視覚支援

【小1】学校の準備ができない子へ|朝の支度・忘れ物・帰宅後・明日の準備まとめ

小学1年生の朝の支度・持ち物確認・帰宅後の片付け・明日の準備をまとめたイラスト

「朝の支度が進まず、毎日出発直前に慌ててしまう」

「帰宅後、ランドセルや水筒を置いたまま遊び始める」

「時間割を見ても明日の持ち物をそろえられず、忘れ物が多い」

そんな悩みはありませんか?

わが家には、ASD・ADHD・DCD・吃音のある小学1年生と、4歳の子どもがいます。

私は児童発達支援アドバイザーの資格を持ち、家庭でも子どもの特性に合わせた学習方法や視覚支援を試してきました。

小学1年生の学校生活では、朝の身支度、持ち物確認、帰宅後の片付け、宿題、翌日の準備など、いくつもの行動を自分で進めることが求められます。

しかし、「学校の準備」と一言で表しても、子どもが困っている場面はそれぞれ異なります。

わが家でも、口頭で何度も伝えるだけでは進みにくく、今することを一つにする、置き場所を決める、写真やカードで順番を示すなどの工夫をしてきました。

この記事では、小学1年生の学校準備で起こりやすい困りごとを、時間帯と場面に分けて整理します。

困っている場面に合う詳しい記事や、家庭で使える視覚支援も案内します。

※必要な持ち物や登校後の流れは、学校によって異なります。学校の決まりを確認しながら、お子さんと家庭に合う方法へ調整してください。

結論|「学校の準備ができない」を、困っている場面に分けよう

学校の準備が進まないときは、「もっとしっかりして」と求める前に、どの場面で止まっているかを確認します。

困っている場面考えられる負担詳しく読む記事
朝、着替えや朝食が進まない行動が多い・切り替えにくい朝の支度が遅い子へ
出発前に持ち物を探す確認方法や置き場所が曖昧忘れ物が多い子へ
学校へ着いたあと動けない登校後の順番が分からない小学校についたらカード
帰宅後に荷物を置いたままにする疲れ・定位置が分からない帰宅後の片付けができない子へ
時間割を見ても準備できない複数の判断が必要明日の準備ができない子へ
宿題を始められない始め方や終わりが分からない小1の宿題・家庭学習まとめ
朝の支度・登校後の行動・帰宅後の片付け・夜の明日の準備という一日の流れを示すイラスト

すべてを一度に直す必要はありません。

最も親子の負担が大きい場面を一つ選び、仕組みを整えるところから始めましょう。

小1の学校準備が難しいのはなぜ?

一つの言葉に複数の行動が含まれている

「学校の準備をして」には、着替える、食べる、持ち物をそろえる、ランドセルへ入れるなど、多くの行動が含まれます。

何から始めればよいか分からず、動けない場合があります。

順番を覚えながら行動する必要がある

一つ終わったあとに次の行動を思い出し、途中で別の物へ気を取られても戻らなければなりません。

口頭で一度聞いただけでは、すべてを覚えておくことが難しい子もいます。

時間割や連絡帳から必要な情報を選ぶ必要がある

文字を読むだけでなく、教科名と教科書を結びつけ、毎日の物と特別な持ち物を分ける必要があります。

小学1年生にとっては、複数の判断が必要な作業です。

学校で頑張ったあとは疲れている

学校では、授業、集団行動、友達との関わりなどへ力を使っています。

帰宅後に動けないときは、やる気だけでなく、疲れも考えてみましょう。

置き場所や終わりが分かりにくい

「その辺へ置いて」「準備が終わるまで」と言われても、具体的な場所や終わりが分かりにくい場合があります。

定位置と「おしまい」を見える形にすると、行動しやすくなる子もいます。

場面別|学校の準備を進めやすくする方法

小学1年生が困っている場面に合わせて絵カード・持ち物の定位置・チェック表を選ぶイラスト

1.朝の支度に時間がかかる

朝は、起きる、着替える、朝食、歯磨き、持ち物確認、出発など、短い時間に多くの行動が続きます。

全部を一枚の予定表へ詰め込まず、その子が止まりやすい部分から見える化します。

最初に試したいこと

  • 「早く準備して」ではなく、今することを一つ伝える
  • 起きる・着替える・食べるなどの順番を絵で示す
  • 服や学校用品の置き場所を固定する
  • 朝にしなくてよい準備は前日に済ませる
  • 予定表の項目を増やしすぎない

