はじめに|なわとびができないのは「やる気がない」からではない
「なわとびができない」
「ジャンプのタイミングが合わない」
「なわを回すと足が止まってしまう」
「何度やっても引っかかって、すぐ嫌になってしまう」
そんな悩みはありませんか?
なわとびは、ただジャンプするだけの運動に見えますが、実はとても複雑です。
- なわを回す
- なわを見る
- タイミングを待つ
- 両足で跳ぶ
- 着地する
- また次の動きにつなげる
これらを一度に行うため、運動が苦手な子やDCD傾向のある子にとっては、かなり難しい運動になります。
わが家でも、いきなりなわとびを持たせても全然うまくいきませんでした。
跳ぶ前になわに引っかかったり、ジャンプのタイミングがずれたりして、本人も「できない」と嫌になってしまうことがありました。
そこで、なわとびそのものを練習する前に、ジャンプだけ・タイミングだけ・道具の工夫に分けて取り組むようにしました。
この記事では、なわとびが苦手な子に向けて、家庭でできる段階別の練習方法を紹介します。
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この記事でわかること
- なわとびが苦手な理由
- いきなり跳ばせない方がいい理由
- ジャンプから始める練習ステップ
- フラフープを使ったタイミング練習
- DCD傾向のある子への工夫
- なわとび練習に使いやすい道具
1. なわとびが苦手な子はなぜ飛べない?
なわとびが難しい理由は、「ジャンプができない」だけではありません。
なわとびには、次のような力が同時に必要です。
- 両足でジャンプする力
- なわを回す腕の動き
- なわが来るタイミングを見る力
- 跳ぶタイミングを合わせる力
- 体のバランスを保つ力
- 失敗してももう一度挑戦する気持ち
つまり、なわとびは 全身の協調運動 です。
特に、発達性協調運動症(DCD)傾向がある子や、運動が苦手な子は、手と足を同時に動かすことが難しい場合があります。
「なわを回して、来たら跳ぶ」という動きは、大人が思っている以上に高度です。
そのため、最初から「前跳びをしよう」とすると、失敗経験が増えやすくなります。
2. なわとび練習は「ジャンプ」から始める

なわとびが苦手な子に、いきなりなわを持たせる必要はありません。
まずは、なわなしでジャンプする経験を増やすことが大切です。
ステップ1|その場ジャンプ
最初は、その場でぴょんと跳ぶだけでOKです。
声かけは、
「1回だけジャンプしてみよう」
「ママと一緒に、せーの!」
「高く跳ばなくて大丈夫だよ」
くらいで十分です。
最初から連続で跳ばせるより、1回できたら成功にすると取り組みやすくなります。
ステップ2|線をまたぐジャンプ
床にマスキングテープを貼り、その線をジャンプします。
- 線の前に立つ
- 両足でジャンプする
- 線を越えたら成功
というシンプルな練習です。
両足ジャンプが難しい場合は、片足ずつまたいでも大丈夫です。
「線路を越えるよ」
「川をジャンプするよ」
など、遊びにすると楽しく続けやすくなります。
ステップ3|リズムジャンプ
慣れてきたら、
「ジャンプ、ストップ」
「ジャンプ、ジャンプ、ストップ」
のように、リズムをつけてみます。
なわとびでは、一定のリズムで跳ぶ力が必要になります。
でも、最初からなわを使うと難しいので、まずは体だけでリズムを覚えるのがおすすめです。
▶ 【就学準備】ジャンプ・バランスが苦手な子へ|家庭でできる運動スキル練習7選【体験談】
3. フラフープなわとびでタイミングをつかむ

ジャンプに慣れてきたら、次はタイミングの練習です。
ここで使いやすいのが、フラフープです。
フラフープは、なわよりも動きが大きく見えやすく、絡まりにくいので、なわとび前の練習に向いています。
フラフープなわとびのやり方
- 大人がフラフープを持つ
- 子どもの前からゆっくり回す
- フラフープが足元に来たらジャンプする
- 1回できたら成功
最初は、フラフープを回さずに床に置いて、その中をジャンプするだけでもOKです。
フラフープを使うメリット
- なわより絡まりにくい
- 動きが見えやすい
- 回るスピードを大人が調整できる
- 「来たら跳ぶ」が分かりやすい
- 成功体験を作りやすい
