「絵本の読み聞かせは、何歳から始めればよいの?」
「ひらがなが読めるようになったら、読み聞かせは卒業?」
「小学生に絵本を読むのは、もう幼すぎる?」
そんな疑問はありませんか?
わが家には、ASD・ADHD・DCD・吃音のある小学生と、4歳の子どもがいます。
私は児童発達支援アドバイザーの資格を持ち、家庭でも子どもの興味や発達に合わせた読み聞かせを試してきました。
子どもたちは、同じ年齢でも絵本との関わり方が違いました。
短い言葉や音を楽しむ時期、好きなページだけ見る時期、物語の続きを楽しみにする時期、自分でも読めるけれど大人に読んでほしい時期があります。
この記事では、読み聞かせを始める時期と終える時期について、0歳から小学生までの楽しみ方とともに紹介します。
毎日読むべきか、何分読めばよいか、一人読みとの付き合い方もまとめました。
※年齢はあくまで目安です。絵本を読むだけで、言葉・集中力・学力などの発達が保証されるわけではありません。
結論|読み聞かせは0歳から始められ、何歳までという決まりもない
絵本の読み聞かせは、0歳から始められます。
内容を理解したり、言葉を話したりできるようになるまで待つ必要はありません。
0歳頃は、絵本の意味を教えることより、身近な人の声を聞く、絵を見る、ページが変わる様子を楽しむところから始められます。
一方、読み聞かせを終える年齢にも決まりはありません。
子どもが自分で文字を読めるようになっても、文字を一字ずつ読むことと、物語を味わうことは別です。
小学生になっても本人が読んでほしいなら、続けて構いません。
大切なのは、開始年齢や終了年齢に合わせることではなく、親子が無理なく楽しめる方法を選ぶことです。
| よくある疑問 | 考え方 |
|---|---|
| 0歳では早すぎる? | 声や絵を一緒に楽しむところから始められる |
| 途中で離れてしまう | 最後まで聞かなくてもよい |
| ひらがなが読める | 一人読みと読み聞かせを両方楽しめる |
| 小学生になった | 本人が望むなら続けてよい |
| 毎日読めない | 読まない日があっても問題ない |
読み聞かせはいつから始める?
生まれてすぐでも、0歳児健診の頃からでもよい
「生後何か月から」という決まった開始時期はありません。
保護者が読んでみたいと思ったときに始められます。
NPOブックスタートでは、0歳児健診などの機会に、赤ちゃんと保護者へ絵本を開く体験と絵本を届けています。
赤ちゃん向けの絵本には、絵が大きい、言葉が短い、音の繰り返しがあるなど、短時間でも楽しみやすいものがあります。
反応がなくても、「まだ早い」とは限りません。絵を見る、声を聞く、手を伸ばす、途中で眠るなど、その日の関わり方で構いません。
始めるのが遅かったと心配しなくてよい
1歳、3歳、小学生など、何歳から始めても構いません。
これまで読み聞かせをしていなかったからといって、慌てて毎日何冊も読む必要はありません。
好きな動物、乗り物、食べ物、恐竜など、子どもが興味を持っている本を一冊、一緒に見るところから始めてみましょう。
図鑑や漫画、写真の本が入口になっても問題ありません。
読み聞かせは何歳まで続ける?