朝の支度が遅い理由と、声かけ・視覚支援の具体例はこちらで紹介しています。

▶ 【小1】朝の支度が遅い子へ|時間に間に合わないときの視覚支援と声かけ

2.出発前に忘れ物が見つかる

忘れ物が多いときは、「忘れないで」と注意するだけでなく、どの段階で確認が抜けたかを見ます。

  • 学校から必要な物を持ち帰れなかった
  • 帰宅後にプリントを出せなかった
  • 明日の持ち物をそろえられなかった
  • ランドセルへ入れたか確認できなかった
  • 朝、追加する物を忘れた

原因によって、必要な仕組みは異なります。

最初に試したいこと

  • 持ち物の定位置を決める
  • 玄関やランドセルの近くに確認表を置く
  • 「入っている?」ではなく一つずつ確認する
  • 朝に追加する物を別の場所へまとめない
  • 子どもが確認し、大人は最後だけ見る

持ち物を自分で確認しやすくする工夫はこちらをご覧ください。

▶ 【小1】忘れ物が多い子へ|持ち物を自分で確認できる視覚支援

3.学校へ着いたあと、何をするか分からない

学校へ着いたあとも、上履きへ履き替える、荷物を出す、提出物を出すなど、複数の行動があります。

家庭で朝の準備ができても、学校で行動の順番が分からず困る子もいます。

最初に試したいこと

  • 登校後の順番を3~5項目へ絞る
  • 学校で実際にする順番に並べる
  • 文字だけでなく、簡単な絵を添える
  • 先生と相談し、カードを置く場所を決める
  • できるようになった項目は減らす

登校後の流れを見える化できるカードはこちらです。

▶ 小学校についたらカード|登校後の流れが分かる視覚支援

4.帰宅後にランドセルや水筒を片付けない

学校から帰った子どもは疲れていることがあります。

「ランドセルを片付けて」という一言の中にも、定位置へ運ぶ、中身を出す、プリントを渡す、水筒を出すなど複数の行動が含まれます。

最初に試したいこと

  • ランドセルの定位置を玄関から近い場所にする
  • プリント専用トレーを用意する
  • 水筒と給食袋の置き場所を示す
  • 帰宅後カードを3~4項目に絞る
  • 疲れている日は、大人と役割を分ける

帰宅後の片付けを分けて考える方法はこちらで紹介しています。

▶ 【小1】帰宅後の片付けができない子へ|ランドセル・プリント・水筒の置き場所を見える化

5.時間割を見ても明日の準備ができない

明日の準備では、時間割を読む、教科書を探す、ランドセルへ入れる、特別な持ち物を確認するなど、複数の判断が必要です。

最初から一人で全部させず、子どもがそろえ、大人が最後に確認する方法でも構いません。

最初に試したいこと

  • 時間割へ教科の絵や色を添える
  • 教科書とノートを教科ごとに置く
  • 机の上へそろえてからランドセルへ入れる
  • 毎日の物と「明日だけ」の物を分ける
  • チェック表を指で一つずつ追う

