DCD

キャッチボールが苦手な子へ|年齢別の遊び方と発達を促す練習ステップ【家庭でできる】

キャッチボールが苦手な子が母親と床でボールを転がして遊ぶイラスト

はじめに|キャッチボールは「投げて取る」だけじゃない

「ボールを見てくれない」
「キャッチしようとせず逃げてしまう」
「投げる力が強すぎる・弱すぎる」
「友達とのボール遊びでトラブルになりやすい」

そんな悩みはありませんか?

キャッチボールは、ただボールを投げて取る遊びではありません。
実は、目と手の協応・力加減・距離感・順番を待つ力・相手を見る力を育てる、とても発達支援に向いた遊びです。

でも、発達が気になる子にとって、いきなり「投げてキャッチ」は難しいこともあります。

大切なのは、
転がす → 受け止める → 投げる → やりとりする
という順番で、できる形から始めることです。

目次

  1. キャッチボールで育つ力
  2. ステップ1|まずはボールを転がす
  3. 体験談|わが家も転がすところから始めました
  4. ステップ2|大きくて軽いボールを受け止める
  5. ステップ3|的に向かって投げる
  6. ステップ4|親子でキャッチボールをする
  7. ステップ5|複数人でキャッチボールをする
  8. 年齢別|キャッチボールの目安
  9. よくあるつまずきと工夫
  10. おすすめの道具
  11. よくある質問
  12. まとめ

キャッチボールで育つ力

キャッチボールには、実はたくさんの発達の力が含まれています。

たとえば、ボールを目で追う「視覚認知」、見たボールに合わせて手を出す「目と手の協応」、相手に届く強さで投げる「力加減」、ボールがどこへ来るかを考える「予測力」、そして相手と順番にやりとりする「社会性」です。