子どもが望む間は続けてよい
読み聞かせに明確な卒業年齢はありません。
「自分で読めるから、もう読んでもらってはいけない」と決めなくて大丈夫です。
子どもが読んでほしい本を持ってくる、続きを楽しみにする、寝る前の時間を好むなどの様子があれば、家庭で続けられる範囲で読めます。
一人読みが始まっても、読み聞かせは続けられる
ひらがなが読めるようになったばかりの子は、文字を追うことに力を使い、物語の内容まで楽しむのが難しい場合があります。
大人が読むことで、本人が一人ではまだ読みにくい長さの物語も楽しめます。
一人読みと読み聞かせは、どちらか一方を選ぶものではありません。
- 短い部分だけ子どもが読む
- 会話文と説明文を交代で読む
- 子どもが一人で読んだあと、大人にも読んでほしい本を選ぶ
- 長い児童書を少しずつ読んでもらう
といった楽しみ方もできます。
自然に求めなくなったら、いったん終えてよい
子どもが読み聞かせを求めなくなったら、無理に続ける必要はありません。
ただし、「もう大きいから」と本を読んでほしい気持ちを断る必要もありません。
一度やめても、興味のある本が見つかったときや、親子で読みたい本ができたときに再開できます。
年齢別|読み聞かせの楽しみ方

0歳頃|声・絵・ページの変化を楽しむ
0歳頃は、物語を理解させることを目標にしません。
大きな絵、はっきりした形、短い言葉、繰り返しの音などを一緒に楽しみます。
- 子どもの顔と絵本の両方が見える位置で読む
- 1ページだけでもよい
- 手を伸ばしたら触らせる
- 眠ったり顔をそむけたりしたら終える
- 丈夫な厚紙や布の本を選ぶ
反応が少なくても、無理に笑わせたり、長く見せたりする必要はありません。
1歳頃|指差し・ページめくりも参加になる
1歳頃は、絵本を閉じる、自分でめくる、同じ絵を指差すなどの関わりが見られます。
文章を全部読まず、子どもが見ている絵に「わんわん、いたね」など、短い言葉を添えます。
絵本をかじる、投げる場合は、安全を確保し、傷んだ本を使わないようにしましょう。
2歳頃|動作やまねっこで楽しむ
2歳頃は、ジャンプ、拍手、食べるまねなど、体を使って絵本へ参加できます。
途中で離れたり、先のページへ進んだりしても構いません。
「これは何?」と何度も質問するより、「大きく跳んだね」と短く言葉を添える方法もあります。
▶ 【2歳】おすすめ絵本11選|言葉・しかけ・イヤイヤ期に楽しめる本
3歳頃|短い物語をごっこ遊びへ広げる
3歳頃は、食べ物、乗り物、生活場面など、身近な題材の物語を楽しむ子が増えます。
読んだあとに料理のまねをする、椅子を並べてバスを作るなど、遊びへ広げられます。
毎回遊びを用意する必要はありません。物語を読んで終わる日も十分です。
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4歳頃|冒険やユーモア、絵の発見を楽しむ
4歳頃は、冒険、恐竜、友達関係、ユーモアなど、好きな世界がはっきりすることがあります。
少し長い話を聞ける子もいますが、年齢だけで難しい本へ進める必要はありません。
絵の細部を見ているときは急いでページをめくらず、子どもが見つけたものを一緒に楽しみましょう。
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5歳頃|物語の続きや言葉遊びを味わう
5歳頃は、少し長い物語、言葉遊び、不思議な世界などを楽しめる子もいます。
一度に読み終えるのが難しければ、しおりを挟み、別の日に続きを読んで構いません。
感想を毎回聞いたり、登場人物の気持ちを答えさせたりする必要はありません。
▶ 【5歳】おすすめ絵本13選|物語・言葉遊び・気持ちを楽しむ読み聞かせ
6歳頃~|小学校生活や児童書へ広げる
6歳頃は、小学校、友達、自分らしさ、考えることなど、関心が広がります。
絵本だけでなく、短い児童書や昔話、図鑑も選択肢になります。
自分で読める子にも、大人が長い文章を読むことで、物語へ入りやすくなる場合があります。
▶ 【6歳】おすすめ絵本・児童書11選|小学校・友達・考える力を楽しむ本
小学生|絵本・児童書を親子で共有する
小学生になっても、読み聞かせは幼すぎる活動ではありません。
学校でも、読み聞かせや本を紹介するブックトークなどが行われています。
家庭では、
- 寝る前に短い章を一つ読む
- 子どもと交代で読む
- 学校で紹介された本を一緒に読む
- 図鑑を開いて気になるところだけ話す
- 親が好きだった児童書を紹介する
など、その子に合う形を選べます。
年齢より「今楽しめるか」を優先しよう
同じ年齢でも、楽しめる文章量や題材は異なります。
対象年齢より簡単な本を選んでも、発達が後戻りするわけではありません。
子どもが笑う、指差す、同じページを開く、「もう一回」と持ってくるなどの反応があれば、今のその子に合っている可能性があります。
逆に、対象年齢に合っていても、本人が怖がる、長すぎる、興味を示さない本を無理に読む必要はありません。
読み聞かせは毎日必要?何分・何冊読めばよい?
