいよ
- 出番が終わったら、ほっとしていいよ
- 帰ってきたらゆっくりしようね
などです。
子どもが不安を話したときは、すぐに否定しなくても大丈夫です。
「そっか、音が心配なんだね。」
「どこに並ぶか分からないと不安だよね。」
「先生に聞けるように、一緒に言い方を考えようか。」
と受け止めるだけでも、安心につながります。
行事のあとは、できたところを一緒に確認する
行事が終わったあとは、結果だけでなく、できたところを一緒に確認します。
たとえば、
- 学校に行けた
- 練習に参加できた
- 席で待てた
- 音がしても戻れた
- 出番だけ参加できた
- 先生に困ったと言えた
- 最後まで過ごせた
などです。
大人から見ると小さなことでも、子どもにとっては大きな頑張りです。
「ちゃんとできた?」よりも、
「ここまでできたね」
「不安だったけど、行けたね」
「先生に伝えられたの、すごく大事だったね」
と具体的に伝えると、次の行事への安心につながります。
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まとめ
学校行事が苦手な子は、行事を楽しむ気持ちがないわけではありません。
いつもと違う時間割、大きな音、人の多さ、練習の疲れ、当日の流れが分からない不安などが重なって、負担が大きくなっていることがあります。
大切なのは、無理に「みんなと同じ」を目指すことではなく、
どうすれば安心して参加しやすくなるか
を考えることです。
写真や予定表で見通しを持たせる。
不安なことを一緒に確認する。
必要に応じて先生に相談する。
参加方法を少し調整する。
その積み重ねが、子どもの安心につながります。
学校行事は、子どもにとって大きな経験です。
「全部できたか」だけでなく、
「不安がある中で、ここまでできた」
という小さな一歩を大切にしていきたいですね。