ただボールを投げて取るだけに見えても、子どもにとっては「見る・動く・考える・やりとりする」が一度に含まれた遊びなんですね。

そのため、ASD・ADHD・DCDなどの発達特性がある子や、運動が苦手な子にとっても、キャッチボールは家庭で取り入れやすい発達支援遊びになります。

キャッチボールで育つ力


👀 視覚認知:ボールを目で追う

✋ 目と手の協応:見る→手を出す

💪 力加減・タイミング:相手に届く強さで投げる

🧠 予測力・注意力:ボールがどこに来るか考える

🤝 社会性:順番を待つ・やりとりする

ステップ1|まずはボールを転がす

親子で向かい合って座り、柔らかいボールを転がす練習をするイラスト

最初から投げなくて大丈夫です。
まずは、床に座ってボールを転がすところから始めます。

やり方

  1. 親子で向かい合って座る
  2. 柔らかいボールをゆっくり転がす
  3. 子どもが手で止める
  4. 止められなくても、触れたら成功

距離は50cm〜1mくらいで十分です。

声かけ例

「コロコロいくよ」
「ボールきたね」
「さわれたね」
「止められたね」

キャッチできなくても、ボールに注目できたら大きな一歩です。

体験談|わが家も転がすところから始めました

わが家でも、最初はいきなり投げるのは難しく、床にボールを転がすところから始めました。

最初は、ボールが来ても見ているだけ。
手を出すタイミングも合わず、通り過ぎてしまうこともありました。

でも、
「今、見てたね」
「触れたね」
「止められたね」
と声をかけるうちに、少しずつボールへの抵抗が減っていきました。

「キャッチできたか」ではなく、
ボールに意識を向けられたかを見るようにしたことで、親の私もイライラしにくくなりました。

ステップ2|大きくて軽いボールを受け止める

大きくて軽いボールを両手で受け止める練習をする子どものイラスト

転がす遊びに慣れてきたら、次は受け止める練習です。

おすすめは、

  • 風船
  • 布ボール
  • ビーチボール
  • やわらかいスポンジボール

です。

小さくて速いボールは難しいので、最初は大きくてゆっくり動くものを使います。

声かけ例

「両手でぎゅー」
「前を見てみよう」
「落ちても大丈夫」
「触れたから成功!」

キャッチできなくても、体に当たって止まっただけでもOKです。

ステップ3|的に向かって投げる

柔らかいボールをかごに向かって下投げする子どもと見守る母親のイラスト

投げる練習は、相手に投げる前に、箱やカゴを使うと分かりやすいです。

やり方

  1. 箱やカゴを用意する
  2. 近い距離からボールを入れる
  3. 下投げで投げる
  4. 慣れたら少しずつ距離を離す

最初は「投げる」より「入れる」に近くて大丈夫です。

投げ方の段階

  1. 手渡し
  2. 転がす
  3. 両手で下投げ
  4. 片手で下投げ
  5. 相手に向かってやさしく投げる

いきなり上投げにしなくてOKです。

ステップ4|親子でキャッチボールをする

転がす・受ける・投げるに慣れてきたら、親子でキャッチボールに挑戦します。

最初は、長く続けようとしなくて大丈夫です。

  • 1往復できたら成功
  • 3回続いたら終了
  • 失敗してもやり直しすぎない

くらいがちょうどいいです。

「今日は1回できたね」
「ママに返せたね」
「一緒に遊べたね」

と、短く成功で終わるのがポイントです。

ステップ5|複数人でキャッチボールをする

親子でのやりとりに慣れてきたら、兄弟や友達と一緒に行うこともできます。

複数人で行う場合は、ルールを分かりやすくしておくことが大切です。

おすすめのルールは、

  • 名前を呼んでから投げる
  • 順番を決める
  • 近い距離で行う
  • 強く投げない
  • 受け取れなくても責めない
  • 見ているだけ参加もOK

です。

たとえば、

「ママ → 〇〇くん → パパ」
「名前を呼んでから投げる」

のようにすると、順番が分かりやすくなります。

順番が待てない子には、待つ場所を決めたり、順番カードを使ったりするのもおすすめです。

年齢別|キャッチボールの目安

年齢おすすめの遊び方ねらい
2〜3歳転がす・触るボールを見る、触れる
3〜4歳大きいボールを受ける両手で受け止める
4〜5歳下投げ・的入れ力加減、方向づけ
5歳〜親子・複数人でやりとり順番、相手を見る力

年齢はあくまで目安です。
実際には、年齢よりも「今できる動き」に合わせて進めましょう。

よくあるつまずきと工夫

ボールを見ない

派手な色・大きめのボールを使いましょう。
いきなり投げず、まずは床で転がすのがおすすめです。

ボールが怖い

風船や布ボールから始めます。
顔に向かって投げず、胸より下を狙うと安心しやすいです。

キャッチできずに癇癪になる

成功基準を下げましょう。

  • 見たら成功
  • 触れたら成功
  • 体に当たったら成功
  • 1回できたら終了

でOKです。

投げる力が強すぎる

下投げ・近距離・的入れに戻します。
「やさしく」よりも、
「ママの手にそっと届けよう」
のように具体的に伝えると分かりやすいです。

順番が待てない

最初は親子1対1で行います。
複数人で遊ぶときは、順番カードや名前呼びを使うと安心です。

おすすめの道具

家庭で使いやすいのは、

  • 風船
  • 布ボール
  • スポンジボール
  • 室内用やわらかボール
  • 的になる箱やカゴ
  • 滑り止めマット

です。

収益化リンクを入れるなら、
布ボール・やわらかいスポンジボール・室内用ボール・的あて遊びセット
が自然です。

よくある質問

キャッチボールは何歳からできますか?

2歳前後でも、転がす遊びから始められます。

キャッチできなくても意味はありますか?

あります。見る・触れる・止めるだけでも、目と手の協応につながります。

▶ 指先トレーニング9選|3歳から始める家庭での遊びで脳を育てる

発達障害のある子でもできますか?

できます。段階を細かく分ければ、ASD・ADHD・DCDの子にも取り入れやすいです。

すぐ飽きる場合は?