決まった時間や冊数はありません。
「毎日10分」「一日3冊」などを家庭の目安にすることはできますが、できなかった日を失敗と考える必要はありません。
1ページだけの日、同じ本を何度も読む日、何も読まない日があっても大丈夫です。
続けやすくするには、
- 読む時間を固定しすぎない
- 短い本を一冊だけ選ぶ
- 子ども本人に選んでもらう
- 家族と交代する
- 疲れた日は読まない
といった調整ができます。
読み聞かせを親の宿題にしないことも大切です。
読み聞かせをやめたくなるときの対応
子どもが聞かない
最後まで座って聞かなくても構いません。
好きなページだけ見る、立ったまま聞く、遊びながら声を聞くなど、その子なりの参加があります。
▶ 【読み聞かせのコツ7選】子どもが集中しない・すぐ飽きるときの楽しみ方
同じ本ばかり求める
内容が分かっている安心感や、好きな言葉をもう一度楽しみたい気持ちがあるのかもしれません。
読む大人が疲れる場合は、回数を決めたり、好きなページだけ読んだりして構いません。
▶ 絵本を何度も読むのはなぜ?同じ絵本ばかり選ぶ理由と親の対応
絵本を嫌がる・投げる
今は別の遊びをしたい、絵や音が負担、自分で扱いたいなど、さまざまな理由が考えられます。
無理に続けず、興味のある題材や丈夫な本から試してみましょう。
▶ 絵本に興味がない子へ|嫌がる・投げる・すぐ離れるときの工夫
親が疲れている
読み聞かせを休んでも大丈夫です。
毎日続けることより、親子が無理なく関われることを優先しましょう。
発達が気になる子との読み聞かせ
発達が気になる子の読み聞かせも、実年齢や診断名だけで決める必要はありません。
今の興味・理解しやすさ・苦手な刺激を手がかりにします。
- 登場人物や背景の情報が少ない本を選ぶ
- 同じ本を繰り返して見通しを持ちやすくする
- 文章を短くし、絵を中心に楽しむ
- 指差し、視線、表情、身ぶりも参加として受け止める
- 大きな声や急な動作を避ける
- 抽象的な質問を減らす
- 対象年齢より簡単な本も選択肢にする
言葉を言わせたり、正しい感想を答えさせたりする必要はありません。
絵本は親子の関わり方の一つであり、療育や治療そのものではありません。
聞こえ方、言葉の理解、視線、指差し、生活面などに心配がある場合は、健診、小児科、耳鼻科、園・学校、地域の相談窓口などを利用してください。
よくある質問
読み聞かせは生後何か月から始めればよいですか?
決まった月齢はありません。
生まれて間もない時期から声を聞かせても、0歳児健診や生活が落ち着いた頃から始めても構いません。保護者が無理なく本を開ける時期を選びましょう。
赤ちゃんが絵本を見なくても意味がありますか?
絵を見続けることだけが参加ではありません。
大人の声を聞く、手を伸ばす、ページの音に反応することもあります。反応を引き出そうとせず、短時間で終えて構いません。
読み聞かせは何歳まで続けるのがよいですか?
終了年齢は決まっていません。
小学生でも本人が望むなら続けられます。自然に求めなくなったら、いったん終えても構いません。
ひらがなが読める子に読み聞かせをすると、一人読みが進みませんか?
一人読みと読み聞かせは両立できます。
本人が読みたい部分だけ任せ、難しいところや長い物語を大人が読む方法もあります。
小学生に絵本を読むのは幼いですか?
幼いとは限りません。
絵本には、年齢が上がってから気づける表現やテーマもあります。絵本、児童書、図鑑などを本人の興味に合わせて選びましょう。
寝る前に読まなければいけませんか?
寝る前でなくても構いません。
眠いと嫌がる子もいます。朝、帰宅後、入浴前、休日など、親子が落ち着きやすい時間を選びましょう。
毎日読めなくても大丈夫ですか?
大丈夫です。
読み聞かせを義務にせず、読める日に無理のない長さで楽しみましょう。
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まとめ|開始・終了年齢より、親子が今楽しめることを大切にしよう
絵本の読み聞かせは0歳から始められ、何歳までという決まりもありません。
- 0歳頃:声・絵・ページの変化を楽しむ
- 1歳頃:指差しやページめくりで参加する
- 2歳頃:動作やまねっこを楽しむ
- 3歳頃:短い物語をごっこ遊びへ広げる
- 4歳頃:冒険・ユーモア・絵の発見を楽しむ
- 5歳頃:物語の続きや言葉遊びを味わう
- 6歳頃~:小学校生活や児童書へ広げる
- 小学生:一人読みと読み聞かせの両方を楽しむ
年齢より簡単な本を読んでも、同じ本を繰り返しても、最後まで聞けない日があっても大丈夫です。
子どもが一人で読めるようになっても、「読んで」と持ってきたら、一緒に楽しめます。
開始年齢や卒業年齢を気にしすぎず、親子が「今日はこの本を見よう」と思える時間を大切にしてみてください。