なわとびが苦手な子は、「いつ跳べばいいのか」が分かりにくいことがあります。
フラフープを使うと、見る・待つ・跳ぶの流れを分けて練習できます。
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4. なわとび本番は「1回跳べたら成功」でいい
ジャンプとタイミングに慣れてきたら、いよいよなわとびに進みます。
ただし、最初から連続跳びを目指さなくて大丈夫です。
まずは、
- なわを前に置く
- 後ろから前に回す
- 足元に来たらまたぐ
- 余裕があればジャンプする
くらいで十分です。
最初の目標は「1回」
最初の目標は、1回跳ぶことです。
1回跳べたら、その日は終わりでもいいくらいです。
「1回できたね!」
「今、なわを越えられたね!」
「前よりタイミングが合ってたね」
と、できたところを具体的に伝えます。
回数を増やすより、「できた」という気持ちを残す方が大切です。
5. なわとびが苦手な子に使いやすい道具

道具を変えるだけで、なわとびの難しさが下がることがあります。
持ち手が長めのなわとび
持ち手が短いと、手首の操作が難しくなります。
運動が苦手な子には、持ち手が長めで握りやすいものがおすすめです。
太め・重めのなわ
軽すぎるなわは、どこにあるか分かりにくく、タイミングが取りづらいことがあります。
少し重さのあるなわの方が、回ってくる感覚が分かりやすい子もいます。
グリップ補助
持ち手が細くて握りにくい場合は、
- グリップテープ
- 厚紙
- スポンジ素材
などで太くすると、手元が安定しやすくなります。
※安全のため、補助した部分が外れないようにしっかり確認してください。
6. 年齢別|なわとび練習の目安
3歳|ジャンプを楽しむ時期
3歳は、なわとびを跳ぶことよりも、ジャンプを楽しむ時期です。
おすすめは、
- その場ジャンプ
- 線を越えるジャンプ
- フラフープの中に入る
- クッションをまたぐ
などです。
両足ジャンプができなくても大丈夫です。
4歳|タイミングに触れる時期
4歳は、「見て待つ」「合図で跳ぶ」経験を増やす時期です。
おすすめは、
- フラフープなわとび
- 大人の「せーの」でジャンプ
- 床に置いたなわをまたぐ
- 1回ジャンプで終わる練習
です。
連続跳びは、まだ目標にしなくて大丈夫です。
5歳|なわとびの形に慣れる時期
5歳頃から、なわを回して跳ぶ形に少しずつ近づけます。
ただし、年長でも跳べない子はいます。
大切なのは、
- なわを怖がらない
- 1回でも越えられる
- 失敗してもまたやってみる
という経験です。
6歳|就学準備として取り組む時期
小学校では、体育や休み時間になわとびをする機会があります。
でも、入学前に必ず連続跳びができる必要はありません。
- 順番を待つ
- 友達の様子を見る
- 自分の番で挑戦する
- できなくても参加する
こうした経験も、立派な就学準備になります。
7. DCD傾向のある子へのなわとびアレンジ
DCD傾向のある子は、手足を同時に動かすことや、動きの順序を組み立てることが苦手な場合があります。
そのため、普通の練習方法に合わせるより、動きを分けて練習する方が合いやすいです。
動きを分ける
いきなり全部をやらずに、
- ジャンプだけ
- なわを回すだけ
- なわをまたぐだけ
- 見て待つだけ
に分けます。
「全部できたら成功」ではなく、「今日はジャンプだけできたら成功」にすると、子どもも取り組みやすくなります。
成功の基準を下げる
なわとびは、跳べた回数だけで評価しない方がいいです。
たとえば、
- なわを持てた
- 立ち位置に来られた
- 1回ジャンプした
- なわを見られた
- 途中で怒らず終われた
これも全部、成功です。
DCD傾向がある子は、失敗経験が積み重なりやすいので、小さな成功を見つけることが大切です。
8. わが家の体験談|なわとびの前にジャンプだけ練習した
わが家でも、最初からなわとびを練習しようとすると、うまくいきませんでした。
なわを回すことに意識が向くと、足が止まってしまう。
ジャンプしようとすると、なわを見る余裕がない。
引っかかると嫌になって、すぐにやめたくなる。
そんな様子がありました。
そこで、なわを使う前に、まずはジャンプだけにしました。
床の線を越える。
クッションをまたぐ。
フラフープの中に入る。