1〜2分で終わって大丈夫です。短く楽しく終わる方が続きます。

どんなボールがおすすめ?

最初は風船・布ボール・柔らかいスポンジボールがおすすめです。

投げる力が強すぎて危ないです。どうしたらいいですか?

下投げや転がしに戻しましょう。
距離を近くして、相手に届ける感覚を練習するのがおすすめです。

順番が待てずトラブルになります。

最初は親子1対1で行いましょう。
複数人で行う場合は、順番カードや名前呼びを使うと分かりやすくなります。

毎日やった方がいいですか?

毎日でなくても大丈夫です。
週に数回、短時間で楽しく取り組むだけでも十分です。

集団遊びが苦手でもできますか?

できます。
まずは大人との1対1から始め、慣れてきたら兄弟や友達へ広げると安心です。

療育に通っていなくても家庭でできますか?

できます。
キャッチボールは、家庭で気軽に取り入れられる発達を促す遊びの一つです。

まとめ|キャッチボールは「できる形」からで大丈夫

キャッチボールは、最初から投げて取る必要はありません。

  • 転がすだけでもOK
  • 見るだけでもOK
  • 触れるだけでもOK
  • 受け止められなくてもOK
  • 投げ返せなくてもOK

大切なのは、子どもが「できた」と感じられる形にすることです。

キャッチボールは、目と手の協応・力加減・相手を意識する力を育てる、家庭でできる発達支援遊びです。

まずは今日、ボールを床に転がすところから始めてみてください。

関連記事

スポンサーリンク

  • この記事を書いた人
しょうがなすこのプロフィールイラスト

しょうがなすこさん

はじめまして🌼「しょうがなすこ」と申します。 小学生と未就学児の兄弟を育てている母です。長男にはASD・ADHD・DCD・吃音があり、療育や学校生活、家庭での関わりを通して、さまざまな困りごとに向き合ってきました。 児童発達支援アドバイザーの資格を持ち、実際の子育て経験をもとに、家庭・学校・療育で使える視覚支援カードや無料教材、子育ての工夫を発信しています。 「ことばだけでは伝わりにくい」「次に何をすればよいか分からない」「学習につまずいている」など、その子に合う「分かる方法」を一緒に見つけられる場所を目指しています。 子育ての困りごとが少しでも軽くなりますように。どうぞ気軽に読んでいってください☺️

みんなが読んでいる人気記事

ぼくのいいとこ絵本表紙 1

はじめに 「自分のいいところを書いてね。」 小学校でそんな宿題が出て、 「何を書けばいいの?」 と困ってしまう子は少なくありません。 「自己肯定感を育てたい。」 「自分に自信を持ってほしい。」 「小学 …

ジグソーパズルが苦手な子に視覚支援カード 2

はじめに 「対象年齢より簡単なパズルなのに、なかなか完成できない。」 「合わないピースを、力いっぱい押し込もうとする。」 「枠から作ろうと伝えても、自分のやり方で進めたがる。」 そんなことはありません …

何で勉強しないといけないの?水の入ったコップ視覚支援カード 3

はじめに 「なんで勉強しないといけないの?」 子どもが小学校に入る頃になると、一度は聞かれることがある質問ではないでしょうか。 私も息子に聞かれたことがあります。 そんなとき、SNSで見かけた「水の入 …

WISC検査の結果が怖くて不安な母親と就学への見通しを考える親子のイラスト 4

はじめに|WISC検査をすすめられて悩みました 年中の冬から年長になった頃、児童発達支援や相談員さんから、発達検査について話が出ました。 「発達検査はどうしますか?」「受けられるなら、受けた方がいいか …

発達検査WPPSI-IIIで積み木やカードに取り組む子どもと見守る母親のイラスト 5

はじめに|3歳8か月で初めて発達検査を受けました 息子が初めて発達検査を受けたのは、3歳8か月のときでした。 受けた検査は WPPSI-III(ウィプシー・スリー) です。 発達検査を受ける前は、 「 …

-DCD
-, , , , ,