時間割・持ち物カードと、親の手伝い方はこちらをご覧ください。

▶ 【小1】明日の準備ができない子へ|時間割・持ち物を自分でそろえる視覚支援

6.準備のあと、宿題へ移れない

ランドセルの片付けや明日の準備と、宿題は別の活動です。

すべてを連続して行うと、終わりが見えず負担になる場合があります。

「帰宅後の片付けはおしまい」「休憩のあとに宿題」と、区切って示しても構いません。

宿題を始められない、音読や書き直しを嫌がるなどの困りごとは、こちらのまとめから探せます。

▶ 【小1】宿題・家庭学習の困りごとまとめ|始められない・時間がかかる・怒るときの対応

視覚支援を作るときの5つのポイント

1.一枚に一つの行動を入れる

「着替えて、食べて、歯を磨く」と一枚にまとめず、行動ごとに分けます。

本人が理解できる場合は、複数の行動を一枚にまとめても構いません。

2.本人の持ち物や場所に合わせる

一般的なイラストより、自宅のランドセル置き場や本人の水筒を撮影した写真の方が分かりやすい子もいます。

実物写真からカードを作りたい場合は、無料のフォトカードメーカーを利用できます。

▶ 写真で作るフォトカードメーカー|L版印刷できる記念カード・視覚支援カード

3.項目を増やしすぎない

細かな行動をすべて載せると、見るだけで疲れる場合があります。

最初は、特に忘れやすい3~5項目から始めましょう。

4.終わったことを見える形にする

カードを裏返す、終わった場所へ移す、チェックを付けるなど、完了が分かる方法を使います。

最後に「おしまい」を入れると、見通しを持ちやすくなる子もいます。

5.合わなければ使い方を変える

視覚支援カードを作っても、すぐに使えるとは限りません。

絵が分かりにくい、項目が多い、見る場所が遠いなどの可能性があります。

本人の反応を見ながら、写真へ変える、枚数を減らす、大人が一緒に確認するなど調整してください。

学校の準備に使える無料教材・ツール

子どもに合う視覚支援を、家庭で作ったり画面上で使ったりできる無料教材を公開しています。

本人の持ち物を使ったカードを作りたい

ランドセル・水筒・教科書・置き場所などを撮影し、本人の写真を使った視覚支援カードを作れます。

▶ 写真で作るフォトカードメーカー|L版印刷できる記念カード・視覚支援カード

朝や夜の支度を順番に進めたい

朝・夜・学校の準備を、犬と猫と一緒に一つずつ進められる無料ゲームです。

▶ おしたく探検隊|朝・夜・学校の準備を楽しく進める無料ゲーム

宿題の順番を家庭に合わせて作りたい

好きな言葉を入力し、「まず・つぎ・おわり」や切り取りカードをA4で印刷できます。

▶ 【無料】宿題サポートカードメーカー|好きな言葉を入力して印刷

学校へ着いた後の順番を示したい

上履きへの履き替えや提出物など、登校後の行動を見える化したカードです。

▶ 【無料公開】小学校についたらカード|視覚支援絵カードで登校後の流れを見える化

声かけは「注意」から「確認場所の案内」へ

何度も注意する代わりに、次に見る場所やすることを短く伝えます。

繰り返しやすい声かけ短い声かけの例
早く学校の準備をしてまず、着替えよう
忘れ物はない?持ち物カードを見よう
ランドセルを片付けなさいランドセルの場所はどこかな
明日の準備を全部して最初に時間割を見よう
まだ終わっていないの?あと一つでおしまい

声かけだけで進めることが難しい場合は、大人が指差す、一緒に最初の行動をする方法もあります。

親が手伝ってもよい

小学1年生だからといって、すべての準備を一人で行う必要はありません。

例えば、

  • 大人が時間割を読み、子どもが教科書を探す
  • 子どもが持ち物をそろえ、大人が最後に確認する
  • 子どもがランドセルを置き、大人と一緒にプリントを確認する
  • 疲れている日は、大人が準備する部分を増やす

など、役割を分けられます。

大人が手伝うことと、子どもの力を奪うことは同じではありません。

確認方法を一緒に経験し、できる部分が増えたら手助けを少しずつ減らせます。

学校と共有したいこと

家庭で仕組みを整えても、学校から持ち帰る物や予定が分からなければ準備が難しくなります。

次のようなことは、担任へ確認して構いません。

  • 配布プリントや宿題を入れる場所
  • 時間割変更の確認方法
  • 教科書を学校へ置いてよいか
  • 特別な持ち物の伝え方
  • 下校前の持ち物確認
  • 登校後の流れを示すカードの使用

連絡帳・連絡アプリの文例

学校の準備についてご相談があります。

家庭では、帰宅後の片付けや翌日の持ち物確認に時間がかかることがあります。現在は、写真カードとチェック表を使い、一つずつ確認しています。

学校での配布物や宿題の入れ場所、時間割変更や特別な持ち物の確認方法について教えていただけると助かります。

学校でも準備や片付けに困っている様子がありましたら、あわせて教えてください。

家庭で困っている場面と、できた方法を具体的に伝えましょう。

発達が気になる子の学校準備

発達が気になる子の準備も、診断名だけで方法を決める必要はありません。

本人が困っている場面に合わせ、次のような工夫を選びます。

  • 口頭指示を一つずつ伝える
  • 写真・絵・文字から分かりやすいものを使う
  • 今するカードだけを見せる
  • 持ち物の定位置を決める
  • 終わりを見える形にする
  • 毎日の物と特別な物を分ける
  • 学校と家庭で確認方法を共有する
  • 疲れた日は大人の手助けを増やす