「1回だけ跳んだら終わり」にする。
そうすると、本人も少しずつ「できた」と感じやすくなりました。
なわとびそのものが急に上手になったわけではありません。
でも、「なわとび=嫌なもの」ではなく、「ちょっと挑戦できるもの」に変わっていったことが大きかったです。
親としても、回数を数えるより、今どの段階にいるのかを見るようになって、気持ちがラクになりました。
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9. よくあるつまずきと家庭での工夫
| つまずき | 家庭でできる工夫 |
|---|---|
| 跳ぶ前に怖がる | なわなしジャンプから始める |
| タイミングが合わない | フラフープで「来たら跳ぶ」を練習 |
| なわを回せない | 回すだけの練習に分ける |
| 手足がバラバラになる | ジャンプだけ・回すだけに分解する |
| すぐ嫌がる | 1回できたら終了にする |
| 引っかかって怒る | 「引っかかっても成功」に基準を下げる |
| 持ち手が握りにくい | 太め・長めのグリップにする |
10. おすすめグッズ
- 子ども用なわとび
- 持ち手が長いなわとび
- グリップが太めのなわとび
- フラフープ
- 室内運動マット
- マスキングテープ
- バランスストーン
- トランポリン
- やわらかいボール
11. よくある質問
なわとびは何歳から練習すればいいですか?
3歳頃から、なわなしのジャンプ遊びとして始めるのがおすすめです。
なわを使って跳ぶ練習は、ジャンプやタイミングに少し慣れてからで大丈夫です。
4歳でなわとびができないのは遅いですか?
遅くありません。
4歳は、ジャンプやタイミングを経験している途中の時期です。フラフープや床に置いたなわを使った遊びで十分です。
両足ジャンプができない場合はどうしたらいいですか?
片足ずつまたぐ、線を越える、クッションをまたぐなど、簡単な動きから始めましょう。
両足ジャンプは少しずつ育てていけば大丈夫です。
なわを回すのが難しい場合は?
まずは、なわを回すだけの練習に分けます。
跳ばずに「後ろから前へ回す」だけでも、なわとびに必要な動きの練習になります。
フラフープなわとびは効果がありますか?
あります。
なわより動きが見えやすく、タイミングをつかみやすいので、なわとび前の練習に向いています。
DCD傾向がある子でもなわとびはできますか?
段階を分ければ取り組めます。
ただし、無理に連続跳びを目指す必要はありません。子どもの段階に合わせた練習が大切です。
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就学前になわとびができないと困りますか?
必須ではありません。
小学校で取り組む機会はありますが、入学前は「ジャンプする」「順番を待つ」「挑戦する」経験を積めれば十分です。
家庭での練習時間はどれくらいがいいですか?
1〜3分程度で大丈夫です。
短く終えて、「またやりたい」と思えるくらいが続けやすいです。
なわとびを嫌がる場合はどうすればいいですか?
いったん、なわとびから離れても大丈夫です。
ジャンプ遊び、フラフープ遊び、風船遊びなど、似た力を育てる遊びから再スタートしましょう。
どんななわとびを選べばいいですか?
持ち手が握りやすく、長さを調整できるものがおすすめです。
軽すぎるなわより、少し重さがあって動きが分かりやすいものが合う子もいます。
まとめ|なわとびは「飛べる・飛べない」より段階が大切
なわとびは、才能だけで決まる運動ではありません。
跳べない子には、跳べない理由があります。
- ジャンプがまだ安定していない
- タイミングが分かりにくい
- なわを回す動きが難しい
- 手足を同時に動かすのが苦手
- 失敗経験が重なって嫌になっている
そんなときは、いきなり前跳びを目指さなくて大丈夫です。
まずは、
- ジャンプする
- 線を越える
- フラフープでタイミングをつかむ
- なわを回す
- 1回だけ跳ぶ
というように、段階を分けて進めていきましょう。
「できない」ではなく、
「今はこの段階なんだ」と見るだけで、親も子もずっとラクになります。
なわとびは、回数よりも成功体験。
小さな「できた」を積み重ねながら、家庭で楽しく取り組んでいきましょう。