カードを使うことそのものを目的にせず、子どもが次の行動を理解しやすくなったかを確認します。

相談を考えてもよい様子

学校の準備が苦手なことだけで、心配しすぎる必要はありません。

ただし、次のような困りごとが続き、本人や家庭への負担が大きい場合は、担任、特別支援教育コーディネーター、小児科、地域の発達相談などへ相談して構いません。

  • 短い一つの指示でも行動へ移ることが難しい
  • 持ち物を頻繁に紛失する
  • 準備や片付けへ非常に長い時間がかかる
  • 毎日強い怒りや混乱がある
  • 忘れ物への不安から何度も確認する
  • 学校生活にも大きな影響が出ている
  • 子どもが「自分はできない」と話す
  • 家庭だけでは対応が難しい

困った場面、かかった時間、取り組みやすかった方法を記録すると、相談時に伝えやすくなります。

よくある質問

小学1年生なら、学校の準備を一人でするべきですか?

最初からすべて一人で行う必要はありません。

子どもが行う部分と大人が確認する部分を分け、本人の様子に合わせて手助けを調整してください。

視覚支援カードを使うと、指示がないと動けなくなりませんか?

カードは、大人の口頭指示の代わりに、自分で確認できる手がかりとして使えます。

できるようになった行動のカードは外し、必要な部分だけ残して構いません。

写真とイラストはどちらがよいですか?

本人が分かりやすい方を選びます。

実際の物や場所を結びつけにくい子には写真、背景の情報量を減らしたい子にはシンプルなイラストが候補になります。

チェック表を見ようとしません

項目が多い、文字が難しい、見る場所が遠いなどの可能性があります。

項目を減らす、写真に変える、今する一枚だけを見せる方法を試してみてください。

忘れ物を経験させれば、自分で準備できるようになりますか?

忘れ物を経験しただけでは、どこを確認すればよいか分からない場合があります。

責めるより、どの段階で確認が抜けたかを一緒に振り返り、仕組みを調整しましょう。

親が毎日確認してもよいですか?

構いません。

子どもが自分でそろえ、親が最後だけ確認するなど、本人が参加できる形を探しましょう。

朝と夜のどちらに準備すればよいですか?

家庭と子どもが取り組みやすい時間を選びます。

夜に教科書を入れ、朝に水筒を追加するなど、二つの時間へ分けても構いません。

家庭に合う宿題カードを無料で作れます

宿題の内容や取り組む順番は、家庭や子どもによって異なります。

「宿題サポートカードメーカー」では、好きな言葉を自由に入力し、「まず・つぎ・おわり」や切って使えるカードを作成できます。

作成したカードはA4で印刷できます。登録は必要ありません。

▶ 【無料】宿題サポートカードメーカー|好きな言葉を入力して印刷

まとめ|「できない場面」を見つけ、最初の一つから整えよう

小学1年生の学校準備には、朝の支度、持ち物確認、登校後の行動、帰宅後の片付け、翌日の準備など、複数の段階があります。

「学校の準備ができない」とまとめず、どの場面で止まっているかを確認しましょう。

  • 朝に進まないなら、今することを一つ示す
  • 忘れ物が多いなら、確認する場所を決める
  • 登校後に迷うなら、学校での順番を見える化する
  • 帰宅後に片付けられないなら、定位置を作る
  • 明日の準備が難しいなら、時間割と持ち物を結びつける

すべてを同時に変える必要はありません。

親子の負担が最も大きい場面を一つ選び、本人が理解しやすい写真、絵、短い言葉を使ってみてください。

一人で完璧に行うことより、「分からないときに見る場所がある」「手伝ってと言える」ことを大切にしましょう。

参考資料

※視覚支援は、すべての子どもへ同じ方法を求めるものではありません。本人の理解しやすさや家庭・学校の状況に合わせてご利用ください。

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  • この記事を書いた人

しょうがなすこさん

はじめまして🌼「しょうがなすこ」と申します。 小学生と未就学児の兄弟を育てている母です。長男にはASD・ADHD・DCD・吃音があり、療育や学校生活、家庭での関わりを通して、さまざまな困りごとに向き合ってきました。 児童発達支援アドバイザーの資格を持ち、実際の子育て経験をもとに、家庭・学校・療育で使える視覚支援カードや無料教材、子育ての工夫を発信しています。 「ことばだけでは伝わりにくい」「次に何をすればよいか分からない」「学習につまずいている」など、その子に合う「分かる方法」を一緒に見つけられる場所を目指しています。 子育ての困りごとが少しでも軽くなりますように。どうぞ気軽に読んでいってください☺️

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